日中はあんなにも暑かったのに、深夜になると、ジワジワと冷え込んできた。外を覗いてみると、月の光に照らされた山々が浮かび上がっていた。
こういう神秘的な夜の光景を気軽に見られる故、テント泊はやめられない。
こちらは明け方の光景。残月と劔岳。
夜明けと共に、五竜岳へ向かう。
緩やかに登ると、展望が開け、眼下には「牛首」の下りが待ち構えている。鎖があるものの、予想以上の嫌らしさだった。
脆い岩場を下り切り、鞍部に降りてホッと一息入れる。
所々残雪が出てくる。まだ朝早いため、凍っているので用心のため、アイゼンを付ける。
大黒岳を緩くトラバースするように登山道が付けられている。五竜岳までの道程はまだ遠い。
ハイマツが途切れた所で振り返ると、「牛首」が端正な姿で聳えている。改めてあの標高差を降りてきた事を実感する。
少しづつだが、五竜岳が大きくなってきた。
この先はアップタウンがあるものの、緩やかな夏道に沿って歩いて行く。
遠見尾根との分岐まですんなり来ると、GW休業中の五竜山荘が見え、そして真正面に五竜岳が全容を見せる。
小屋横の登山道を上がって行く。
次第に雪が道を覆い、アイゼンを着けないと心許なくなってくる。
そして、最後の難関である雪壁が待ち構えている。
ここでピッケルも使用してよじ登っていく。
息を切らしながら登り切ると、待望の山頂が現れる。
今回の登山の苦労が報われた一時。
劔岳が一際目立つ。
今まで隠れていた鹿島槍ヶ岳が見える。
振り返ると、今迄歩いてきた道程が見え、感慨深い。
この時期残雪歩きだけでなく、岩稜歩きまで出来た充実登山だったが、これもお天気に恵まれたおかげ。
でもどこか物足りなく感じるのは山麓の新緑を歩いていないせい。今は無性に新緑が恋しい。
(終わり)
こういう神秘的な夜の光景を気軽に見られる故、テント泊はやめられない。
こちらは明け方の光景。残月と劔岳。
夜明けと共に、五竜岳へ向かう。
緩やかに登ると、展望が開け、眼下には「牛首」の下りが待ち構えている。鎖があるものの、予想以上の嫌らしさだった。
脆い岩場を下り切り、鞍部に降りてホッと一息入れる。
所々残雪が出てくる。まだ朝早いため、凍っているので用心のため、アイゼンを付ける。
大黒岳を緩くトラバースするように登山道が付けられている。五竜岳までの道程はまだ遠い。
ハイマツが途切れた所で振り返ると、「牛首」が端正な姿で聳えている。改めてあの標高差を降りてきた事を実感する。
少しづつだが、五竜岳が大きくなってきた。
この先はアップタウンがあるものの、緩やかな夏道に沿って歩いて行く。
遠見尾根との分岐まですんなり来ると、GW休業中の五竜山荘が見え、そして真正面に五竜岳が全容を見せる。
小屋横の登山道を上がって行く。
次第に雪が道を覆い、アイゼンを着けないと心許なくなってくる。
そして、最後の難関である雪壁が待ち構えている。
ここでピッケルも使用してよじ登っていく。
息を切らしながら登り切ると、待望の山頂が現れる。
今回の登山の苦労が報われた一時。
劔岳が一際目立つ。
今まで隠れていた鹿島槍ヶ岳が見える。
振り返ると、今迄歩いてきた道程が見え、感慨深い。
この時期残雪歩きだけでなく、岩稜歩きまで出来た充実登山だったが、これもお天気に恵まれたおかげ。
でもどこか物足りなく感じるのは山麓の新緑を歩いていないせい。今は無性に新緑が恋しい。
(終わり)