Der König Hat Eselsohren

八重山の旅・4日目-与那国島(2)

日頃、恐ろしく寝付きのいい自分でも、フローリングの上に布団を敷いて寝るんじゃ、さすがによく眠れないだろう、と予想していたら、予想に反して爆睡でした(笑)
つーか、毎日毎日、中身が濃くて疲れすぎ…f(^ー^;

今日はもしグラスボートに乗れるとしたら8時半くらいに迎えに来るし、そうなるとそれまでにチェックアウトの準備を終えておかなければならない。
それにしても、部屋にTVがないのは実に寂しい。
それでも携帯があればワンセグで見られるだろうに、携帯も忘れたからなぁ。
や、ホントに見られるかどうかは、かなり怪しいけど(笑)

身支度をして、荷物をある程度片付けて、朝食。
朝食といっても、食パンと飲み物のセルフサービスなんだけど。
そこへさらに、昨日買ったジュースと、サーターアンダーギの残り、そして一昨日買ったバナナの残りで、ちょっと豪華だ(笑)
幸い共用スペースのTVはNHKがついていた。
先に結構年のいったおばさんと、20代後半くらいの女の子が朝食をとっていたが、なんとこのおばさん、家族を置いて、関西から一人でダイビングに来ているんだそう。
かっこいい!

8時過ぎに電話が掛かってくるという話だったので油断していたら、それよりも早く、食事をしている間に掛かってきていて、急いでもりながさんがかけ直す。
自分は携帯忘れて来ちゃったもんだから、ホントにこの件に関しては任せっきりであるf(^ー^;
幸運にも今日はグラスボートが出るとのこと。
8時45分頃に迎えに来るというので、出かける準備。
宿代は昨日来たときに先払いしていあるので、部屋を出るときは鍵を部屋の中において、荷物を玄関に置いておけばいい、ということだったので、今日帰るというおばさんの荷物の横に、自分たちの荷物も並べて置いた。
朝食で一緒だった女の子もグラスボートに乗ることになったので、3人で宿の前で待っていると、程なく10人乗りのマイクロバスがやってきた。

港でさらに団体客が合流。
船は、前半分にガラス窓がはまっていて、左右どちらの側も、窓ガラスに向かって席が一列ずつあるだけ。
一体どうやって海底遺跡を見るんだろう?と思っていたら、遺跡の上に来たら、下の階に移動して、そこから海底を見るんだという。
なるほど。だから半潜水艇なのか。
本来ならば、島の西側から南へ向かっていった方が近いのだが、今日は波が強いので、北側から東をぐるっと回っていくのだという。
ちょうど昨日見られなかった浜のあたりや、軍艦岩を見られることにはなるけれど、運悪く座った席は島側ではなかったので、ちゃんと座っている限り海原しか見えない。
なので、体勢としてはきついけれど、体をひねって反対側を見ながら行くことに。

が、案内のお兄さんが、
「もうしばらくすると波が高くなります」
と言ったとおり、東崎を過ぎるあたりから、大丈夫なのか、これ?!と思うくらいの高波Σ( ̄口 ̄*)
波の上を、跳ね上げられ、叩きつけられ、遊園地の絶叫マシーンなんか目じゃないぜ!(笑)
それこそもう、よくもまあ、これで転覆しないものだと思うくらい、軽く45度くらいは右に左に跳ねている。
おかげで、立神岩はちゃんとわかったものの、軍艦岩は確認できないまま、船は海底遺跡スポットに到着。

階下に移動すると、船底の真ん中に細い通路と、その両側に座席、そしてガラス窓が、船の前から後ろまで続いている。
ここへそれぞれ窓に向かって座り、海底遺跡を眺めるという趣向だ。

が、停止しているおかげで、さすがにさっきまでの海を進んでいるときと違って大揺れはしていないものの、それでも船が波に揺られる。
これで窓越しに下を見つめるんじゃ、下手したら船酔いするなぁ。
実際、いったん下に下りては来たけれど、そのまま上に帰ってっちゃったおじさんもいる。
なので、肝心の遺跡が見えてくるまでは、あまり下をのぞき込まないように、むしろ窓枠や周りの様子を見ていることにした。
しばらくすると、船が海底遺跡に差し掛かる。
最初は泡だらけでよく見えなかったが、しばらくすると、最初に下りてきたときと違って、眼下に岩の固まりが広がっているのが見えてきた。

