先日、サントリーミュージアム(天保山)で、明日まで開催中のダリ展へ行ってきました。
絵にそれほど詳しくない人でも、「ダリ」と聞けばなんとなくその色彩くらいは思い浮かべることができる有名な画家だと思いますが、私も、その程度で、じっくりとダリの世界に浸ったのは、この日がはじめてでした。
もともと、このダリ展は、私が現在の会社に入社した当初、お世話になった先輩に誘って頂いたのがきっかけ。私がそこで過ごす時間は、ついにその先輩とともに仕事をした時間を越えてしまいましたが、尊敬し、強く影響を受けた人なので、未だにしつこく付きまとっています(笑)。
私の仕事に対する考え方や、取り組む姿勢の本ともなった人。
「7時に終わる仕事は、6時に終われる」
これ。私が入社当初に言われた言葉なのですが、まさに名言だと思っています。
頻繁に時計を見るようになったのも、時間を刻む仕事のスタイルを確立したのも、この言葉に影響を受けたもの。
たまに、このブログもチェックしてもらえているみたいなので、あまり書くと怒られそうだから、この程度にしておきますが、私が理想に近いかたちで歳を重ねてこられたのは、この言葉の力が大きく影響しているハズです。
さて、ダリ展ですが、ゴールデンウィークの混雑を避けて、平日の1日に訪れました。
ところが、あまりの混雑に驚きました。
私の大好きなシャガール展に出掛けると、日程や時間、場所に関係なく、人の隙間から絵を覗くような鑑賞に疲れてしまうのですが、今回もそれとほぼ変わりませんでした。
しかも、ダリの作品は技巧を凝らしたものばかり。
私は、絵を見るときにあまりその背景とか理論的なものを気にせず、単純に色彩や光だけを感覚的に感じる程度で、人に説明できるようなものはありません。
シャガールだって、これまで何度もその展覧会に足を運んできましたが、あまり詳しいことは知らないのです。
解説のヘッドホンだって借りたこともないし、絵の横に付け加えられた説明文も、その全てを読んだことがありません。
ところが、たくさんの人の列はなかなか流れようとしません。
絵に顔が触れるのではないか?と思うほど、近くまで寄って鑑賞する人、それから多分長い説明が行われているのであろうヘッドホンをつけた人たちが、1点1点の前で長く立ち止まります。
私は、どうすることもできず、進まないから、説明文を読んでみたり、人が注目しているところに乗っかってみたり・・・。とにかく普段の鑑賞法とは全く違うスタイルで眺めてみました。すると、その技巧の数々に気付くことができたのです。
例えば、見方によって違った姿に変化する「ダブル・イメージ」の技法や、一枚の絵の中でパズルになるような作品だとか、なるほど、遠くからではわからない細かなテクニックを見ることができました。
今回は、油彩画約40点に加え、ダリ財団秘蔵の手稿やドローイングを交えた180点の作品が展示されていました。
私のイメージするダリは、広大な大地の色彩と太陽の沈みかける瞬間のような青に黄色の雲がかかる独特の色彩の空が印象的な画家でしたが、意外に澄んだ鮮やかな色彩の作品も見ることができました。
ダリ展。
恐らく、とても混雑していると思いますが、サントリーミュージアムでの展示は、明日が最終日です。ダリの精神世界に浸りたい方は、今すぐスケジュール調整を。
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