自動車通勤

2007-06-18 20:55:08 | アパート建築営業マン

入社初日に、会社から営業車を貸与された。小回りのきく軽自動車だ。「我が社には、『電車通勤』などない。通勤も、この車でやれ」という。

初日が終わり、帰途についた。車を運転するのは久しぶりだ。街道を突っ走って、遠く離れた郊外の支店から帰る。反対車線は、都心方向から帰る車の列で渋滞だ。車のライトが、夜道に果てしなく並んで光っている。こちらは逆方向なので、気持ちよく走れる。

翌朝は、6時前から車に乗って出発した。いくら通常の車の流れとは逆方向とはいえ、さすがに7時を過ぎると道路が混んでくる。だから、早めに出なければならない。

こんなに早朝出勤するなど、久しぶりだ。眠くて仕方がない。赤信号で止まるたびに、眠り込んでしまいそうだ。西へ西へと進むにつれて、だんだん周囲の景色が田舎になってくる。夏の日差しの中、木々の緑が光り輝いている。車の中にまで、濃密な草葉の匂いが立ち込めてきそうだ。都内とは思えないほど、のどかな風景・・・。

営業車は貸切で、通勤にもそのまま使う。「私用に使ってはならない」ということになってはいるのだが、実際には、どこに行こうが黙認だ。「自由に動くためなら、コストがかかってもいい。売上さえ上がれば、いくらでも取り返せる」というのが、この会社の発想なのである。だから、会社帰りに車であちこち行ってみた。困るのは、酒を飲んで帰れないことだ。飲酒運転になってしまう。その上、ウカツにぶつけるわけにもいかない。