月と空の浜辺

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Wolfenstein 甘美なるネックショット

2009-10-18 21:05:28 | FPS
FPS のご先祖様と言うべきウルフェンシュタインの新作記事です。
id Soft が生み出した同タイトルを、子会社の Raven Soft が最近のゲーム風としてリメイクした作品。

大筋としては、無敵のエージェントが、二次大戦中にドイツのナチス、オカルト研究部隊を戦う、と言うようなお話。
CoD(コール・オブ・デューティ)などでお約束の、二次大戦物と言う訳ですね。

とはいえ、id 系列の手堅い作り込みは、在り来たりな戦争物を美味く料理しているようですね(^-^)



起動すると、予想外に綺麗なオープニングムービーが始まります。

アレ、もっとショボいのを期待(?)していたのに。


しかも、なにげにハイクオリティで、ついつい魅入ってしまった。

おかしい。
こんなの Raven のソフトではない!(*o*)


人物アクションもしっかりしていて、洋ゲーとは思えない。
どちらかというと Crysis 系のノリで始まります。
こっち系のメーカーじゃないのに、なんで?とか、驚きを隠せない(~-~)

作り手側はB級バリューゲームのつもりはなかったろうから、力の入れようとしては、妥当なのかも知れませんが・・・。


そしてこれが主人公。
どう見ても悪役にしか見えません。
本当にありがとうございました(^-^)/

私はウルフェンのお約束というか伝統は知らないのですが、悪人面の主人公というものがウルフェンらしさなのだろうか・・・。
どちらかというと、NecroVisioN みたいなB級悪魔ゲーな雰囲気が強すぎる。


やあ、元気にしている?とナチの将校がこんにちは。

・・・前言撤回。
このゲームも、多分に漏れず、悪魔ゲーですよね~(~-~)


列車で駅に到着するシーンから始まります。
とてつもなくHL2(Half Life 2)っぽいイメージを与えてくれます。

HL2はSFな未来都市の駅へ。
こちらは、古風な戦時中の駅へ。

狙っているのではないかな、と思うのですが・・・。


そして始まる、お約束のナチとの戦闘。

「いい加減飽きた」というのが正直な所ですが、これでもかというくらい(恐らく意図的に)古風な手法を取ってきます。
これはとってもCoD(~-~)

しかしながら、挙動など、FPSとしての基本システム部が良くできているので、結構楽しく感じたり。
マウスルックなどが、やっぱり良いですね。
この辺は、トップクラスメーカー故の強みと思います。

ただ気になる点は、マウス感度のX軸とY軸で、移動量が違う事。
左右への移動量に比べて、上下への移動量が小さく設定されています。
オプションで解除することも出来ない様子。

コンソール向けFPSでは、時々そう言った設定がありますが、このゲームも例に漏れず・・・。
タイトルメニューや、各種インターフェイスなどは、PCゲームとしては非常に操作性が悪い、と言わざるを得ません。

クイックセーブなど、基本的な機能も欠如していたり、コンソール向けの仕様と思われるマイナス点がチラホラ・・・。
D3(Doom 3)とかが快適だっただけに、残念でならないですね。

先に書いたように射撃戦の感覚は良質で、さすがは id 系列という感じです。
「狙って」「撃つ」という感覚が、実に楽しい。
敵の被弾リアクションも良くできており、残酷に感じる事も・・・。

例えば、首に命中させた時、着弾地点から血を吹きつつ「ひゅごぉ・・・ひゅごっ!」と苦しみながら死んでいく様などは非常に痛々しい。
とはいえ、これが強いんです。
記事タイトルにもしちゃったけど(~-~)

このゲーム。ヘッドショットはヘルメットに防がれることがあります。
Crysis みたいですね(^-^)

ヘルメットを被った相手に、銃弾がヘッドへ命中しても、ヘルメットがポーンと飛ぶだけ。
敵兵はキョロキョロして「ふ・・・ヘルメットが無ければ即死だった・・・」とでも言いたげに(~-~)/

だけど、首に当たった場合は、先のリアクションを取って即死してしまいます。

おやおや、ヘッドショットが最強ではなく、更に被弾判定の小さい「首」が即死ポイントとか・・・。
新たな「ネックショット」というFPS用語登場か(~o~)<ないない

殆どのゲームでは、「首」は「頭」と同じ判定で「ヘッドショット」と判断される事が多いので、実際は首を狙うと良いゲームが多かったりします。
これは射撃のリコイルで、上へ照準が跳ね上がっても、頭に当たるから、と言う理由からですね。

このゲームでは、それを発展させて、首の方がもっと弱点だよ!って感じにしたのですね(^-^)
(考えすぎですってば)

まあ冗談はともかく、こういった細かい点まで作り込める一流企業は少ないので、流石だなと。
id と Crytek 様々ですよ(~-~)


とはいえ楽しいからやっちゃうわけで。
お約束の、固定機銃で敵のウェーブを迎撃!

