アンソン・ラムBLOG by ANSON LAM 香港・日本舞台俳優‐林沛濂

在日本学習戲劇,在東京生活了九年的舞台・電影演員-林沛濂的部落格
日本語と中国語で芝居する香港人俳優-アンソンのブログ

「ぬけがら」はいよいよ

2011-10-16 | Weblog
こんにちは。

「ぬけがら」香港版の初日までは一週間切りました。

昨日の通し稽古が終わって、演出のロイが少し満足しそうに言いました。
「これで行ける!だけど、まだまだ良くなれるから、もっと頑張ってほしい。」

流石香港トップ劇団の香港話劇団。

自分の香港で一番好きな舞台俳優と女優の二人もこの劇団に専属し、しかも今回はお二人と同じ舞台に出来るなんて、俳優としては本当に幸せだし、めったにない今回の舞台をより大事にしたく、楽しみたいと思っています。

芝居の中は原作を忠実にし、あるシーンでは日本の歌もあり、父役の皆で唄います。
これもなかなか楽しくて、皆のうまい日本語で感動されています。

先日はI-CABLEテレビで稽古風景とインタビューが放送されましたが、
是非見てみてください。

こちらから:「ぬけがら」香港版稽古風景とインタビュー
(CMの後の映像で、約4分20秒のところ)

いよいよ10月22日(土)が初日です。3週間の公演の後、11月半ばは中国の広州にて中国広東芸術祭で上演することになりました。

作者の佃典彦さんが10月29日に香港へ観劇し、シアタートークに出席していただき、これもとても楽しみです!

また報告します。

アンソン

*写真は通し稽古後、ダメ出しの時です。








最新舞台-佃典彦作「ぬげがら」

2011-10-02 | Weblog
皆さん、

お久しぶりです。
お元気ですか。

僕の次回の舞台を紹介したいと思います。

弟50回岸田国士戯曲賞受賞作「ぬけがら」(広東語題名:脱皮爸爸)を10月22日から香港で上演することになりました。

三谷幸喜作「笑の大学」、向田邦子「愛という字」の次、今度は佃典彦さんの名作「ぬけがら」を香港にて香港話劇団という香港トップな劇団で上演させていただいて、とても嬉しく思いますし、ワクワクしています。

以前は文学座で初演し、再演もされましたが(詳細はこちらから)、今回は初めて日本語以外の言語で海外で上演されるそうです。

あらすじ:

 夏、県営住宅の一室。昨日母親の葬儀を済ませ、今日は妻に離婚届を突きつけられ捺印を迫られている男、鈴木卓也。41歳の元郵便局員。彼は、学生時代の友人との浮気がばれ、車で人身事故を起こし、職場もクビになる始末。心臓の悪かった母親は、度重なる心労であえなく他界。そして、残されたのは、84歳になる認知症(痴呆症)の父親ただ一人。男は失禁した父親をトイレに連れて行ったが・・・その後気が付くといつの間にか深夜。父親を探してトイレで見たものは、なんと父親の〈ぬけがら〉。そして脱皮したらしい父親は20歳若返り、元気そのもの。その後も、まるでセミのように脱皮を毎日繰り返し、父親はドンドン若返ってゆく。男は、若返る父親に戸惑いを感じるしかなかったが、若返るとともに知れる父親の過去を現前にして、今まで置き去りにしてきた父親との絆を今あらためて感じるのであった。

今は稽古の真っ最中です。
日本版の演出とちょっと違いますけど、なるべく原作や日本の生活感などを出せるように、僕(翻訳と助演)と演出の司徒慧焯(昨年の香港舞台劇賞最優秀演出家賞受賞)を丁寧に解釈したりして、皆と一緒になって良い作品を作りたいと思って、頑張っています。


嬉しいことに、佃典彦さんは香港まで来ていただいて、観劇後はシアタートークにも出席していただきます。

上演は10月22日ー11月6日までです。
場所は香港藝術センター劇場です。

詳細はこちらへ。

香港トップな演劇人、演出家、役者たちの一緒に作るこの舞台、本当に楽しみにしています。

この企画が出来るきっかけになったのは、日芸同期の仲間の時枝くんに協力してもらったお陰です。ありがとう!

また報告します。

*ちなみに僕は翻訳と助演以外は、出演(父5役)もします。

アンソン