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創業補助金の確定検査個別相談に行ってきました

2015年07月22日 | AKT事業情報
こんにちは、単結晶からものづくりを創造するAKTサイエンスの阿久津です。

創業補助金の確定検査個別相談に行ってきました。
平成25年補正予算分の補助事業対象者向けに東京都事務局がやってくれています。

さて、創業補助金はテック系ベンチャーには使いにくという話をよく聞かれるのではないでしょうか。
事実、確かに使い易くはないです。
研究段階、試作段階は使えません。知財の取得には使えますが、他の助成制度があるので、実質使いません。
人を雇ったり、工場や事務所を構えたりするのには使えますが、テック系は試作前にこれらを整えたりは・・・しないですよね。
マーケティングには使えますが、それは試作がある程度進んでからになりますし。

うちでは、幸いベースとなる技術の検証や要素技術の知財化を進めていたので、事業化に向けて最も重要な独自技術のサンプル品の作製に全力を回しました。
独自の新技術を以てして製造業界に打って出るテック系ベンチャーとして一番重要なサンプルに全力を投入し、周知させようという考えです。
昨年の採択決定後の交付申請の際に事務局といろいろ相談して最終的に決めました。

そして、現時点。

「補助金が認められない可能性もある。」

もちろん、確定検査で認められるかどうか初めて決まる事なので、現時点では誰もが「認められない可能性がある」わけです。
うちの案件だけが特別な訳ではありません。

認められるには、計上した「サンプル」として十分な効力を発揮するか否かが重要で、そのためにはとにかくたくさんの人に周知させなければなりません。
数ヶ月の周知期間を計画してサンプルとして十分な周知を図る予定でしたが、新技術のスタートアップにとっての計画とはそうそう簡単に進むものではありません。
紆余曲折、いろいろあってかなり遅れました。
そして、事業期間終了前にようやく出来上がる。。。はず。といったところです。

限られた日数で限られたリソースの中で最大限に周知活動をするための段取りはしてはいます。
サンプルだけにいきなりのフル稼働に耐えられるかわかりませんし、デモ稼働にもお金がかかる。
効率よく短期間で一気にデモ稼働をしないといけない。
実はデモ稼働というのも一筋縄ではいかないものです。

それによって得られた知見が、うちの新事業にかけがえのない収穫になったとしても、創業補助金の確定検査にパスするかは分かりません。
今までの事例に無いとのことで、事務局の担当してくださった方も困っていました。
なので、「補助金が認められない可能性もある。」とは、決して一般論では済まない、可能性が低くない話です。
念のため書いておきますが、ものづくり補助金とは補助対象が異なります。ものづくり補助金はどこをどうとっても補助対象なので「前例が無い」なんてことにはなりません。安心してください。

何かしらの創業支援や資金を得たり、コンテストに出る、クラウドファンディングにかけるなど、自己の技術をデモする必要に迫られることがテック系ベンチャーにはよくあります。
創業補助金の300万円中200万円の補助というのはなかなか魅力的な金額です。
テックベンチャーのデモ機は世の中に夢を配るものです。補助金のシステム上使える費目ですから、チャレンジして事例をどんどん増やして、国の管轄している創業シーンにおいてもテック系ベンチャーの勢いは凄い!と言われるように、是非なってもらいたいものです。そういうのも想定していただけると良いのではと考えたりもしています。

起業の段階で独自技術を周知させるというのは、かなりの大きなハードルです。
デモ機を設計して作って稼働して・・・ 実はものすごいお金がかかります。お金だけでは済まないこともあります。
しかし、それが無ければ誰もテックベンチャーの存在に気づいてはくれません。 堂々巡りになりかねないところなんですね。
しかも、資金だけでなく時間的な制約もある。

しかし、ベンチャーの試みは必ず世の中に貢献するものでもあります。 新しい視点、新しい概念を世の中に提示する。この流れは絶対に止めません。
そのためには、もちろんベンチャーがとにかく頑張るわけですが、みなさんのご理解、これが一番の助けになります。

可能性としての話ですが、創業補助金の補助金額200万円をロストする可能性は一定程度あります。
繰り返しますが、ものづくり補助金は弊社事業ど真ん中の補助金なので、前例がなくて困るというようなことにはなりませんから当然のことながら話は違います。

今の段階でもしこれが現実のものになると相当なダメージですが、絶対に倒れません。
たくさんの人たちが今までに握手してくれました。
その方々の掌の温度が私の手にしっかりと染み込んでいます。 この温もりを忘れない限り、絶対に倒れませんし、諦めません。

必ず成功させて、材料科学からものづくりの基盤から変えていきます。


単結晶製造装置 AKT技術研究所
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