アスベスト・ニュース

アスベストに関するニュースとコメントをカテゴリー別に

上越の病院でアスベスト検出

2008年10月23日 | 調査状況
上越市は22日、市立の上越地域医療センター病院(南高田町)の4カ所で基準値の最大13倍となるアスベストの飛散が確認されたと発表した。県上越地域振興局が20日、同病院のアスベスト除去作業を前に作業区域外で行った測定で分かった。市は22日から工事を休止した。

 同病院では1階中央廊下の天井裏にアスベストを使用していたことが分かったため、6日から11月8日までの日程で除去工事を計画。実際の除去作業は10月21日に始めていた。

 同振興局が建物の内外8カ所で測定したところ、建物内4カ所で法律が定める基準値の1・3―13倍の値が測定された。いずれも作業区域外で中央廊下とはドアで仕切られている。作業区域内で施工業者が実施した測定では20日まで基準を上回る値は確認されなかった。

 基準値の13倍と最も高い数値が測定された場所は第3病棟への入り口で、同病棟には約40人の入院患者がいる。

 市は建物のひび割れや内部の配管などを調べ原因を究明するほか、22日には別の機関に再測定を依頼し23日に結果を発表する予定。

 今回の工事に際して市は病院の業務を継続し、作業現場周辺を通る際は利用者にマスク着用を呼び掛けてきた。

 同市の野沢朗健康福祉部長は「瞬間的な値としては高いが、影響は今の時点でははっきりしない。高齢患者が多く、移動させるリスクの方が大きいと判断し、現時点では移動などの対応は取っていない」と説明した。

2008年10月22日【新潟日報】