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愛猫ダイオ物語

愛猫ダイオの猫生を綴った『ダイオ編』は終了し、現在は『ニャキエ編』を更新しています。

終章その8。長い長い昼と夜。

2017-04-07 14:48:40 | 日記
こんにちは。
おかあにゃんです。

2017年3月18日土曜日の看病ノートです。

2:30 つめとぎ

6:30 お水を飲もうとするができず。シリンジで与えた。

10:30に発見 おしっこ85グラム。

       ベトメディン投与。
       水3cc投与。

11:00 呼吸 37/min

12:45 水を飲みたがる。(水鉢まで行って口をつけようとする)

15:00 シリンジで1cc水を飲ませる。

18:30 呼吸 44/min
    体重 3.30kg
    右の前手の付け根に補液の余り30mlくらいあり。

19:30 おしっこ75グラム。

20:00 ベトメディン、ベラストリンを投与。

20:30 吐き気どめセレニア入り皮下補液100ml。

23:45 うんち(硬い粒ひとつと、汁状の便をほんの少し)とおしっこを少しした。



この頃には、昼とも夜ともなく看病が続き、深夜、座布団の上で仮眠をとっていたら、バリバリバリ❗️と大きな音がして、びっくりして飛び起きたらダイオが爪を研いでいました。まだまだ、いける。ボクは頑張るぞ、と言っているかのようでした。

昼間のうちに、おとうにゃんは追加の人間用食料の買い出し1週間分をスーパーで買ってきました。

そして、酸素吸入のマスクにクレラップで半分フタをして、ダイオがより酸素を吸入しやすいように工夫しました。

16日木曜日から、ダイオが痩せて皮と皮下の間の隙間が狭まり、肩のところに補液が入りづらくなってきたため、皮下補液をおしりに打っていました。

17日金曜日もおしりに打っていたのにも関わらず、夕方確認したところ、右の前手の付け根に補液が余っていました。獣医師の先生に毎日電話で指示を仰ぎ、補液の量を決めていました。それでこの日は100ミリリットルとなりました。

私もおとうにゃんも獣医師の先生も、ダイオはまだまだ頑張る、と思って、看病は長期戦の構えでいました。

この夜、うんちをした時も、私はダイオのおしりをティッシュとウェットティッシュできれいに拭いてあげました。
力んだ拍子にもれたのか、おしっこも少ししていました。それが、なんだか予兆のような感じがしました。

猫は失禁したら、その日のうちに逝く。

と、猫飼いの叔母から聞いていました。

だけど、ダイオはきっとまだまだ頑張るだろう、と皆が思っていました。

私はダイオが顔の向きを変えるたびに、酸素マスクを置き換え、ダイオがベッドから抜け出す度に抱いて元に戻し、窓際とキャットタワーの間に寝そべってしまった時は、窓際にパネルヒーターを置いて寒さがしのげるようにし、昼とも夜ともなく看病を続けました。

