攻撃は最大の防御なり

50代おやじの適当なブログです。

デモンズソウル読み物 「つなぎとめる者」

2009-11-05 00:00:00 | デモンズソウル読み物
「神よ・・・あなたはこの物達をお見捨てになったのでしょうか?」

小一時間位たったで頃であろうか?言葉にならない彼女の呟きをガル・ヴィンランドは聞き逃さなかった。
そして、それまで無言を貫いていたアストラエアが言葉を発する。

「この物達を救う為には私だけの力では足りません・・・
 私は魔に落ち、この物達を救う為この地に残ります。
 もし、私が異形の物と化してしまった場合には私を倒し戻りなさい。
 あなたにはまだ成すべき事があるはずです。」

「アストラエア様!お止めください!私には主を手に掛ける事など出来ません!」

「いいえ許しません。これは主としての命令です。」

そう言い放つとアストラエアは素早く「デモンズソウル」に手を掛けていた。
それは一瞬の出来事で、重い甲冑を身に纏っているガル・ヴィンランドには止める余地も無かった。




邪悪な黒い霧がアストラエアを包む。





他の者と同じようにアストラエアも獣と化してしまうのか?とガル・ヴィンランドは咄嗟に思った。





しかし、黒い霧はアストラエアの体に吸い込まれていくと共に
眩いばかりの光を放ち始めた。
その光は谷の最下層全体に及び、その光を目の当たりにした腐敗人達は不思議な呪文を唱え始める。

「おおっっ!アストラエア様ぁぁぁぁ!」

「どうやら私は私を保てたようですね・・・ガル・ヴィンランドよ・・・」

神がかつて獣であった事と同じ様に、今の彼女はデーモンでありながら正に神そのものの存在であった。
彼女が浄化する沼も完全にその勢いを止めている。

奇跡が起きたのであろうか?
それとも彼女自身こうなる事を予知していたのであろうか?
それは彼女のみ知ることで我々には想像もつかない。
そこには女神の前に賢くひざまずく騎士の姿があった。

「私は聖女様をお守りする神殿騎士です。この命尽き果てようとも主をお守り致します。」

そんなガル・ヴィンランドに対して、アストラエアは優しく微笑みかけるのであった。

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