D.Gray-man 第２０８夜「迷い生きる 僕らは」 １

スパークの参加証が届きました。
東５　の１３b「Trigger Happy」です。
今回は神様ドォルズですが、ＷＪ系と一緒なんでＤグレや青エクも近いかな。
在庫も持ってくので、どうぞ遊びに来て下さい。
しかし、ぼっち参加なんで買い物に行けないっ！（泣）
数年ぶりの東京なのに本が欲しいよぉ。

D.Gray-man　第２０８夜「迷い生きる　僕らは」　１

キャラグレの人気投票でベスト１０に入れなかったデビットとワイズリーとシェリルの
選挙ポスターが掲載、
シェリルのスローガン
「親子万歳！我が娘に清き１票を！」「基本はどＳ。娘にはベタ甘！！」
デビット
「入れてくれなきゃ暴れるぜ！」「ジャスデロの運命共同体」
ワイズリー
「魔眼でもプライバシーは守ります」「お風呂は週１で十分！」

ワイズリー、風呂入れや(^_^;)
まぁ、１９世紀は欧米で週１ふつーですけどね。
日本人は風呂好きで有名ですけん。

今月はとにかく神田がムチャクチャ綺麗だぞぉぉぉぉぉぉぉ！！！！！！！＼(*￣▽￣*)/
どのコマも全部綺麗だぁぁぁ。
星野先生、気合入ってます！

表紙はすれ違う神田とジョニー。
教団に戻ってきた人、出て行く人。
だから、神田はゆったり歩いてるし、ジョニーは走ってる。
視線は合わない。元から仲良くないし。

さて、本編。
神田達はまっすぐ教団に戻るかと思いきや、アジア支部へ。
通路をスタスタ歩く神田達。
周囲がざわざわして見ているが神田は一顧だにしない。

「『何があっても僕はエクソシスト』ね…。
　アイツならいいそう…」

リナリーとマリにアレンの消息を聞かされてボソッと感想を述べる神田。
おや、やっぱアレンの事が気になるか、神田＼(*￣▽￣*)/
自分のせいでアレンは教団に歯向かったからね。

「教団が全力で捜索してるのに全然見つからないのよ」
「なんというか、さすがクロス元帥の弟子というかな…」

先月、そこまで教団を無能と思いたくないと書きましたが、ごっつー無能でした(^_^;)
もうマスター＝キートン呼んできて！！
三日もかけずに所在を突き止めてくれるからっ（笑）

神田がフランスにいたのはゲートの設置地点を張ってただけ。
マリ達と出会ったのは偶然だそうな。
マテールは南イタリアですが、何故わざわざプロヴァンスに？（笑）
イタリアはローマもあるし、有名な都市が一杯あるのに。

マリと話す神田を「ホントに…神田だぁ」と頬を染めてまじまじと見つめてるリナリー。
…何か先月からやたらにリナリーに恋愛フラグ立たせたがってるような気がする。
行方不明と思ってた神田が戻ってきて嬉しいのは解るが、何かキャラが違ぇ。
前のリナリーなら、生きてるなら何でもっと早く連絡してくれなかったのよっ！？って
怒って泣いたりしそうだから。

その視線に気づき、髪を掻き揚げながら振り返る神田。
うわああああ、このコマの色っぽいこと！！
ホントに神田は美人だなぁぁぁ。

「…………」
「なっ、なに？」
「……なんか、おまえブサイクになったな」
「はぁああああああ！！？」

せっかくの恋愛フラグを即行でへし折る神田さん。さすがですっ！！

「顔がパンッパンにむくんでるぜ。
　どーせまたヘコんで泣いてたんだろ」

逆上するリナリーを羽交い絞めするマリ。
牙剥いて色々怒鳴り散らしてますが、神田は聞く耳を持たず。
大変昔通りの神田さんで安心しました。
神田はあの人の事思い出しちゃったし、リナリーはあくまで幼馴染なんだな。
近すぎるとダメだね（笑）
ところでリナリー、足おっ広げてパンツ全開だよ(^_^;)
周囲の人が一杯見てるよ。

神田が向かった先の部屋から出てきたロウファ達三人組。
「最後に会えてよかった」とか言いつつ、涙ぐんでます。
通り過ぎた中でロウファだけ神田と気づいたみたいだけど。

石造りの部屋は冷たさを隠す為に中華風の布や装飾品で覆われている。
待合室のようなソファに対面で座ってるのは、コムイと鴉を護衛に従えたルベリエ。
ゲート潜る時、事前に連絡は入っていたんだろう。
神田が入っていくとコムイが腰を浮かせて嬉しそうに神田に触りまくる。
ルベリエはチラリと視線を向けただけ。

「…………なにしてる」
頭や胸や腕を触りまくられて、血管をこめかみに浮かせる神田。
「いや…っ、ティエドール元帥がつくったアート・オブ・神田じゃないかと思って…」

