「一年中でのよき日である五月になると、私は秩父の山や谷を思い出す。」
木暮理太郎を魅了した秩父の山々に思い焦がれるようになった。
今の時季、緑濃く輝きを放っている頃だろうか。
林道を約一時間歩くと、雁坂峠への登山道が始まる。いにしえから数多の人が通った道に今回も足跡を付ける。
山腹につけられた道。鳥たちの囀りと渓流の音が響き渡る森。これぞ五月の山歩き。
緩やかな流れを跨ぐ。新緑の森の空気に少しずつ馴染んできた。
対岸に渡ると坂道がキツくなる。段々としんどくなるが、鳥たちの囀りに励まされる。
つづら折りの坂道になると、緊張も解れ今日は気持ちに余裕が持てる山歩きとなりそう。
こんな風景の中にこの森の歴史がこめられている。
やがて笹が生い茂る山腹となる。
まるで笹の波の中を漕いで行くかの様に錯覚する。
歩いてきた道を振り返ればもう稜線と同じぐらいの標高にいる。
笹の原が広がる光景になる。まるで笹の海に木々が呑み込まれているかの様。
雁坂峠に到着。
初冬、甲武信ヶ岳から縦走してきた事が懐かしく思える。
これから向かう水晶山方面。
今日は高曇りながら周りの山々が見える。陽射しがない分暑くなくていい。
ちょっと寄り道して雁坂小屋に寄ってみた。次の機会にゆっくりとテント泊したい。
水晶山北側は苔の回廊。梅雨の頃苔の鮮やかな色合いが戻ることだろう。
水晶山山頂。木々に邪魔されて周囲の山々が、見えないのが残念。
南側は打って変わって笹が下草の明るい森となっている。
木々のすき間から、これから目指す古礼山が顔を覗かせている。
古礼山への登り。薄暗い木々の間から見える空間が目印。
登り切り、明るい所に出ると、古礼山山頂に至る。
(続く)
木暮理太郎を魅了した秩父の山々に思い焦がれるようになった。
今の時季、緑濃く輝きを放っている頃だろうか。
林道を約一時間歩くと、雁坂峠への登山道が始まる。いにしえから数多の人が通った道に今回も足跡を付ける。
山腹につけられた道。鳥たちの囀りと渓流の音が響き渡る森。これぞ五月の山歩き。
緩やかな流れを跨ぐ。新緑の森の空気に少しずつ馴染んできた。
対岸に渡ると坂道がキツくなる。段々としんどくなるが、鳥たちの囀りに励まされる。
つづら折りの坂道になると、緊張も解れ今日は気持ちに余裕が持てる山歩きとなりそう。
こんな風景の中にこの森の歴史がこめられている。
やがて笹が生い茂る山腹となる。
まるで笹の波の中を漕いで行くかの様に錯覚する。
歩いてきた道を振り返ればもう稜線と同じぐらいの標高にいる。
笹の原が広がる光景になる。まるで笹の海に木々が呑み込まれているかの様。
雁坂峠に到着。
初冬、甲武信ヶ岳から縦走してきた事が懐かしく思える。
これから向かう水晶山方面。
今日は高曇りながら周りの山々が見える。陽射しがない分暑くなくていい。
ちょっと寄り道して雁坂小屋に寄ってみた。次の機会にゆっくりとテント泊したい。
水晶山北側は苔の回廊。梅雨の頃苔の鮮やかな色合いが戻ることだろう。
水晶山山頂。木々に邪魔されて周囲の山々が、見えないのが残念。
南側は打って変わって笹が下草の明るい森となっている。
木々のすき間から、これから目指す古礼山が顔を覗かせている。
古礼山への登り。薄暗い木々の間から見える空間が目印。
登り切り、明るい所に出ると、古礼山山頂に至る。
(続く)