呼吸が荒いダイオは、14日火曜日から、意識が朦朧としたことはあっても、おそらく一睡もできていないだろうと思われました。

そんなフラフラな体調にあっても、トイレだけはバッと立ち上がって、おまるでおしっこをし、猫トイレでうんちをしていました。

トイレにダイオのプライドがかかっているように見えました。


終章その7。ダイオちゃん、お薬の経口投与を頑張る。

2017-04-06 15:23:55 | 日記
こんにちは。
おかあにゃんです。

2017年3月17日金曜日の看病ノートです。

4:30 呼吸、1分間につき56回。

8:30 呼吸 47/min とても浅く小さな呼吸。
   水鉢から水を飲もうとするが、呼吸が苦しくて飲めない。

   ベトメディンを水で溶いてシリンジで経口投与した。

12:00頃 シリンジで水を投与。

12:30 おしっこ 85グラム。

14:00 呼吸 49/min 水鉢に自力で口をつける。

14:15 自力で水を飲もうとする。シリンジは嫌がる。

14:30 つめとぎ

16:00 呼吸 38/min

18:30 呼吸 40/min 体重3.23kg

20:30 ベラストリン、ベトメディン、経口投与。
    吐き気どめ薬セレニア入り皮下補液、130ml。

21:00 おしっこ 85グラム。うんち1粒。少しゆるくなった。


ダイオは猫トイレの前のベッドから時々這い出しては、私に抱いて連れ戻されるのを繰り返していました。

酸素マスク↓



に、口を近づけて伏せの姿勢で横たわっているものの、意識が薄らいでいる瞬間がありました。

吐き気どめ薬セレニアの効力で吐き気はかなり弱まっていました。

呼吸も1分間の回数が落ち着いてきたので、経口薬のベラストリンとベトメディンを与えようとしましたが、お水を飲んでいないため、ダイオのお口の中がねばついてしまっていて、お薬がうまく喉の奥へと入りません。

そこでシリンジでお水を与えたり、朝はベトメディンを乳鉢で粉にして水で溶かしたものをシリンジでダイオに与えました。

猫にシリンジでお水やお薬、ミルクなどを与える時に、誤嚥(ごえん。気管に誤って物が入ってしまうこと)を防ぐ必要があります。

誤嚥を防ぐ方法として、獣医師の先生から、「猫の顔を水平より下の姿勢になるように保定し、唇に沿わせるようにシリンジを口に差し込む。猫の顔を上に向けた状態でやってはダメ」と教わりました。

この方法で2.5ミリリットル用シリンジや1ミリリットル用シリンジを使って、ダイオにお水とお薬をのませました。

しかし実は、ダイオはシリンジで液体を飲むのが大嫌い❗️

だったので、お水は様子を見ながら、あまり嫌がるようならやめて、お薬はえいやっと入れてしまうようにしていました。

体重がガクンガクンと減っていき、この日、最低記録3.23kgとなりました。

撫でていても、背骨がかなりゴツゴツと手にあたるようになり、ダイオが小さくなっていくのを感じました。

それでも私は絶えずダイオを撫でさすり続けました。

夜、うんちをした時、ダイオはうんちの時も気丈にも猫トイレに駆け込んで力みました。おしりを持ち上げる、しゃがむ姿勢がとれなくて、座る姿勢でうんちをしたため、おしりにうんちがついてしまったので、私はすかさずティッシュでうんちを取って、おしりを拭いてあげました。

おしりを拭いてあげている間、ダイオは機嫌の良い時にするように、尻尾をぴくぴくと小さく振っていました。

その姿はたまらなく愛おしかったです。

終章その6。ダイオちゃん、酸素吸入を頑張る。

2017-04-05 14:06:54 | 日記
こんにちは。
おかあにゃんです。

2017年3月15日水曜日になって、やっと酸素吸入の重要性を理解した私は、動物病院から紹介を受けた業者さんに電話しました。
ボンベではなく、空気を取り込み酸素を排出するという酸素濃縮器という機械をレンタルすることになりました。その機械だと、電源を入れておけば際限なく酸素を出し続けることが出来るのでした。レンタルするには、動物病院の処方箋が必要でした。

私→業者さん→動物病院→業者さん→私、の順に電話がまわって、事が済みました。しかし、機械が届くのは明日の夕方になってしまう、という段取りでした。

翌朝。
ダイオの弱り果てた姿を見ていた私は、業者さんに電話しました。
「夕方、酸素濃縮器を届けていただく予定になっていますが、その前にダイオは亡くなってしまうかもしれません。そうしたらキャンセルさせてください」

と、言って電話を終えました。すると、昼頃、業者さんから電話があり、今すぐに酸素濃縮器を届けてくれる、とのことでした。

そして、やってきたのがこの機械です。



業者さんはひととおり作動方法を説明すると、初期費用(2万5千円くらい)を受け取って帰って行きました。

説明を受けた通りに作動させてみました。シュー、ゴットン、シュー、ゴットンというやや大きな作動音がして、チューブの先から酸素が出ているのがわかりました。

が、付属していたのは人間用と思われるマスクで、チューブの長さも2メートルほどしかありませんでした。

ダイオは動物病院で借りてきた酸素ボンベについていたマスク↓



に慣れてきて、顔の近くに置いても嫌がらなくなっていたため、なんとか酸素濃縮器にこの酸素ボンベのマスクがついているチューブがくっつかないかな、と思ってはめ込もうとしましたがダメでした。

