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子どもがはじめた小さなことに目をとめて

2019年12月19日 | 子どもの行動
赤ちゃんにおもちゃ箱を渡すと、おもちゃよりも箱に興味を示すことがあります。その箱を持ったり、叩いたりすることで、モノとの出会いを楽しんでいるのです。おもちゃの広場でもよく見かける光景です。

おもちゃの広場の開催を知らせる際は、地元の広報誌の中で、「良質な木のおもちゃに出会えます」と宣伝をしてくださるため、訪れる保護者の方は、普段なかなか遊ぶことができない、めずらしい木のおもちゃを我が子に遊ばせようと手にされる方が多くいます。

しかし実際は、大人が意図した遊び方ではないことを子どもが始めることのほうが多く、その大半は遊び方を修正されてしまうのです。このような光景を見るたびに、「子どもがはじめた小さなことに目をとめて。」という言葉を思い出します。この言葉は、保育学の研究者である津守真先生が、「保育者の地平」という著書の中で書かれた言葉です。

「子どもがはじめた小さなことに目をとめて、それに答える保育者となるように。」

「子どもの行動は表現の表れである。その表現は、答える人があって初めて意味を持つ。」

乳児の行動は、時に大人には理解不能だったり、迷惑な行為として認識されるかもしれません。しかし、そのような行動を大人がどう受け止めてかかわるかが大事なのではないでしょうか。そしてその際は、できるだけ肯定的に受け止めることが大切です。

以前、「スーパーアクロバット」というおもちゃで甥っ子と遊ぼうと思ったことがありました。

★スーパーアクロバット★
つなげて遊ぶ人型ブロック。人の形をしているため、オブジェにドラマ性が生まれます。協力して輪を持つ姿や逆立ち姿など、まるで組体操をしているかのよう。プラスチック製で頑丈なうえパーツが大きいので、小さい子どもでも遊べます。お片付けに便利なバケツ入り。



しかし、甥っ子くん。スーパーアクロバット本体にはまるで興味を示さず、フタを開けた瞬間、手に持ち、まずは振る、床を叩く、コマのように回すなど、フタに興味を示しました。(小さなころからいろいろなものを回転させることが好きな子!手指の発達には良いかも??)

しばらくフタとの出会いを楽しんだあと(笑)、フタを手に持ち、ハンドルのような操作をしていました。そこで私が、「おおがたバスにのってます〜♪」で始まるバスごっこという曲を横で歌うと、リズムに合わせてノリノリでハンドルを動かしてくれました。

しばらくの間、このフタだけでだいぶ遊びました(笑)


大人から見たら、「えっ?これが?」と思う小さなフタひとつでも、子どもにとっては何かイメージすることがあるのです。

大人の価値観で子どもの行動の意味を決めつけないよう、子どもがはじめた小さなことに目をとめて、それに答える人でありたいと思います。


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