有村日記

日常感じたこと、気がついたこと、思ったことを記録

TSUTAYA

2006-09-03 17:35:55 | Weblog
目的

 昨日に引き続き、視聴覚資料の取扱いに関する調査のためビデオレンタルで有名なTSUTAYA(徒歩30分の所にある)を見学した。

利用者カード

 長男がカードを持っているが、磁気ストライプと会員番号と思われる番号が刻印された簡単なものである。

不正持ち出し防止装置

 JR京葉線高架下にあるショップの利用者入り口は一箇所で、不正持ち出し防止装置が設置されている。不正持ち出し防止装置に反応するチップは、DVDの場合、メディアケースに貼られており、ビデオの場合は、ビデオカセットに貼られている。CDの場合、メディアと歌詞カードを格納した保護用ケースに貼ってある。チップそのものはデータを持っていないためカウンタースタッフはメディアケースに貼られたバーコードをリーダーで読み取り貸出、返却受付処理を行っている。

繁忙状態

 日曜日の午後一時半を過ぎた時間に来店者が20名前後で、ショップ中央にレイアウトされたカウンターに三人のスタッフが利用者対応をしていた。一時間後に再度調査のため訪ねたときには、メディアを棚に返しているスタッフがいた。ハイカウンターでは、貸付・返却の区分をしていない。ビックピーカン有楽町店のカウンターに似たつくりであり。

商品の陳列

 商品は外側ケースに入って陳列されている。

利用の申込

 DVDの場合、利用者はメディアを格納したケース(外側のケースは棚に残置)をカウンターに持参するが、ビデオ・CDの場合、ケースごとカウンターに提出する。

受付スタッフの貸出・返却受付処理

 受付スタッフは利用者カード(本人に限る)を受け取ると、磁気読み取り装置にカードを挿入し、利用者情報を固定した後、メディアの状態を確認し、セーファー(細長いプラスチック製のもの)を外して、メディアに貼られたバーコードシールからバーコードを読み取り、貸出処理を行う。最後に青い色の専用袋に貸出レシートとメディアを入れて一連の作業を完了する。返却受付の際には、利用者カードと袋を受け取り、メディアの状態を確認しながら、メディアに貼られたバーコードシールからバーコードを読み取り、情報システムでデータ処理を行う。この間、返却者は待機していなければならないが、スタッフが結構ですとの旨、発言があったら一連の作業は完了する。

複本

 図書館では、「複本」と言って同じ資料を二点以上揃える言葉があり、書店経営、出版文化圧迫の原因と批判されることがある(注1)。TSUTAYAでは人気作品の場合、複数配列されており、図書館使命である「より多くの資料の収集と保存」の考えは乏しいのが特徴として挙げられる。中古メディアは有償で売却されている。

レファレンス

 図書館には、OPAC(注2)端末があり、所蔵資料を検索できるが、TSUTAYAでは、店内には類似の検索用端末はない。そこで、スタッフのレファレンス能力を知りたくて、「白バラの祈り」(2005年ドイツで作成され、今年1月に公開開始)(注3)の在庫を試しに聞いてみた。スタッフは手元の情報システムで調べてくれた後、もう一度他の情報端末を操作し、9月25日よりレンタル開始と回答してくれた。質問した際のスタッフの受け応えから、同作品についての知識があるものと判断するが、質問から回答までの時間が1分と経っていない。非常に感心した。

最後に

 最後にTSUTAYAカードの利用方法(クレジット払いは10パーセント引き!)申し込み用紙を貰って帰った。


  • (注1)「公立図書館貸出実態調査 2003 報告書」(平成16年3月)(社)日本図書館協会、(社)日本書籍出版協会
  • (注2)Online Public Access Catalogの略。コンピュータの端末を利用して所蔵データベースにアクセスし、図書・雑誌・視聴覚資料を検索することができる。
  • (注3)「白ばらの祈り」について、大島真理「司書はときどき魔女になる」郵研社2006.04(ISBN:494642976X)の巻末にて紹介記事があり、夏休みの間に、千葉市立図書館が所蔵する全ての関連資料(10点余り)を読んだ。「郵研社」とは:「弊社は、昭和25年に創刊の月刊誌『郵政研究』をはじめ、『郵政行政六法』『郵便法令集』などの郵政関係法令を中心とする単行本を発行するほか、一般書籍や自分史発行のお手伝いなどの出版活動を意欲的に展開している会社です。」(ホームページより)