大きめのダンボール箱で作ったケースに業者さんから買ったビニールカバーを被せて簡易酸素室を作りましたが、ダイオを抱っこして入れてもすぐに出てきてしまい、使えませんでした。

おとうにゃんに電話で以上を説明すると、「俺がなんとかする」と、頼もしい返事が返ってきました。

翌日。2017年3月17日金曜日。

午前休をとったおとうにゃんはホームセンターへと走りました。

そこで、酸素濃縮器の付属チューブと同じ太さくらいのチューブと融着テープを買ってきました。

融着テープとは、水道管の水漏れ修理などに使う、テープ同士が隙間なくくっつくテープです。

さらに、おとうにゃんは練り消しゴムを使ってチューブ同士の隙間を埋め、その上から融着テープを巻いて、酸素濃縮器のチューブとホームセンターで買ってきたチューブと動物病院で借りてきたボンベについていたチューブをくっつけるのに成功しました。

酸素濃縮器の取り扱い説明書に15メートルまでチューブ延長可能と書いてあったので、おとうにゃんは合計14メートルまでチューブを延長しました。

この長いチューブができて初めて、酸素濃縮器からダイオに酸素を吸わせることが出来るようになりました。

シュー、ゴットンと音をたてる酸素濃縮器は洗面室へと移動させ、戸の隙間からチューブを伸ばして、マスクをダイオの口元に置きました。

この頃から、ダイオは猫トイレの前でおもにうずくまるようになっていました。

私は猫トイレのそばに座布団と枕を並べて、いつでもダイオを撫でられる距離に仮眠セットを設置しました。

そして、ダイオが顔の向きを変えるたびにマスクを置き直し、ダイオがウーウーと鳴いた時は「よしよしよし」と背中を撫でてやりました。

時々、ダイオが猫トイレの前にしつらえたベッド(たたんだ毛布にバスタオルをかけたもの)から這い出て、コタツテーブルの方や、窓辺の方へ行ってしまったので、その時はその都度、私が抱き上げて、猫トイレの前のベッドに戻しました。

抱く時は、肺を圧迫しないよう、前手をそろえた状態で四肢を支え持つ姿勢で抱っこしました。

こうして、2017年3月17日金曜日の午前中からやっと酸素濃縮器による酸素吸入が出来るようになりました。

ところで、ダイオが猫トイレの前に陣取り始めると、問題が発生しました。

ニャキエがトイレに行けなくなってしまったのです。

そこで、ダンボール箱の底にペットシーツを敷いて猫砂を入れ、ニャキエ用の簡易トイレを作りました。ニャキエも良い子でなんとか簡易トイレで用を足してくれました。



終章その5。ダイオちゃん、吐き気とたたかう。

2017-04-04 13:19:24 | 日記
こんにちは。
おかあにゃんです。

2017年3月14日火曜日。
その日の夜、就寝時間になると、ダイオは私のベッドの上の枕の隣にスフィンクスの姿勢で寝そべっていました。
鼻がピスピスと動き、苦しそうな息づかいをしていて、ブー、ププー、と小さな鼻息を立てていました。
ベッドの前端にいたため、酸素のカップを置いてあげることはできませんでした。

