日本郵政グループ労働組合(JP労組)は28日、2015年春闘で基本給を底上げするベースアップ(ベア)にあたる賃金改善分として月額2%、平均約6000円を要求する執行部案を固めた。
ベア要求は2年連続。一時金(ボーナス)は現在の3・5か月分から、4・3か月分にするよう求める。
日本郵政グループ労働組合(JP労組)は28日、2015年春闘で基本給を底上げするベースアップ(ベア)にあたる賃金改善分として月額2%、平均約6000円を要求する執行部案を固めた。
ベア要求は2年連続。一時金(ボーナス)は現在の3・5か月分から、4・3か月分にするよう求める。
ゲーム機器大手のセガサミーホールディングス(HD)は30日、子会社のセガで120人の希望退職者を2月9日から募集すると発表した。
ゲームセンター向け機器開発やアミューズメント施設運営の事業縮小・撤退に伴う。
経団連の榊原定征(さだゆき)会長は27日、大阪市内で記者会見し、2015年春闘について「収益をあげた企業は賃上げに前向きに対応してほしい」と述べ、企業に積極的な賃上げを呼びかけた。
榊原会長は、14年春闘での賃上げ水準2・2%(主な大手企業の平均)のうち、基本給を底上げするベースアップ(ベア)部分が0・5%、定期昇給などが1・7%に相当すると指摘。「昨年並み以上の賃上げを期待したい」とし、ベアについても昨年以上の水準になることに期待感を示した。
また、育児や教育の支出が多い子育て世帯の賃金について「配分を手厚くする方向で考えるべきだという話もある。今後いくつかの企業でもそういう動きが出てくることを期待したい」と述べた。
2003年に、亡き母との約束をきっかけに始めた活動は12年目。仲間たちと美しい歌声を届け続けている。
11年前。池永さんは介護をしていた母親の川辺カツコさんから、こう声をかけられた。「えっちゃん、いつもありがとう。何もしてあげられないけど、100歳まで生きて祝金をあげるね」。別府市では100歳になると祝金として当時5万円を支給する制度があり、祝金でお礼をしようということだった。
池永さんはこの頃、約20年間のスナック経営で鍛えた歌唱力を生かし、友人と2人で介護施設の慰問を始めていた。「じゃあ私は100回慰問する。一緒に頑張ろうね」と約束した。
翌04年には、ほかの人も加わり「歌集(かしゅう)会」を結成。カツコさんが06年に92歳で亡くなった後も、仕事の合間をぬって月1回程度、別府市、国東市や姫島村などの介護施設へ慰問を続けた。
記念の100回目の舞台はデイサービス事業所「心和(しんわ)の里」(別府市扇山)。カツコさんが通っていた施設で、カツコさんは生きていたら100歳。思い出の場所で、オリジナル曲「由布院慕情」や歌謡曲など14曲を歌集会のメンバーと披露した。
利用者ら約20人は手拍子をしながら、なつかしい名曲を楽しんだ。植村ミキ子さん(96)は「すごく楽しかった。来てくれてうれしいです」と笑顔を見せた。
池永さんは「聞いてくれる人が笑顔になってくれるのがうれしい。母も見てくれていると思う。慰問は生きがいなので、これからも続けたい」と語った。(村上喬亮)
「触る」「嗅ぐ」など五感を駆使して創作し、認知症の予防や改善のほか、発達障害の子供などへの癒やし効果も期待されるという。宮城県内で今月、作品展が開かれたほか、無料の体験講座も予定されている。
仙台市青葉区の宮城県美術館では5日までの4日間、臨床美術の作品展が開かれた。色とりどりのリンゴの絵や、和紙と粘土で作ったダイコンの立体造形など約800点が展示された。いずれも認知症の高齢者や自閉症の中学生らが制作。同区の主婦金子哲子さん(38)は「一つ一つに個性があり、持ち味がある」と見入っていた。
NPO法人「日本臨床美術協会」(東京)によると、クリニカルアートとも呼ばれる臨床美術は1996年、日本で始まった。協会が認定した「臨床美術士」が指導し、医療、福祉、教育現場や、被災者の心のケアにも活用されているという。
「最大の特徴は五感をフル活動させる点」と、県内に数人しかいない臨床美術士養成講座講師の一人、小野寺良枝さん(53)は説明する。
例えば、リンゴの絵を描く方法は、臨床美術では通常とはまったく異なる。リンゴを持ち上げ、重さを感じる。触ったり、たたいたりして形や堅さを確かめる。においも嗅ぐ。それを食べ、甘さや酸っぱさを味わう。そうして得た感覚を使って絵を描く。
「感じたものを感じたように描く。それが右脳を刺激する」と小野寺さん。それぞれの個性に満ちた作品を仕上げるという。
宮城野区の通所介護施設「心彩村(ここさいむら)~つむぎ~」では、2010年から臨床美術に取り組んでいる。月2回の参加者は大半が認知症。当初は落ち着きがなかった人が2時間座っていられるようになったり、無表情だった人が笑顔を見せたりするようになったという。施設長の金森弥生さん(26)は「認知症の人が、ここで楽しく絵を描いていることは忘れない。不思議な力がある」と話す。
臨床美術士の養成講座を設けている指定校は全国に3か所。その一つの東北福祉大(仙台市青葉区)では9、18、23日のいずれも午前10時~正午と午後1時半~3時半、無料の体験会と説明会を開く。11月以降も行う予定。申し込み、問い合わせは同大予防福祉健康増進推進室(022・208・7790)へ。