おお!確かに遺跡だ!!
案内のお兄さんが、「右側、○○です、左側、××です」と言っているけれど、乗るときに渡された地図をここで確認している余裕はない。

しかも、この状況でカメラのモニターをのぞき込んだら、絶対に気分が悪くなりそうなので、カメラは窓に押し当てておいて、目は直に遺跡を見ながらシャッターを押しまくる。



ただ、窓が船底にあるということで、遺跡には非常に近いのだが、近すぎて全体像がさっぱりわからない。

船は遺跡の端から端まで行ったところでUターン。
さらにまた端まで行ってUターン。
合計で2往復したが、ただでさえ揺れるのに、この短い距離でぐるぐるとターンするので、マジでキツイ。
実際、すぐ近くにいた女性はアウトでしたf(^ー^;
私もあともう1往復してたらやばかった。
でも、普段からこれは絶対に眠くならないという弱い抗アレルギー剤を飲んでも眠くなるくらいなんで、酔い止めの薬なんて飲んだらきっと身動きできないよ(笑)

やっぱ、海底遺跡をじっくり見ようと思ったら、自分で潜るしかないんだよ、ということがよくわかった。

上に戻ってくると、船はそのまま島の南側から西へと向かう。
相変わらず波が荒いなぁ。
もしこの波の中、こっち側を回って遺跡まで来たら、きっと遺跡に到着した時点でギブアップしている人が沢山出ただろう(笑)


再び宿に戻ってきた時点で、まだ10時半。
原チャリを返すまであと1時間半もあるので、昨日素通りした比川へ行ってみることに。

小さい集落の中を、表示に従って浜を目指す。



浜に寄せる波は穏やかで、水も綺麗だけれど、遠く防波堤の向こうの波は荒い。
さっきはちょうど船に乗って、あの辺を通ったんだぜ(笑)
やはり、波照間でニシ浜を見てしまっていると、ここの浜には結構ゴミが落ちていて、あまり素足で歩きたくない。



向かって左手の方には、Dr.コトー診療所のセットが建っているけれど、所詮セットだし、ドラマ自体見てないんでどうでもいい。
それよりもその崖下、浜からずっと続くあたりの方がとても気になる。
どんどん行ってみると、崖下も一応砂浜ではありながら、ここには珊瑚が石化した岩がゴロゴロと転がっていて、まるで様子が違う。



ここはまるでガラパゴスのようじゃないか!!…行ったことないけど(笑)
いや、でもマジで、岩陰からイグアナやコモドドラゴンが出てきても、ちっともおかしくない感じなんですが!
ダーウィンがビーグル号に乗って、やってきちゃいそうなんですが!

なんかもう、原始の世界ですよ(笑)



気が付きゃ、防波堤の真横まで来ているし(笑)

ガイドブックや何かには、診療所のセットのことばかり書いてあるし、確かに島にとってはすごいことだったんだろうけど、あんなところに入場料払って入るより、すぐそばの大自然の方が大変な観光資源だと思うぞ。
だって、こんな、実に日本的じゃない風景の広がっている場所が日本国内にあるなんて、実際に見てみないことにはわからないじゃないか。


原チャリで元来た道を引き返し、ガソリンスタンドで給油して、原チャリを返却。
ついでに、この辺でお昼を食べるとしたら、やっぱりカレー屋さんくらい?と訊いてみたら、
「今日は海響さんが休みなので、カレー屋さんしかありません」
カレー屋さん「しかない」のか(笑)

ということで、「カレー屋ユキさんち」へ。
本日のカレーはトマトとソーキのカレーだ。つーか、本日のカレーしかないんだけどな(笑)
セットの飲み物はビールで。
セットの値段は単品のカレー+単品の飲み物と同じなので、別にセットにしなくても良かったんだけど(笑)
辛さは自分で島唐辛子を掛けて調節してください、とのことだったので、かなり唐辛子を掛けて食べる。

食後、もりながさんが長命草ロールケーキに挑戦。
まぁ、たぶん生地かクリームに長命草が練り込んであるんだろう、と予想は付いていたけれど、私としては長命草がそのままくるくると巻き込んであって欲しかった(笑)

ちなみに予想通りの代物でした。


直射日光は当たらないし、風は通るし、カレー屋さんがなかなか快適だったのでかなりそのままゆっくりした後、空港に送ってもらう15時15分まで、久部良をぶらぶらして時間をつぶす。
カレー屋さんから歩いてすぐのところに、小学校、中学校、幼稚園&保育園が並んでいる。
小学校の塀に、卒業生が卒業記念に絵を描いたようなんだが、本土では絶対にあり得ないことに、全員の似顔絵と名前まで書いてある(笑)

