私達の育てた小さな緑が失われようとしています

緑のまちを望んで、私たちは緑を育てました。その小さな緑が失われようとしています。

私たちの声が届かなかった都市整備委員会

2007年06月09日 | 私たちの育てた緑が
6月7日、都議会都市整備委員会において、「六町神社の早期移転計画の撤回と六町エコプチテラスの存続に関する請願」について、審議が行われました。
スタッフとともに傍聴してまいりましたのでご報告します。

審議結果については誠に残念ながら「不採択(否決)」となりました。

各政党の思惑が反映される政治的な結果でもありますが、都議会がくだした大きな判断です。

15年で終わるはずの区画整理が、東京都の見通しの甘さから30~50年以上かかることになり、人々の人生が大きく狂い、高齢化した住民から先の見通しを失わせ、まちが壊れる中で、六町エコプチテラスは、多くの人に希望を与え、まちを再生してきました。
折りしも、翌日の6月8日、ドイツで開催されたG8ハイリゲンダム・サミットでは、各国の首脳が地球温暖化対策の実現に向け、何とかスタートラインにたつことができた日であり、これからまさに持続可能な社会の実現に向けて、国だけでなく、企業も国民一人ひとりも参加し、行動する世界の流れが確認されました。
主観的な見解かもしれませんが、六町エコプチテラス事業は、環境問題を身近に、わかりやすく、また楽しく市民につたえる極めて民主的なプロセスを重視した、自立した市民と、協働を経営理念とする足立区・足立区まちづくり公社との協働による先進的な事業であり、まさに地域レベルで地球温暖化対策に取り組むツールとして効果的なモデルであると考えますが、その先進性ゆえに、また地球温暖化対策の必要性の認識不足ゆえに、また私たちの説明が不十分であったがゆえに、まさにこれからその必要性と価値について、評価・検証・普及させるべきときにもかかわらず、今回の不採択となった結果はまことに遺憾です。

しかし、今回の審議においては、単に「採択・不採択」だけでない、たいへん中身の濃い審議が1時間半にわたって行われました。
そこには、
「私たちの活動の価値がいったいなんであったのか」
「新しい公共とは何なのか」
「まちを豊かにしていくのは誰なのか」
「深刻化する環境問題について私たちはどう向き合っていくのか」
という議論がなされ、まさに現場の声が反映されたものでした。

特に印象的だったのは、最終的に否決に回った東野都議(公明党)から、「今回は賛成できないけれども」と前置きしつつも、
「東京都の都合で、このような物事の進め方が行われるべきではない」
「自治体・地権者・審議会だけでなく、ボランティア団体への丁寧な説明と情報交換が行われていたならば、このような事態にはならなかった。認識の薄さについて、今回の件は教訓とすべき」
など、まちをつくる人(ステークホルダー)への説明は、単に区画整理法で定められた範囲ではないという、「新しい公共」に対する認識の高い意見が出されました。

また、可決に回った吉田都議(民主党)からは、区画整理によって壊れた町が、市民の手によってぬくもりある活きた場所として再生したことにたいする評価をすべきであるという意見が出されました。世界に広がるコミュニティガーデン同様、エコプチテラスが地域の活性化、コミュニティの形成に成果を挙げていること、石原都知事が掲げた10年後の東京の方針の下、東京都環境局がおこなっている空き地の隙間緑化プロジェクトとの整合性があることなどについて、意見が出されました。

また、議論としてもバランスが取れており、神社移転の賛成についても意見が出されました。川井都議(自民党)からは
「神社移転は区画整理の一環として行われるもの」
「氏子が土地の寄進をするというのは大変なこと」
「区民農園に変わってできる神社の横に緑があれば、鎮守の森として本格的なヒートアイランド対策が期待できる」
などの意見がありました。
なお川井都議は、質問のとき以外でも、都の職員の説明に対し
「それじゃあ、都が説明責任果たしていないと認めることになるじゃねーか、笑ってんじゃねえ」
と都の職員をヘルプする野次を飛ばしたり、自分の発言の後居眠りを始めたりと、発言以外でも傍聴者の注目を集めていました。

植木都議(共産)からは、暫定利用が問題で、足立区がきちんとした用地を提供すべきという意見がありました。

今回の審議会では、東京都の考える町の関係者;足立区でも地権者でも審議会でもない、それでも町に住み、町を愛し、町のために汗を流し、町から世界に向けて発信する人がいるということが、何度も何度も繰り返し発言されました。
東京都にとって存在すら認識されていなかった私たちの発信は、
「緑を増やしたい」
「いいことやってるんだからがんばれ」
「エコプチ大好き」
という人と署名という形でつながって、7570名のぬくもりあふれた活きた市民の声として広がりました。
そして、東京都議会において、その存在と、新しい公共のあり方についての現場の議論がなされました。

