心が満ちる山歩き

美しい自然と、山に登れる健康な身体に感謝。2019年に日本百名山を完登しました。登山・街歩き・温泉・クラシック音楽‥‥

北アルプス・折立から新穂高への縦走(7) 三俣蓮華岳

2019年11月07日 | 北アルプス


薬師岳(2,926m)・北ノ俣岳(2,662m)・黒部五郎岳(2,840m)・三俣蓮華岳(2,841m)・鷲羽岳(2,924m)・双六岳(2,860m) (つづき)


 三俣蓮華岳は見渡す限り名だたる名峰に囲まれていました。
 西には昨日歩いて来た北ノ俣岳から黒部五郎岳までの稜線、東には穂高連峰から槍ヶ岳、東鎌尾根の先に常念岳のピークも顔をのぞかせていました。
 南には大きな双六岳と小さな三角形の笠ヶ岳、今日の笠ヶ岳はどこから眺めても笠の形を崩しません。
 北には言葉の通り鷲が羽を広げたように雄大な鷲羽岳、高峰の力が一点に凝縮された水晶岳。この二座は至近距離にそびえていますが、同じ北アルプスでもまったく印象が違います。
 さらに遠くには、立山・剱岳・大日連峰まで眺められました。
 三俣蓮華岳はこれらの山々に囲まれたところをうまく見つけて、一番いい場所にそびえている山です。


 また、三俣蓮華岳は名前の通り、富山・岐阜・長野の「三県境」でもあります。
 日本には、4つの都道府県の境界が、十字のように一点になっている場所は1つもありません。
 直感では、ここは日本で一番高い三県境だと思いましたが、さらに上がありました。南アルプスの三峰岳(2,999m:長野・山梨・静岡の県境)が最も高く、三俣蓮華岳は三峰岳に次いで二番目でした。
 頂上に立つと、ここが北アルプスの真ん中だ!と思いたくなります。「山と高原地図」(昭文社)でも、「剱・立山」の地図の右隅に三俣蓮華岳がある一方、「槍ヶ岳・穂高岳」の左上にも三俣蓮華岳があります。
 たくさん眺めた山々の中で最も凄かったのは槍ヶ岳でした。槍ヶ岳を間近で見たのは、この時が初めてだったからです。
 ここから槍ヶ岳まで今日のうちに歩くことも出来そうでしたが、しかし、登ってみたいと思った山は鷲羽岳でした。下り切った場所に建つ三俣山荘のたたずまいも魅力的でした。





 (登頂:2012年7月下旬) (つづく)



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