

今回ご紹介しますのは、ヴァンサン・ダンディ(1851年-1931年フランス)作曲のシラーの詩による3つの交響曲的序曲「ヴァレンシュタイン」です。
今回もダンディの作品が続きます。
このダンディのヴァレンシュタインは、シラーの3部悲劇「ヴァレンシュタインの陣営」、「ピッコロミニ父子」、「ヴァレンシュタインの死」を元に着想を得て作曲したものだそうです。
この曲は、劇的な場面も、美しいメロディーもあり、まさしく、スペクタクルに富んでいる作品だと思います。
クラシック音楽ではありますが、まるで映画音楽でも聴いているような雰囲気を感じ取って頂けると思います。
機会があれば、是非とも一度お聴き頂ければ嬉しく思います。
なお、今回は「秘曲」とさせて頂きます。
それでは曲のご紹介と参りましょう。この曲は3つの曲から構成されており、演奏時間は約33分となります。
1.第1部:ヴァレンシュタインの陣営

劇的で力強い演奏で曲は始まります。まさに敵との激しい戦闘をイメージさせます。やがて、穏やかで軽やかな雰囲気となりますが、次第に勇壮的な雰囲気のメロディーへと移ります。その後は再び穏やかで軽やかな演奏となります。そして、高揚感のある演奏となりますが、再び軽やかな演奏となり可憐なメロディーが登場します。そして、再び勇壮的な雰囲気のメロディーが奏でられ、次第に高揚感のある演奏へと続きます。そして、最後は高揚感の中で終わります。
この曲は、スペクタクルに満ちた曲と言えます。
2.第2部:マックスとテクラ

穏やかに曲は始まりまが、すぐに、雄大な森林をイメージさせるような雰囲気のメロディーが奏でられます。適度な高揚感があり、そのメロディーには自然の美しさが感じられます。やがて、穏やかな演奏から高揚感のある演奏が登場しますが、再び、穏やかで美しいメロディーが奏でられます。そして、しばらく適度な高揚感のある演奏が続きますが、その後静かな演奏へと移行しそのまま終わります。
3.第3部:ヴァレンシュタインの死

密やかに曲は始まります。まるで霧が立ちこめているかのような雰囲気です。その後、ホルン?の音色が登場すると、やがて霧は晴れて高揚感のある演奏が登場します(注意:ブルックナー開始とは違います)。そして、試練に立ち向かうようなメロディーが続いた後、穏やかさと高揚感の入り混じったような雰囲気で美しさも感じる事の出来るようなメロディーが奏でられます。次第に高揚感は増して行き、試練に立ち向かうようなメロディーが奏でられ、その後は比較的穏やかで可憐な美しいメロディーが奏でられます。そして、穏やかにロマンティックなメロディーが奏でられます。しなやかで美しいメロディーです。
終盤になると次第に高揚感のある演奏となり、輝かしいメロディーが登場します。そして、壮大な演奏が展開されると、次第に演奏は静かになって行き、ひっそりと幕を閉じます。
参考までに、私の所有するCDの中から1枚をご紹介します。
レーベルはEMI CLASSICSで、ピエール・デルヴォー(指揮)、ロワール・フィルハーモニー管弦楽団の演奏のものです

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