繰り返しますが、神社は大切な施設です。歴史と文化を大切にし、神社を大切に思う人が町にたくさんいます。
それは子供たちや未来を大切にし、環境について考える人と重なっていることも多くあります。
人がいて、人が活き活きとして、町は活き活きとするのです。
まちづくりをしている私たちは、その人たちのために、その人たちが町をもっともっと好きになってもらうように、あらゆる合意形成のプロセスにかかわる準備があります。
そのとき、エコプチか神社かという議論でない、第三の道が現れるのです。

今回の件は、東京都が区画整理法の上にあぐらをかき、そこに住む人たちの思いを虫けらのように扱い、神社という大切な施設を軽んじ、エコプチという大切な施設を軽んじ、東京都が区画整理法だけを根拠に考えるまちづくりを押し付けていることが、背景にあります。
それは「ここは空き地だ」「環境問題は関係ない」などという発言が続くことで裏付けられています。
このようなプロセスでは、まちを大切にする人の心が壊れ、ささやかな幸せや人のつながりは踏み潰され、心のない、ぬくもりのない町ができてしまいます。
だから私たちは異議を唱えているのです。

今回の採決では私たちの意見は採択されませんでした。
しかし審議のプロセスにおいては、私たち現場の意見が反映され、都の対応や説明のやり方はおかしいんじゃないか、という議論がなされました。
不採択という結果の重要性を認識しつつ、そのプロセスで話し合われたことも重く受け止める必要があると考えます。
このような活きた議論をしていただいた都議会議員の皆様に感謝すると同時に、エコプチのような場を広げたいと署名に協力していただいた7570名の皆様のおかげでこのような議論が行われたと思っております。

改めてお礼申し上げます。

再質問書に関する回答について

2007年06月08日 | 私たちの育てた緑が
5月31日に再質問書に関する回答がきましたので公開します。


以下青字部分引用



                           19二区換第56号
                           平成19年5月31日

足立グリーンプロジェクト
代表 平田 裕之 殿
                       東京都第二区画整理事務所長
                       所 長 那須井 幸一

           再質問書に関する回答について

日頃から六町地区の土地区画整理事業にご理解とご協力をいただきましてありがとうございます。
 平成19年5月11日付けでお受けした再質問書について下記により回答します。

                記
1 質問書への回答について
  平成19年4月26日付19二区換第20号の文章については、質問の大部分が六町神社を移転させる理由と根拠に集約されると考え、まとめて回答したものです。
  前回の回答に追加する内容は、次のとおりです。
① 住民からの早期移転要求について
早期移転の必要性や可能性などの条件が整えば検討することになります。
② 宗教施設の移転補償について
区画整理事業損失補償基準に基づき、現在ある建物や工作物等を仮換地先に移転する費用を補償することになります。
③ インフラ整備について
基本的に既存の道路や上下水道などを利用する予定です。
④ 環境局との協議について
神社の移転については個別に環境局と協議を要する次事項ではありません。
⑤ 区画整理審議会の役割について
移転の実施については区画整理審議会の審議事項ではありません。

2 質問書の収受等について
  質問書は、平成18年12月15日付18二区換第139号により収受しています。

3 責任者について
  東京都第二区画整理事務所の所長名であり、責任の所在は明確です。
4 回答の期日について
  質問内容については、文書を受領した際、口頭で説明しています。その後、要望のあった区画整理審議会との話し合いに向けた調整、文書回答にあたっての関係者との調整などに時間を要し、平成19年4月26日付で回答をしています。
なお、回答の期限を書面で約束した事実はありません。

6月5日は環境の日

2007年06月05日 | 私たちの育てた緑が
私たちの育てた緑が失われようとしています。
6月5日は環境の日であり、6月は環境月間です。
みなさんの時間の、ほんの数分だけでも、環境について想いをはせてはいかがでしょうか?

アルゴア氏の映画「不都合な真実」は、世界中のひとに、環境問題が人類の生命に関わる深刻な事態であることを、強く認識させました。
記録的な旱魃がつづくオーストラリアの影響は、うどんの原料となる小麦を輸入している私たちに影響する可能性があります。
石油に代わるバイオエタノールの影響で、すでにオレンジジュースの価格は上がりました。
世界で起こっている温暖化の影響は、すでに私たちの身の回りにも現れようとしています。

地球規模で起こっている問題に、私達はいったい何ができるでしょう?
あきらめでしょうか?
それとも科学的な根拠が十分でないと目をそむけるでしょうか?
それともそのころには自分は生きていないからと無視するでしょうか?