涙ぐんで喜ぶコムイさん。さすがに抱き締めないのは神田に殺されるからか（笑）
そーいや、ホント最近Ｔ元帥出てきませんね。
もしかして、伯爵のとこでバイトでもしてんのかな。守化綅作ったりとか（笑）
教団の中で一番創作活動に向いてそうなのは彼だけだからね。
リーバーさんにマントラの恥ずかしい衣装着せてみてぇっ！と思ってましたがムリっぽい。
Ｔ元帥なら、変態でちょっとおかしなあたりが非常にノアっぽいし、有力候補。

「アルマ＝カルマは死んだのだね？」

神田に確認を取るルベリエ。

「遺体は、彼はどこに眠っているのです？」

冷ややかにルベリエを見やる神田。

「何も話すつもりはない。
　俺は教団を許したワケじゃないんでな」

その言葉に顔を強張らせるリナリー達とコムイ、そして注意する鴉だが、ルベリエだけは
「…ふ」と口元をほころばせる。
あれからたった三ヶ月。あれだけ惨い事をして、神田に許されるなどと思っていない。

「だったら、なぜ戻ってきたのですか？
　せっかくアレン・ウォーカーが反逆の罪を背負ってまで、キミたちを逃がしてくれたというのに…」

神田は自分の事だけなら、憎しみも恨みも飲み込んでしまえるだろう。
だが、アルマやあの人の事が絡むとなると別だ。
神田は最悪の形でアルマと再会した。
大事な者を奪われた者は、犯人が罰され、一応の区切りをつけても、何年経ってもその苦しみは簡単に癒えない。
だが、神田はこんなにも早く戻ってきた。
それは一体何故？　アレンがせっかく神田を教団から解き放ったのに。

神田は答えない。
緞帳の薄絹を押し上げ、奥の部屋に入る。
そこにあるのは壁で聖母マリアと天使が見守る寝室。
灯りはろうそくだけだ。

ベッドには老いさらばえたズゥ老人が横たわっている。
傍らではバクが泣きはらして座っており、その隣は冷然と立っているレニー。
そしてフォー。
神田の入ってきた気配にバクは顔を上げ、祖父に低く囁く。

「…来たよ、ズゥじっさま」

神田はゆっくりと老人の傍らに歩み寄る。
ズゥは老衰し切っている。
錆びついた六幻を抱きかかえ、天井に茫漠と目を向けているだけだ。
バクは神田に囁く。

「少し前から寝たきりになってな。
　これが六幻だ。
　じっさまの願いで一時的にうちが預かっていた」

寝たきりになったのはリンクに命を分け与えるアトゥーダを使ってたせいですね。
今回、リンクは出てきてないけど、恐らく回復したって証拠じゃないかな。
ナルトで我愛羅にチヨばぁから転生忍術で息を吹き返したのと一緒と思う。
ただ、リンクの事は極秘だから、神田にも言えないけどね。

「…………なぜ、戻った…？」

ズゥ爺は息も絶え絶えに低い声で呟く。

「アルマ…あの子との戦いで………お前の体はもう…。
　……自分でもわかっているだろう………？」

神田は何も言わない。
何処か突き放したような目で彼を見返しているだけだ。
ただ、シャツの下から覗く梵字のあった胸のあたりはひどくヒビ割れたような跡が見える。
アルマとの戦いは神田を一度石灰化させるまでに至った。
その傷はもう完全に癒える事はないと教えている。

大丈夫！！（キリッ
神田の寿命はきっと１２００歳くらいあるからっ！！
少なくとも最終巻までは大人の事情で生きてるからっ（笑）
途中でダメでも、バクがズゥに教わったアトゥーダで、自分の寿命削ってでも何とかしてくれるからっ！
「両親の代わりにキミに償えるのはこんな事だけだっ」とか言って。
まだ２８歳だから、ちょっと位生命力与えても全然余裕ッスよ！（えー）

「…………私だったんだ」

ズゥ爺は死に際して、告白を始める。

「教団が…聖戦の大義名分のもとに行ってきた…使徒増強の人体実験…。
　それら全てを指揮し…その忌むべき歴史を始めたのは…この…ズゥ・メイ・チャンだ……。
　昔の私は……中央庁での権力に固執し……高慢で…残忍だった…。
　チャン家の地位のため…多くの人を苦しめて……。
　トゥイたちは私が始めた過ちを引き継ぐしかなかった……」

ズゥの重い過去とは、やっぱこれですか。
直球過ぎたんで、もっと色々悪い事しくさってんだろ？と思ったけど、余り広げてもね。
ズゥ爺の弟子だったルベリエがこの実験に関わってたのは自然な事で、ズゥ爺が
引退してからあれこれ言っても、ルベリエが「ふーん」って顔してたのは、
「お前が言うな」って事だったのね（笑）

爺とトゥイ親子２代であそこまで形にしたとこ見ると、余り数えたくない膨大な犠牲者数と、
関わった科学者や関係者がいるんだろう(^_^;)
爺は聖戦をお題目に、殉職したエクソシストを踏み台にし、チャン家をアジア支部の
支部長にまで上り詰めさせた訳だね。
そこには人類の平和を守る為や戦争を終らせる為じゃなくて、お家大事だけしかなかった。