まだ真っ昼間だけれど、昨日行かなかった「日本最後の夕日が見える丘」とやらに行ってみる。



ガイドブックに書いてあったとおり、ちょうど西崎をかすめて日が沈む構図になっていて、確かに写真を撮るには絶好のポイントだろうな。



とはいえ、日本のホントの最西端で日の入りを見た方が、気分的に満足だと思う。

丘でダラダラとしたあと、さらにすぐ近くの久部良バリへ。
ここは大きな岩の裂け目があって、かつて人頭税の時代、人減らしのために、妊婦にこの割れ目を飛ばせたという場所。
当然、大抵は流産するとか、落ちて大けがするとか、ってことになるわな。



が、非常に申し訳ないことに、この久部良バリそのものよりも目を奪われたものがあった。



これまでの、砂浜とも、岸壁とも違う。
そしてここも、足を滑らせて落ちたら、少なくとも大けがするf(^ー^;
ここにこんな千畳敷・岩版があるなんて、ガイドブックには全く載ってなかったんですけど!



一体この島は、どれだけ多種多様な表情があるんだ?!
そしてここは、それこそ、ゴジラが海から上がってきそうだ。
そしたらきっと、山の向こうからはモスラが飛んでくるだろう(笑)

漁港のあたりにも行ってみたが、カジキの揚がる、朝ならともかく、もうこの時間では何もないので、ちょっと早いが宿に戻ることにした。
途中で、島袋商店に寄ってみる。
あまりにも暑いので、ここ最近では珍しく、アイスをあさってみる(笑)
店のおばさんは、近所のおばあちゃんの買い物の相談に乗っている。

宿には、今日泊まるお客さんが来たりしている。
一応もうチェックアウトしているけれど、外で日に当たっているのは辛いので、玄関でぼーっと時間をつぶす。
車に乗ってしまえば、空港まではあっという間だ。
3000円素泊まりの民宿だけど、ここは当たりだったと思う。
しかも、あのダイビングに来ていたおばさんも言っていたけれど、スタッフがみんな若い女の子なのに、ホントによく働いている。
つーか、今朝のグラスボートの係員も若い子ばかりだったし、昨夜行った大朝商店の店番も若い女の子だったし、意外と若い子がいっぱい働いていてびっくりする。
こんな、お茶をしようにも、カフェどころか、喫茶店すらないようなところなのに(笑)


空港でチェックインしたら、与那国の旅最後の目的、60度の泡盛・花酒と、花酒が入った花酒ケーキを買わなければ!!
何しろ、島のどこにも土産物屋らしきものは全くなかったし、この空港の売店も、飛行機が発着するときだけしか開かないのだ(笑)
30度、60度の泡盛1本ずつと、花酒ケーキ3本、長命草ちんすこうと、お土産を大量買いして、いよいよプロペラ機に乗り込む。
来たときは日本トランスオーシャン航空だったので、那覇~石垣館と同じ機種だったのだが、今度は琉球エアコミューターなので、本気で小さなプロペラ機だ(笑)



当然、また飛行時間が短いので飲み物サービスの代わりに黒糖が配られたが、CAも一人しか乗っていない(笑)

しばらくして、青い空と青い海以外のものが視界に入ってきた。
すげぇ!!
鳩間島と西表島が見える!!
あんまり綺麗なのでしばしぼーっと見てしまったが、慌ててカメラを取り出す。



左上の小さいのが鳩間島、手前が西表島の海岸線だ。
飛行機の中からだと、珊瑚礁の広がっている様子がホントによく見える。
ついでに、西表島のものすごいジャングル感も(笑)

程なくして、遠くに石垣島も見えてきた。
そしてちょうど眼下には竹富島が。



竹富島をかすめるようにして飛ぶ飛行機。
島の海岸線から石垣島に向かって、遙か遠くまで珊瑚礁が続いているのがよく見える。



ホントに、どこまで続いているのかと思うほど、いつまでもいつまでも飛行機は珊瑚礁の上だ。
なかなかこんな光景を上空から見られる機会というのはないだろう。

竹富島周辺に比べて、やはり石垣島の周囲はそんなに綺麗とはいえない。
もちろん、島の北側の川平湾の方に行けば違うんだろうが。
飛行機は、白保を東の方から回り込んで着陸した。


