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神戸市中央区の歯科医院 アートセンター歯科のスタッフが診療のことはもちろん、プライベートについても綴ります。

どれくらいもつ?

2017年06月17日 | お知らせ

「この詰め物はどれくらいもつのですか?」

よく患者さんから聞かれます。

 

それに対する答えになるデータがあります。

1995年に、わたくしの母校の岡山大学の予防科が、厚生労働省からの依頼で調査しました(保険診療)。

 

 

レジン充填 5.2年

インレー 5.4年

鋳造冠 7.1年

アマルガム 7.4年

ブリッジ 8年

 これをご覧になって皆様はどう思われたでしょうか?

「え!それだけしかもたないの?」

「保険ならそれぐらいもてばいいんでは?」・・・・

 

もちろん、これは平均なので、もっと短期間で脱離や二次う蝕になるケースもあります。

実際、臨床では少し古めのレジン充填や銀の詰め物、銀のかぶせを除去すると、そのほとんどに何らかの不具合が見られます。

上の写真ではセメントが劣化して腐敗臭がしました。

漏洩が生じて、歯根が感染して根の先に膿がたまっていました。

 

これは保険の土台です。

金属がサビてますね。口の中では数時間でサビる素材です。

 

 このように、

接着しているセメントが劣化して隙間ができてむし歯になっている、

裏打ちに使用した材料が劣化している・・・・など。

きちんとデータを取ったわけではありませんが、おおよそ80-90%以上に問題が認められます。

 

 

これは使用する材料に問題があるためです。

つまり、腐食しやすい金属(パラジウム合金や銀合金:日本の保険だけで使用)を劣化しやすい安価なセメントで装着するからです。

 

 

日本の歯科保健診療費は、世界的にみても非常識なほど安価なので(約10分の1)致し方ないところもあります。

その結果、再治療が多く、治療をする頻度が国際比較で約3-5倍になっているのが現状なのです。

 

 

治療してもまたダメになって再治療。

それを繰り返すごとに歯がなくなっていく・・・。

 

いわゆる「負のサイクル」です。

皆さんも経験があるかもしれません。

 

 では、自由診療なら絶対に永久にもつのでしょうか?

もちろん、使用する材料は最善のものを使い、最善の治療方法で行うので、保険診療よりも長持ちはします。

しかし、30年40年、あるいはそれ以上もつのか?と問われると「それはわからない」としか答えようがありません。

 

 

でも、いま現在でのベストの方法で治療を受けることは強くお勧めします。

それは、保険診療とは違い、確実に歯を失うリスクを低くすることができるし、再治療などの治療回数を確実に減らすことができるからです。

それからさらに、全身の健康に害が少ない治療法といえるからです(このことは別の機会に詳述します)。

ということで、古い保険の修復物は念のために一度はずして中を確認してみてはいかがでしょうか?

 


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