爺の最大の罪は家の地位を存続させる為、自分の娘や婿に研究を継続させた事だ。
自分の代で止めてしまうべきだった。
だが、自分の掴んだ権力を繋ぎ止める為、「研究を止める」とは言えなかった。
娘達を犠牲にしても、手にした権力を手放す気は最後までなかった。
アルマの惨劇があった後、研究関係の書類や資料を恐らく処分しなかったんだろう。
成功作である神田がいるし、チャン家の功績を残さねばならない。
神田に本当にすまない気持ちがあれば、教団から解放してやるべきだったのだろうが、
それも出来なかった。
だから、サードでそれを使用される隙を生んだ。

それに引退したら孫の元に引っ込んでりゃいいのに、厨房で包丁ふるってたのは、
それとなく娘達に重圧かけてないか？
ホントに止めさせる気があれば、エプスタイン卿はともかくトゥイ達は喜んで聞いただろうしね。
むしろ、エプスタインに手柄横取りされんか心配だったからもあると思う。
あの惨劇の時もちゃっかりいなかったし、何処行ってた？(^_^;)

それでベッドの上で実験体と孫に向かって懺悔だ。
歳食って、自分の犯した罪に気が弱くなったかも知れんが、犯した罪はバイオハザードの
アンブレラ並みにエグイ。
しかも、その罪は娘だけでなく、告白されちゃったバクが贖罪を担う事になってしまった。
両親まで犠牲になって、泣いてるバクが気の毒でならない。
やはり、孫がかわいかったら、生前自分で出来る限りは手を尽くすべきだったと思うよ、ズゥ爺。

「私なんだ……。
　本当に罪深い悪魔は……、私……」

ズゥの目から涙が零れ落ちる。
死に立ち会ってる人々は何も言わない。
つらそうな者。表情を表に出さない者。顔を強張らせてる者、様々だ。
当事者の一人であるマリの表情も見切れてて窺い知れない。

ズゥが神田を死の床に呼んだのは、恐らく責めて、罵ってもらうつもりだったのだろう。
愚かな罪深い老人の懺悔を。
彼が孫と同じくらい傷つけた、悲しい人生を歩ませている若者に。
許してくれなくてもいい。決して許されるべきではない。
むしろ、若者は逃げてしまうと思っていた。
告解を聞いてもらえる事無く、逝くのだと思っていた。

だが、神田は六幻ごと老人の手をギュウと握り締める。
え？と思って目を開いたズゥは目の前に極楽を見る。
六幻を通して、神田が見ている世界を初めて目の当たりにする。

（これは何だ？）

降ってくる。
桃色の花びら。薄紅の花。
それが無数に降り注いでくる。
そして、咲き誇る。
ズゥと神田の周囲だけが蓮の花園に変わる。
ベッドから花がほころび、床が蓮池となっていく。
その光景はただただ美しい。

（蓮華の花？）

天国と同じ馥郁たる香りが部屋一杯に満ちる。
神田がいつも嗅いでいる香り。
包まれてる香り。
それをズゥも感じる。同じ場所に横たわっている。

その美しい光景の中で神田は笑う。

「じゃあ、あんたも地獄行きだな」

地獄の入口の蓮池の前で神田は笑っている。
皆、いずれこの底に沈むのだ。
一足先にアルマとあの人が旅立ったように。

『囚われてはいかんよ。
　その花は幻なんだ』

幼い神田に言い聞かせたのを思い出す。
あれは前世の記憶に囚われぬようにと思っての事だった。
神田の精神が崩壊してしまわぬようにと。

ああ、でも、愚かだった。
神田はとうに地獄の入口に立っていたのだ。
美しい天国にそっくりな彼岸の池の傍に。
蓮華は育ち、根を張り、もはや部屋を埋め尽くすほどになってしまった。
神田はいずれこの池の中に沈んでいくのだろう。
そして、自分も。

神田は自分を許す事など決してない。
でも、同じ場所に沈むことを厭ったりはしない。
深い深い闇の底に。人々の悲しみの底に。
トゥイもエドガーもアルマやあの人もそこで待っている。
神田はお前もそこに逝くのだ。
だから、恐くはない。淋しくはないという。

許さない事が許しなのだ。
この件に関わった者達等しく至る場所を、神田にまっすぐ差し示された事に
ズゥはむしろ安堵を覚える。

蓮華は音もなく揺れる。
彼らを包み込むようにゆれている。

「……っ。
　そうだな……！」

ズゥは思わず涙ぐむ。
表面上の罵倒、罵り、そして、悔恨と許し。
そんなものを期待していた自分は何という浅い人間だったのだろう。
神田の方がずっと真正面に運命を見据えていた。

ずっとずっと誰よりも長い間、神田が佇んでいたからなのだろう。
誰も見た事のない美しい絶望の水際で。

神田は手に力を込める。

「起きろ、六幻」

その瞬間、六幻が凄まじい光を放つ。
錆びついた棒状だった形態は一瞬にして小さく集約する。

刹那、ズゥと神田の掌の中で浮かんでいるのは小さな角砂糖ほどの光り輝く四面体。
すなわちイノセンスの原型。
キューブだった。

２に続く