今日の宿は、全日空リゾートである。
せめて一晩は、当初の目的通り、リゾートホテルでゆっくり、を実現しようと奮発した。
と言いたいところだが、実は今回、結構安く泊まれた(笑)
でも、タクシーでホテルに着いた時点から、下へも置かない丁重な扱いぶり。
さすがである。
こっちまでつられて、実に丁寧な言葉遣いになってしまう(笑)

残念なことに、部屋から見下ろす中庭は、4月のリニューアルオープンに向けて工事中だったが、そんなことはちっとも気にならないくらいのラクジュアリーさ。
いや~、本物のリゾートホテルだよ♪
しかも、今日ここでプライオリティ・クラブとやらの会員になると、明日のチェックアウトを延ばしてくれるなんていう案内も付いてきた。
まぁ、会員になったところで、今後、ホリデイ・インとかに泊まるかどうかはわかんないけど、無料なんだからなっておいて、チェックアウトを延ばしてもらったら、楽ちんじゃん?

てなことを検討しつつ、まずは一昨日まで泊まっていたホテルに携帯を取りに行かねば。
ここからだと繁華街まで遠いのでバスで行こうとしたけれど、ホテルを通るバスが時間通りじゃなかったらしく、次のバスまでかなり時間があるので、仕方なくタクシー。
つーか、ホテルからホテルまでタクシーって、どう考えても変だ(笑)

無事、携帯を受け取って、買い物と夕食を済ますことに。
それこそ、ここからホテルまで遠いし、出来ればホテルの部屋でのんびりしたいので、公設市場でかまぼこを買い、モールで泡盛のミニボトルを調達。
そしてさらに、モールからほど近いところに、一昨日には全く目に入らなかったのに、「南風(ぱいかじ)」という結構いい感じの居酒屋があるのを発見。
つーか、一昨日は、泡波って目的があったから、ここは完全に眼中になかったんだ(笑)

ここのメニューには、この辺で捕れる魚がイラスト入りで載っていて、とりわけ目を引いたのがイラブチャー(アオブダイ)。
青いよ(笑)
お店のお兄さんに訊いてみたら、刺し盛りにイラブチャーが入っているというので、とりあえずそれを一人前。
さらに今までほとんどどの店でも置いていたのに、全く注文しなかったグルクンの唐揚げと、ナーベラー(ヘチマ)チャンプルー。

これが。

大当たり!!

グルクンの唐揚げが絶品!グルクンそのものも美味しいんだろうけれど、揚げたてで熱々の身もさることながら、カリッと揚がったひれや皮が美味いこと!
これは揚げ方の問題だな、間違いなく(笑)
イラブチャーの刺身は、皮を湯引きしてあるっぽいんだけれど、確かにちょっと皮のあたりが青い(笑)
触感は、白身の魚の割には、ぶにゅぶにゅ、もちもちした感じ。
そして、ナーベラーチャンプルーが、味噌仕立てでまたうまい!
あまりに美味そうだってんで、隣のテーブルにいた年配のご夫婦が、「あれと同じもの」って注文しちゃったくらい(笑)
もちろん、ビールも古酒も美味かった♪

ホテルの前までは行かないけれど、近くを通るバスが20時にあるので、バスセンターへ向かう。
ごく普通の路線バスなのに、乗り込むとラジオが掛かっている。
ココが始発だから、走り出したら止めるのかと思ったら、走り出してもラジオ掛けっぱなし(笑)

まぁ、普通に考えて、高級リゾートホテルでしかも繁華街からは遠いとなると、バスで帰ってくるとか、さらにちょっと離れたバス停から歩いて帰ってくるとかってことは、あんまり想定されてはいないんだろうけれど、そんなことはものともせず、歩いて帰還(笑)

プライオリティ・クラブとやらの手続きを無事に済ませはしたものの、今泊まっているタイプの部屋が明日は満室なので、チェックアウトは13時までしか延ばせないとのこと。
いや、上等でしょう。
いくら明日なんの予定も立てていないとはいえ、11時までしかいられないのと、13時までいられるのとでは、時間の余裕が全然違う。

風呂から上がってきて、かまぼこをつまみつつ、酒盛り(←飲むのは自分だけ(笑))
あぁ、なんて贅沢な。
と思いながら泡盛を傾けていたら、座りながらうたた寝(笑)
まだ12時にもなってないけどな、やっぱそりゃあ疲れてるんだろう。
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