心の山を歩いていこう!

単に山頂を目指すより、山歩きそのものを楽しみたい。
そんな思いを備忘録として綴ります。

GWの唐松岳、五竜岳へ、その2。

2018-05-01 06:00:00 | 登山
日中はあんなにも暑かったのに、深夜になると、ジワジワと冷え込んできた。外を覗いてみると、月の光に照らされた山々が浮かび上がっていた。
こういう神秘的な夜の光景を気軽に見られる故、テント泊はやめられない。

こちらは明け方の光景。残月と劔岳。



夜明けと共に、五竜岳へ向かう。
緩やかに登ると、展望が開け、眼下には「牛首」の下りが待ち構えている。鎖があるものの、予想以上の嫌らしさだった。



脆い岩場を下り切り、鞍部に降りてホッと一息入れる。



所々残雪が出てくる。まだ朝早いため、凍っているので用心のため、アイゼンを付ける。



大黒岳を緩くトラバースするように登山道が付けられている。五竜岳までの道程はまだ遠い。



ハイマツが途切れた所で振り返ると、「牛首」が端正な姿で聳えている。改めてあの標高差を降りてきた事を実感する。



少しづつだが、五竜岳が大きくなってきた。



この先はアップタウンがあるものの、緩やかな夏道に沿って歩いて行く。



遠見尾根との分岐まですんなり来ると、GW休業中の五竜山荘が見え、そして真正面に五竜岳が全容を見せる。


小屋横の登山道を上がって行く。
次第に雪が道を覆い、アイゼンを着けないと心許なくなってくる。


そして、最後の難関である雪壁が待ち構えている。
ここでピッケルも使用してよじ登っていく。



息を切らしながら登り切ると、待望の山頂が現れる。
今回の登山の苦労が報われた一時。



劔岳が一際目立つ。


今まで隠れていた鹿島槍ヶ岳が見える。


振り返ると、今迄歩いてきた道程が見え、感慨深い。



この時期残雪歩きだけでなく、岩稜歩きまで出来た充実登山だったが、これもお天気に恵まれたおかげ。
でもどこか物足りなく感じるのは山麓の新緑を歩いていないせい。今は無性に新緑が恋しい。

(終わり)