熱帯びる木曜日

　『週間少年マガジン』がどんどんつまらなくなるのに対し、『週間少年チャンピオン』はグイグイ面白くなっていく。

　少し前から始まった『任侠姫レイラ』。

　こんな時代に珍しい、プロレス物。

　ごくありきたりな、といってもいいような漫画だが、そこに込められた熱量は今の『チャンピオン』に相応しいエネルギー量で、退屈の二文字を知らない。

　それは一重に作者の『愛』そのものが作品に反映された結果だと思う。

　あふれる『プロレス愛』。そして要求される真っ当な生き様。

　正しいとか、良いとか悪いとかではなく、自身の衝動に正直に生きてるか？

　雑誌全体から、そう問われているかのような、そんな錯覚すらある。

　木曜日の『チャンピオン』。

　男の子に必要なこと。身に宿るたぎる熱量の御し方を教えてくれる、貴重な雑誌。