私はダイオをそのままにして、布団を被って就寝しました。

深夜2時頃。ハッと目覚めるとダイオがいませんでした。
探しに行くと、隣のリビングのフローリングの上にいました。

ウー、ウー、と苦しく鳴いて、嘔吐しようとしていました。

「ダイオ、よしよしよし」

吐こうとしても、ゴハンを食べていないので、よだれしか出てきません。

「ママ、ママ、苦しいよ」

とダイオは泣いていました。
5年前、腎不全の急性症状に陥った時には見られなかった苦しみようでした。

「ダイオ、逝かないで。嫌だよ。死ぬなんて嘘だろ」

私も泣きました。

ダイオがキッチンへと這って行き、嘔吐しようとするのを繰り返したので、私は上半身にどてらを着込み、体に毛布を巻きつけてダイオの隣に横になりました。そして、ひたすらダイオの背中を撫でました。

撫でてあげると、少しは吐き気が治まるようでした。

朝になり、おとうにゃんは私に毛布をさらに一枚かけて出勤しました。

カーテンを開けると、ダイオはまぶしくてたまらんというふうに、目を細めました。

「そっか、まぶしいか」

私はカーテンを締め、リビングの豆球だけをつけて部屋を暗くしました。

この時以降の看病は、豆球だけの暗い室内で昼夜の区切りなく続いたので、記憶が曖昧になっています。

看病ノートをつけていました。獣医師の先生とのやりとりに必要不可欠なノートとなりましたので、内容を記しておきます。(おしっこの重さは、おしっこをした猫砂の重量です)

・3月14日火曜日

9:00 おしっこ80グラム。うんち1粒。

   1日入院。

12:30 「肺の外側に液体がたまっているので、取り除いても良いか」と動物病院から電話あり。
    液体は少量とのこと。抜くと、呼吸が楽になるとのこと。


    2度、胸水を抜いてもらう。
    病院でおしっこをした。

18:30 帰宅。呼吸荒いがリラックスしている。箱座り。

20:25 水を飲む。(テーブルの上)

・3月15日水曜日

6:36 おしっこ90グラム。

7:03 呼吸 1分間につき、53回。

9:46 体重計測。3.49kg

13:00 おしっこ90グラム。

14:30 呼吸 100/min

16:15 体重3.41kg

20:00 皮下補液70ml。吐き気どめ薬セレニア入り。

21:00くらいから、呼吸、荒くなる。

22:30くらい 撫でていたら呼吸ゆるくなった。

23:15 おしっこ 75グラム。

水を飲まなかった。

・3月16日木曜日

4:00 呼吸 78/min  ダイオ、寒い所にいたがる。耳が冷たい。低体温か❓ウー、と呻くようになる。非常に強い吐き気。

13:00 おしっこ 90グラム

14:00  つめとぎ

吐き気は薬で抑えられている。

15:30 呼吸 73/min ダイオ、部屋の中を歩いてまわるが、すぐ、しゃがみこむ。

16:00  体重 3.33kg 薄く茶色がかったよだれ。

20:35 皮下補液 100ml。吐き気どめ薬セレニア入り。
    経口投薬 ベトメディンとベラストリン。

22:06 おしっこ70グラム。ウンチ1粒。

水を飲まなかった。


ダイオの吐き気との闘いは、お薬セレニアが処方され、効力を発揮するまで3日間に渡って続きました。

15日水曜日からは、部屋のあちこちを這ってまわるダイオについて行って、酸素ボンベを移動させ、カップを口元において酸素吸入をさせました。

動物病院の先生とは夕方に電話でやりとりをし、ダイオの体重を伝え、皮下補液の量を決めてもらいました。

吐き気止め薬セレニアが効いてくるまで、ダイオはずっと、亡くなった時を除けば、この時が一番辛かったろうに、と思います。

セレニアは病院の看護士さんがなんと、自転車で家まで届けてくださいました。動物病院の親切な対応に感謝です。

経口薬は、呼吸があまりに荒くて厳しいようなら投薬しなくても良い、と獣医師の先生から言われていたため、14日と15日はお口をこじあけてのお薬はあげていませんでした。

