アメリカのオハイオというところに、おじさんとおばさんが住んでいましたとな。
おばさんは、デパートへ服を売りに、おじさんは会社へ仕事に、そして週末になると芝刈りに、
いつも一生懸命働きに出ていたそうな。
特に、おじさんは稼ぎもよく、一生懸命働いていて、
家族みんなに感謝されていたそうですな。
そんなおじさんを、娘のクロさんは、とても尊敬しておってな。
ある日のこと、クロさんは、いつも自分たちを食べさせてくれる、大好きなおじさんに、
恩返しをしたいと思ったんですな。
そこで、おじさんとおばさんの知らない間に、外で、一生懸命、狩をしたそうな。
ちょうど秋も深まって、狩には絶好な時期。
一晩中、一生懸命狩をしたそうな。
その日の明け方、朝げを食べに戻ってきたクロさん、
ごはんを平らげたあと、いつもより特に念入りにおばさんに甘えるので、
おばさんは「はて、もしや何か？」と思ったそうな。
でも、朝4時で眠すぎたので、気にもせず、そのままクロさん、あごさんと、
一緒に、ベッドの上で寝たそうな。
そして、朝。
おじさんが仕事に出かけた後、おばさんが、外の天気を見ようと、お出かけ前に庭戸を開けると、
そこには、それはそれは立派な贈り物が、おじさんの芝刈り用の靴の上に、
それはそれは丁寧におかれてあったそうな。
いつも、おなかいっぱい食べさせて養ってくれているおじさんへの、
クロさんの、ほんの心からのお礼の贈り物だったそうな。
おばさんは、あまりのありがたさに、おじさんの靴の上にのっているクロさんからの贈り物に
ていねい～に手を合わせて拝んだそうな。
めでたし、めでたし？