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Small gardens(小さな庭から)

小さな庭で初心者ながらも 色々植えて育てています。
雪国の為、夏限定の栽培日記と日々の事、思った事など。

優しい君

2017-05-17 23:28:13 | Loveletter(親愛なる人々へ)

君が2歳の時 弟が産まれる前の事だけど


パパはその頃 仕事が忙しくて

ほとんど母子家庭のようだったから

いつも一緒に遊んで食べて寝て


多分 君の世界は 私が全てだったのだと思う


弟が産まれた後

君はそっと変わった


それまで私を占領していたのに

不満も言わず泣きもせずに まるで私を助けるかの様に

静かに私から離れていった


あの頃は それを寂しく感じたり

何故なんだろうと考えたりしたけれど

多分 2歳の君なりに

私を気遣ってくれてたのでしょう

そして 2歳の君なりに

自分より小さな命を優先してくれたのでしょう


それからはずっと

当たり前の様に弟は

私の膝 私の隣 私の手を占領していたね


あれは9歳の頃の君

キッチンで私が料理をしていて

弟はアニメに夢中だった時の事


こっそりと背後に近寄ってきて

「ママ 大好き」と抱きついてきたね


そんな君が 泣きそうになる位に愛おしくて

私も君の方に向き直り 抱き返した


君は とっても優しい


いつだったか 君の優しさも 兄として頑張ってる事も

みんなみんな解ってるから と伝えたら

ポロポロ泣いたね


君は とっても優しい

今でも とっても優しい


背丈も 手の大きさもとっくに私を越したけど

今でも時々 あの頃の君が ひょっこり顔を出す

その度に あの頃の君を何度でも抱きしめたくなる


思い出

2017-05-16 00:51:42 | Loveletter(親愛なる人々へ)

君がうんと小さな頃の話だけれど

以前暮らしていた家の裏庭で シロツメクサの花冠を作って私にくれた



ママはボクのお嫁さんになるの



成長と共に 当然 そんな事は忘れてしまうと知っていたけど

小さな柔らかい手で一生懸命に作ってくれた君が愛おしくて

胸の辺りがぎゅっとなった



何処へ行くにも 必ず君から手を繋ぎ

まだ自分でさえ守れないであろう幼い君がよく言ってた



ママはボクが守ってあげるからね



あまりに大人びた言葉に吹き出しながらも

ほんの少しだけ お姫様気分になれた



やがて君は この木陰から旅立つのだろう

自分の力で歩いて遠ざかって行くだろう

幼い頃の記憶が薄れると共に 自分の未来に期待を抱いて



それで いいの

君が忘れた記憶を 私が胸にずっとしまっておくから



幼かった君がくれた優しい温もりは忘れないから


我儘

2017-05-15 23:57:24 | Loveletter(親愛なる人々へ)

あなたは 人当たりは良いけど 実はとっても頑固。

喧嘩して 自分が悪くても 絶対 謝らない。

そんな部分に疲れちゃったり 悲しくなったり 腹立たしかったり。

私にも沢山 欠点はあるから お互い様よねって思い直したり。


普段 冗談を言って笑ってじゃれて。

私達 今まで基本 そうだったよね。

これからもずっと続くと 何の根拠も無く思ってたよね。


自分の生の期限を宣告された日 あなたは もういいやって言った。

私はそれを赦さなかった。


苦しくても辛くても あなたにはあなたの息子達に責任があると

簡単に投げ出すのは赦さないと

子供達に 逃げる姿を見せるのは赦さないと私の我を通したね。


息子達のせいにしたけど ホントはね、

まだ一緒に居たかったから。

まだ私が諦めたくなかったから。


どんな状況になっても お前の動じない 明るさに救われると言ってくれたけど

泣くのはあなたが永遠の眠りについてからと決めたの。


あなたは本当は弱い人。

息子達も まだ 本当の強さを知らない。

だから 私が 仮りそめでも強くなきゃいけないって思ったの。


冷たいヤツって思われるかなぁって心配しながら笑い飛ばしたり。

でも あなたはそんな私に言ってくれたね。

最期に一緒にいる女がお前で良かった。

初めてだね、そんな台詞言う人じゃないのに。


いつまで一緒に過ごせるか 判らないけれど

少しでも長く 一緒に暮らして

下らない事で笑ったり ちょっと喧嘩したり……

たまには手を繋いだりしてじゃれ合って……


最期の最後は あなたが苦しまない様に出来るよう

ちゃんと覚悟しておくから

だから それまで 私の我儘を赦して下さい。