しかし、心臓のお薬ベトメディンと、腎臓のお薬ベラストリンはあげられればあげて欲しい、と獣医師の先生がおっしゃるので、16日からは経口投与をしました。

ダイオはこの苦しい闘いの最中、一度ももらさず、おまるでおしっこをし続けました。誇り高い姿でした。






終章その4。胸水がたまる。

2017-03-31 13:04:07 | 日記
こんにちは。
おかあにゃんです。

2017年3月14日火曜日。

朝、目覚めると、ダイオが私のお腹の上で箱座りをしていました。

ダイオがお腹の上に乗っていると、湯たんぽを乗せているようでじんわりと暖かくなります。

この日が、ダイオが私のお腹の上に乗ってくれた最後の日となりました。

動物病院に行くための身支度をし、トイレから出てくると、ダイオがリビングのペットヒーターの上で荒い息をしていました。

猫トイレを見ると、おまるにおしっこが、猫トイレにうんちが2粒、してありました。このために力んで息が荒くなったかのように見えました。

動物病院の先生が尿検査をしたがっていたので、昨晩のうちにおまるにはクレラップが敷いてありました。

おしっこを採取して、鞄に入れ、

「ダイオ、行こう」

と、キャリーバッグにダイオを持ち上げて運んで入れました。ダイオは嫌がることなく素直にキャリーバッグに入りました。

道中のダイオの鳴き声が弱々しくなっていました。

動物病院に着くと、すぐさま静脈点滴に入りました。私は、12時と16時半にお見舞いに来ることにして、ダイオを置いて一旦家に戻りました。

11時45分頃、動物病院に行くと、看護士さんがダイオを抱いて、診察室まで連れてきてくれました。

「ダイオ、ママだよ」

と、頭を撫でたりしていましたが、看護士さんが気づきました。

「呼吸が荒いですね」

見ると、ダイオはお腹をハアーハアーと動かして呼吸しています。

「そうですねえ」

点滴を沢山入れているから、呼吸が荒くなったのかな❓ と思い、面会時間が終了になったので、私は家に帰りました。

家について間もなくでした。動物病院の先生から電話があり、

「呼吸が荒いのでレントゲンを撮ってみたら、肺の外側に水が溜まっていることがわかりました。注射器で水を抜くと呼吸が楽になるので、その処置をしてもいいですか❓」

とのことでした。私は、

「お願いします」

と言い、16時半にまたお見舞いに動物病院に行きました。肺に水、と聞いて、ネットで調べてから病院に向かったので、私は先生に、

「胸水ですか❓ 肺水腫ですか❓」

と尋ねました。先生は、

「胸水です。抜いた液体もダイオちゃんの場合は水です」

と言って、注射器に入った水を見せてくれました。

「今、ICUに入れてると呼吸が落ち着いていますが……」

先生は奥の部屋から酸素ボンベを持って来ました。

こいういうものでした。



お家で酸素が出て来るカップをダイオの口元に置いて、吸引させて欲しい、とのことでした。

これがカップです。



キャリーバッグにダイオを入れて抱えた状態で酸素ボンベを持ち帰るのは無理があったので、私はこの時、酸素ボンベをコロコロと押して家に戻りました。先生からは「ペットのための在宅酸素サービス」の紹介を受けました。ボンベは一晩使えば酸素量がもたないくらいであるからして、業者から酸素供給器をレンタルすることを勧められました。私はこの時、酸素の重要性を理解していませんでした。

18時45分頃、ダイオを迎えに動物病院に行きました。

ダイオはICUに入っていました。胸水をあわせて2回抜いたということでした。

胸水が溜まるということは、静脈留置で点滴を流すことは出来ないという事態になってしまいました。

この日の点滴と内服薬の投与は動物病院で済ませてもらい、ダイオは家では休むだけ、ということでした。翌日からは動物病院での静脈留置点滴はストップして、自宅での皮下補液をすることになりました。

家に帰ってキャリーバッグを開けると、ダイオは出て来て私の膝に座り、私の指をチューチューと吸い始めました。しかし、呼吸が荒いため連続して吸えず、チュー、ハアハア、チュー、ハアハアと苦しそうにしていました。私は、

「無理しなくていいんだよ」

とダイオの頭を撫でました。

この指吸いが、ダイオが最後に私の指を吸った時となりました。