4月21日、恩納村の道路沿いに設置された看板がツイッター上で話題になりました。
中国語(簡体)と韓国語で「恩納村役場・万座毛は信号を左折」と書かれた看板の画像に、以下のようなコメントが添えられた1つの投稿がキッカケでした。
“ 道路に立つ案内板は日本語と英語表記で十分だと思うのだが、逆に日本語と英語表記が無い看板は初めて見た。
日本語は設置者名のみ。”
この投稿の返信欄には、「やばいな、侵食されてる」「もはや沖縄は日本ではないと言う暗示ですね」「なんですか?これ。やっぱり沖縄、異常」などのコメントが並びました。
『実際は手前に日本語看板があった』
ツイッターの投稿を見て「沖縄が中国に侵略されている」としたコメントを残した人たちのロジックは恐らくこの三段論法でしょう。
沖縄は日本なのに、日本語の看板はない
↓
外国語の看板はある
↓
沖縄は外国に乗っ取られている
しかしながら現場には、外国語看板の手前に日本語の看板がありました。
正確にいうと、「日本語の看板」と「外国語(中国・韓国語)の看板」がそれぞれ2枚ずつ、交互に設置されていたのでした。
この看板を設置した恩納村教育委員会に確認したところ「車から道路の看板が見やすいよう文字を大きくしたため、日本語と外国語の看板が別々になった」とのことでした。
そもそも多くの外国人観光客が尋ねる観光地の恩納村に、外国語だけの看板があっても問題はないはず。ましてや日本語の看板もあるのであれば、ただの「多言語案内」でしかなく、全く問題はありません。
画像1枚で判断しない
今回の一件で学ぶべきことは「画像一枚で簡単に判断しない」ということです。
実際にツイッターでは「手前に日本語の看板もありましたよ」とした報告が、時間の経過とともに送られていました。「沖縄が外国に侵略されている!」とリアクションを取っていた人たちも、少し時間をおいて判断していれば反応は変わっていたかもしれません。
今年の1月にも、東京都内の学校で「体罰動画」が録画され、SNS上で拡散されました。その過程で「実はわざと先生を挑発して体罰を発生させた」などの情報も出てきて、さらなる炎上となりました。
写真や動画は視覚的なインパクトがあるため感情が流されやすい一方、その出来事の全容を把握できない事もあります。
さらにこれからは、人の目で見分けがつかない巧みな偽物動画「ディープフェイク」の登場が予想されています。
こうした時代に対応するためにも、写真や動画を疑い、詳しい情報が出るまで判断を保留にするなどの態度が求められます。
「沖縄は侵略されている」というデマ
今回の件に限らず「沖縄は中国に侵略される」という噂がネット上などで流れています。
沖縄と中国の物理的な距離の近さ、琉球王国時代の関係性、あるいは米軍基地反対をめぐり「中国のスパイが潜んでいる」というデマなどが、その噂の元になっていると思われます。
この「看板画像」も、中国侵略論を信じている人たちには「それみた事か!」と食いつく、格好の餌になりました。しかしながら実際は侵略などではなく、観光地の合理的な判断によるもの。
今回の騒動も、「手前に日本語の看板がある」という経緯を知らない人は、「やはり沖縄は侵略されている」という間違った根拠を一つ増やしただけです。
些細なことかもしれませんが、このようなちょっとした勘違いや間違いが積み重なり「中国侵略論」にどっぷりと浸かり、最終的には事実ではなくとも「自分が信じたい情報を信じる」ということにつながります。
これは「沖縄問題」だけではなく他の陰謀論でも同じことが言えますし、誰でも同じ落とし穴に陥ることが考えられるので、「こんな人もいるんだ」と他人事で捉えるのでなく、自分ごととして考える必要があります。
【プロフィル】
モバイルプリンス / 島袋コウ 沖縄を中心に、ライター・講師・ラジオパーソナリティーとして活動中。特定メーカーにとらわれることなく、スマートフォンやデジタルガジェットを愛用する。親しみやすいキャラクターと分かりやすい説明で、幅広い世代へと情報を伝える。
(琉球新報)
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これはツイートした奴が悪意満々ですね。
現場で実際に写真を撮ったなら、日本語の看板の存在も知ってたはず。
あえて誤解を招くような書き方をする所がいかにも『ネトウヨ』らしい。
レベルの低さが表れています。
そして、
それをそのまま信じ込んで、『やはり沖縄は中国に……』なんてリツイートする奴らも、無知全開
世間知らずでヘイトを垂れ流すただのバカか、あるいは、知っててデマを拡散する悪質なバカなのか……
どっちにしろ、政権擁護したいが為に沖縄を貶める、幼稚な人間であることは間違いない。
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