県内では15日、北陸新幹線開業を記念する様々なイベントが引き続き行われた。JR西日本も開業記念の入場券セットを販売し、金沢駅では長蛇の列ができるなど大いににぎわった。
JR西が発売したのは、金沢~糸魚川の新幹線各駅の入場券セット。当初は計5000セット用意する予定だったが、問い合わせが相次いだため、急きょ1万セットに増刷した。
金沢駅もてなしドーム地下広場では、うち2000セットを販売。午前10時頃から整理券を配布すると、すでに800人ほどが並んでいたという。鉄道が好きな長男の優人ちゃん(4)らと1時間ほど並んで購入した金沢市北町、主婦久城真紀子さん(31)は「無事に買えてほっとした。昨日も新幹線に乗って富山まで行き、子供たちも楽しそうで何より」とうれしそうだった。
金沢駅のコンコースの新幹線改札口の前にはステージが設けられ、芸妓(げいこ)らが舞やお座敷太鼓を披露するなどし、観光客らは金沢の芸妓ならではの技に見入っていた。福井市大島町、会社役員河端昇さん(60)は「このにぎやかさに、芸妓さんのあでやかな舞で華やかな雰囲気が漂った。福井も早く新幹線が開業してこれくらい盛り上がってほしい」と話していた。
近江町市場前には、食材や調理法などの情報が一切伝えられず料理が提供され、参加者が味わう「ゲリラレストラン」が出現。料理名には「驚きの効いた楽しさと隠しきれない嬉(うれ)しさのテイスト」などとその料理を味わった時の感情だけが表現され、参加者は味を確かめながらどのような材料が使われているか想像していた。金沢市の中心市街地では、商店街の関係者が加能ガニの鍋を無料でふるまったり、ホテルがオープンカフェを出したりと食でもてなしするイベントも行われた。