なかなか一筋縄では行かないS君に、さすがの私もかなり疲労困憊し、最後の爆弾では特に「挨拶」についてお説教した。これは我が家に来てからの大きな課題だった。
とにかく彼には感情表現が足りなく、もしかしてこの子17歳じゃなくて、9歳???という事が結構あって。。。
まず、基本的な挨拶が出来ないことが多くて、「こんにちは」さえも、表情を変えることなく、見方によれば「この子、なにか怒っている??」という印象に取られるかもという状態。
なので私は彼に言った「挨拶は、言葉を口にすることじゃないよ。言葉に心がなければ、挨拶しないのと同じ」と。
これは「感謝」「謝罪」の時も同じと。「口でいくら「ありがとう」と言っても、心がないのはすぐに分かるよ」と。
「寝る前の挨拶もせず、なにかしてあげても「ありがとう」の気持ちが伝わらないのは、不満だ。」と話したよ。
「とにかく、周りの人を嫌な気分にさせる態度は取らず、ちゃんとコミュニケーションしてもらいたい。」とも。これは、以前からずっと言い続けてきたんだけどね、なんたって本人の自覚なしにはどうにもこうにも

う~ん・・・彼を例えるならば「幹は大きく高くなったけど、枝も葉もほとんど成長していない木」と言う感じかなぁ・・・・

複雑な家庭環境の中、17年間かけて形成されたものをわずかな留学期間で良い方向に持っていくのはなかなか難しく、何度も葛藤・・・・一時は、本気で彼を本国に送り返した方が本人を含めて皆が幸せかもしれないなぁ~と思ったり。
Husは彼に対しては愛情というよりも「そんな風にしか生きられない彼が不憫だから、こちらからは追い出すことはしない」と言っていた。
で、何事にも否定的で興味を示さなかった彼が唯一「大阪に行ってみたい」という。
2週間前までは、彼と旅行をする気にもならなかったけど、最近の本人なりの努力を感じて「それなら唯一行きたい大阪へでも連れて行こうじゃないの」という気持ちになった~





で、来週2泊3日で京都&大阪へ行くことに決定。これには、同じ年で先日ブラジル留学から帰国した甥っこ・けいぴょんも一緒に行くことになった。
京都は、けいぴょんの希望。S君は、京都って興味ないだろうね~と思っていたけど、話したら珍しく喜んで「最初の日本の学校を修学旅行(京都&大阪)の直前に転校して行けなかったので、うれしいです」と。
それ以来「あぁ~旅行楽しみだぁぁぁぁ~


それにしてもS君・・・・一言で表現すると・・・・
ほんと~に、めんどくせぇ~性格だよぉぉぉ~~~!!!
まぁ~最後は気持ちよく親元に帰すことが出来るかなぁ~と思い始めてますが・・・まだまだ最後まで気を抜けないスリリングさが魅力?なS君