・・・なのですが・・・(笑)

笑っちゃったのですが、このシーン。
敵が重なるように、一瞬で大量に出てきて、次々と機銃で殺害されます。
そのペースは、CoD等の同様のシーンの5倍くらいのペース!
呆気ないくらい短時間で終了します(笑)

Raven らしいというか何というか・・・。
「はいはい、お約束の機銃シーンはいりま~す。面白くもないからかっ飛ばしていきましょ~!」とギャグっぽくやっていると思われます。

開始直後から感じられる「他作品へのオマージュ」と、それに対する(お笑い)ネタを組み込んでいるようですね。
「お約束だから入れてあげるよ? こういうのやりたいんでしょ?でしょ~?」って声が聞こえてくるようです(~-~)

そんな感じで、ここまではお約束を兼ねた冗談。
そして・・。


突然の浮遊感。
いつものように、撃ち合いをしていたら、突然重力が非常に軽くなり、世界の常識=戦争物FPSの常識が崩れます。

この異世界感。
実に巧い。

普通のゲームっぽいけど、普通のゲームではないのだよ?
そう、プレイヤーにアピールする段取りが上手ですね。

NecroVisioN は、その特殊性について、プレイヤー側への主張がぶっきらぼう過ぎて、人を選ぶ感じでしたが、このウルフェンはスマートだと思います。


と言うわけで最大の特徴、ヴェールについて。

ゲーム序盤、インディージョーンズなノリで、ナチと遺跡でドンパチすることになります。
そこで手に入れたアーティファクトのメダリオン。
画面左下にある丸い奴ですね。

このメダリオンを手に入れてから、エネルギーがある間はいつでもヴェールと呼ばれる世界へと入れます。


上のSSと全く同じ場所で、ヴェールに入りました。
画面が緑色になり、所謂「裏の世界」へと侵入しています。

イメージとしては、花嫁が被るようなヴェール(今回は特殊な魔法のヴェールだけど)を被って世界を見ている感じかな?
本来見えない物が見えるようになったりします。

例えば、現実世界ではタダの壁が、ヴェールを通してみると通路になっていたり。
ヴェールの世界に居る間は、その通路を通ることが出来ます。

つまり客観的に見れば、壁を貫通して移動したりしている訳ですね(^-^)


コメディ?と思うくらい、わ~!っと現れる敵集団。
イベント的に爆発に巻き込まれて、一気に爆死するとか、Raven らしい冗談ネタはたっぷり(^-^)

ヴェールに入っている間は、自分の移動速度が上がり、敵をハイライトポップアップしてくれるなど、性能が極端に上昇します。
ヴェールを使用している間は、メダリオンのエネルギーを消費し続けますが、補給出来る場所は多いので、気にせず使用出来るようですね。

またメダリオンには特殊な効果として、スローモを発生する効果や、バリアを発生する物など、特殊な機能があります。
イメージ的には D3 の拡張 RoE(Resurrection of Evil) のアーティファクトから流用してきていると思います。

世界をスローにして、即死トラップを回避するなど、D3RoE と同様の使用感覚ですね。
そこに今時風アレンジとして、Crysis 風に能力を使い分けると言う風に変えた感じだと思います。


ヴェールに対しての個人的な感想としては「強すぎる」かな(^-^)

エネルギー制限はありますが、移動力が上がるし、敵の索敵性能も上がるなど、かなり高性能です。
その上、回復ポイントが大量にありすぎるのがちょっと・・・。

どちらかというと、回復地点は少なめにして、回復速度が遅めの自然回復形式をメインにした方がスマートだったように思えますが・・・。
(現在は、最大値の25%くらいまでは自然回復してくれる)

また移動速度は、ヴェールに入っていない時の方が早い、などにしてくれた方が、移動時のストレス軽減も出来て一石二鳥だったと思いますね。


列車に乗って、爆発する基地から脱出!
追撃してくる化け物どもを、機銃で迎撃せよ!

ああ、なんて愛すべきB級(馬鹿)ゲー・・・(~o~)..oO

所々にコメディなのか、シリアスなのか分からない展開がチラチラっと・・・。
流石レイヴン「真面目なのか、ネタでやっているのか分からないメーカー」と一部では言われているだけはある(~-~)


わぁい、黒魔術だぁ(~o~)..oO

アートデザインは流石の一言。
久々に「綺麗なゲーム」を見た感じです。

D3,Dead Space 以来かな?
地形の説得力が強く、マップを散策しているだけでも楽しい。

ただ肝心の拠点となる街は、正直ガッカリな出来ですが、戦場となる遺跡や、研究所などは、面白い物が多いですね(^-^)


主人公に協力する組織の一つ。
ここは魔術系の組織の模様。


組織では、武器やメダリオンのアップグレードを行えます。
マップ内に隠されているゴールドを集めて、武器を改造しましょう(^-^)

と言っても、正直ゴールド探索とか、私には苦痛なんだけど(~-~)
必要な改造だけには、さほどお金はかからないようだから、そんなにバランスは悪い訳ではないのかな?

微量でも良いから、Dead Space みたいに、敵がお金をドロップしてくれれば良かったのに・・・。
(1回あたり10ゴールドでも良いから・・・)
この辺こそ「今時風」にするべき所だと思うけど(~-~)


武器アップグレードは、ドラムマガジンを強引に付けたり、スコープやサイレンサーのアタッチメントから、大口径化による威力上昇などの、内部の改造にまで及ぶ。
単純ですが、改造による楽しみは、案外強い。
FPSの基本が出来ているから、武器の強化による影響が、ダイレクトに伝わりやすいのが大きい様子(^-^)

このSSでは、本来手動で一発ずつ弾を込めないといけないライフルに、クリップリロードの機構を施す改造。
これで弱点だったリロード速度が改善され、大分戦いやすくなりました。
私の主力武器だな(^o^)/


古くさい手法と、それに対するアンチテーゼ的なコメディ。
そして id らしいアイデアと、手堅い作り込みが光る本作。

個人的に言えば「今時風にしてみました!」と言う物が、逆に余計な要素になっており、システム関係は、もっと古くさいくらいの手法でシェイプアップしてくれた方が良かったかな、と思います。
とはいえ、些細な欠点という範囲なので、余り気にしなくても良いかも知れないですね(^o^)


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