碧のコトノハ

みどりのことのは

夏のおわり、秋のはじまり

2011-08-29 21:25:16 | なんでも
今年一度はエジの応援に関東遠征したかったなー。。
結局あきらめた理由は、地元のお祭り。
小さなころから親しんだ、誇りっていえるお祭り。

花傘鉾の巡行なんだけど、「かさぼこ」って呼ぶ。
この祭りの時だけは、実家に帰って家族一緒に傘鉾が家の前を通るのを眺めるの。
それだけなんだけど、
両親は、私がこの日に帰って一緒に見るっていうとすごく喜んでくれる。
もう年寄りだもんね、あと何回一緒に見られるか正直わからない。



その昔、氾濫を繰り返す川の堤防工事を成功させるために人柱になった母子の霊をなぐさめるためにはじまった祭。
母子の犠牲を経て、堤防は完成、堰からひいた水で、平野の水田はうるおった。
その水の恩恵をうけた19の集落から1台ずつ、傘鉾が出る。
祭の日、朝から夜9時まで、19台の傘鉾が、集落の中を行列をつくって練り歩き、人々は手をあわせ、母子への感謝をささげる。
この犠牲は平安時代に実際にあったことなんだって。
笛と太鼓のおはやしはあるんだけど、
祇園とかにくらべるとはるかに静かなお祭り。



以前、大分から引っ越してきた知り合いに、
「あなたの家の前、かさぼこが通る道だよ。とてもいいお祭りだから絶対みてね!!」っていってたら
後日、
「・・・・ただ、歩くだけのお祭りなんだね。。」とorz


いや、二日目は母子が犠牲となった河原で御神輿の川わたりがあったり、
花火がちょっとだけあったりするんだけど、
メインは一日中歩くこと!
それだけなのが、とても美しくてなんだか物悲しい。

行列の一番後ろは、犠牲になった母子の集落のかさぼこ。
ここだけが男の子たちが白装束なの。スカートみたいな袴がかわいい。


このお祭りが紹介されるとき、いつも使われるのは青々とした水田地帯の中をかさぼこの行列ががゆらゆら通る写真。
一番絵になる風景だけど、
でも、私にとってのかさぼこは、住宅街なのです。

見通しが悪いカーブの向うから、音が近づいて、
近所の人が今か今かと表にでては、溜息をついて家にひっこむ。
みんなすごく待ってるの。
遠くの音に耳をすませて、わくわくして待って待って
カーブの向うからゆらゆらかさぼこが見えるその瞬間が・・!
「キターーー!!!早く早く!!」あちこちで見つけた人が家に飛び込んで家の中の人をひっぱって
自分の集落のかさぼこが通る時ってなんだか誇らしい。

あんなに待ったのに、
通り過ぎてしまえばはかない時間で

そのあとの、人々が去った、しんとした静かさが、せつなくてたまらないのです。

このお祭りは、秋祭り。

ああ。夏も終わりだなあ・・宿題どうしよ(T_T)ってw

毎年そんなことの繰り返しです。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