私達は、それらとはちょっと違うことを行ってきました。
身近なことから、自分たちの出来ることから、緑を増やしたり、ゴミを減らしたりという活動を続けてきました。
緑を増やしたい、温暖化をなんとかしたいという気持ちを持っている人をつないできました。
5年という時間を経て、東京都から不透明な神社移転の検討を知ったとき、そのつながりは、たとえば7570名の「おかしい!」という声につながりました。
雑草だらけの荒地は、子供から大人までがつどう緑の交流拠点になりました。
花にいざなわれる蝶のように、ふらっとやってくる人が増え続けています。
ひとりの問題意識がつながり、それがまたつながって、大きな輪を作ろうとしています。東京都は気づかないかもしれませんが、その輪は、これからますます大きくなり、無視できないものになるでしょう。
なぜなら、この小さな活動は、世界的な大きなうねりの一部なのですから。

ひとりが意識すること。
そこから世界が変わる可能性が生まれます。
もしかしたら、今日がそのきっかけの日になるかもしれません。

7570

2007年05月18日 | 私たちの育てた緑が
2月中旬から集め始めた署名は、7570名になり都議会請願として提出しました(有効署名数7417名)。
改めて、署名にご協力いただいた皆様には御礼申し上げます。

今回の請願は、12月に東京都第二区画整理事務所に出した質問書に回答がなく、
「ここは空き地であり、空き地に特例移転は可能」
という見解に対し、なんらかの意思表明をせざるを得なくなったことからはじまったものです。

私たちは住民運動系の市民活動団体ではないので、署名を集めたり、いわゆる反対運動や提言活動をするような経験は、これまでほとんどありませんでした。
ですから署名についても1000名くらい集まればすごいのではないかと予想しておりました。

しかし、実際に開始してみると、非常に多くの方から反響をいただきました。
自ら切手を貼って郵送してくれる方、メッセージを添えて送ってくれる方、アドバイスをくれる方、「たくさん集められずゴメンナサイ」と申し訳なさそうにしている方など、とても暖かい想いを感じることができました。
また、ブログなど、インターネットを通じた署名にもたくさんの方が協力していただき、全国からの声が届きました。

その根底にあるのは、環境問題に対する意識の高まりと、具体的な環境活動への市民参画の意欲の高まりがあるように感じます。
問題を誰かのせいにするのではなく、「私に何ができるだろう」と考える人が、着実に増えていることのあらわれかもしれません。
こういった提言活動をすることで、社会に問題を提起し、例えばどうやって地球温暖化やヒートアイランドなどを地域で考え、取り組んでいくかについて考えるきっかけになったとすれば、それは社会の課題を解決しようと取り組んでいる私たちの活動の本質なのではないかと気づくに至りました。

皆様の声には、励まされると同時に、大変多くのことを学ばせていただきました。
ありがとうございます。

皆様の声は、6月の都議会審議会にて審議されます。
詳細につきましては追って掲載しますので、ぜひ引き続き、ご関心をお寄せください。


再質問書を提出しました

2007年05月12日 | 私たちの育てた緑が
    
本日、第二区画整理事務所に対し、再質問書を提出しましたので公開します。
【以下本文引用】

平成19年5月11日 
東京都第二区画整理事務所長殿
足立グリーンプロジェクト
代表 平田裕之

平成19年4月26日付19二区換第20号
質問書に関する回答についての質問

日頃から足立グリーンプロジェクトの活動にご理解とご協力をいただきましてありがとうございます。

 いただいた回答書を足立グリーンプロジェクトの活動に参加している会員および関係者に見せましたが、内容が十分でないために納得できないとの声を多数いただきました。また、回答書をインターネットで公開したところ、行政の公文書として誠意ある回答とはとても思えず、市民活動を否定するもので納得できないとの声もいただいております。
 平成18年12月14日に第二区画整理事務所の安東換地課長が六町エコプチテラスを訪れた際、「ここは足立区が所有する空き地であり、空き地にピンポイント移転は可能である」という発言がありましたが、「空き地」という表現は、地域住民が行ってきたボランティア活動やまちづくり活動が、なんら意味のないものであるという、非常に残酷な表現であります。その上、1ヶ月で返答する約束をしたにもかかわらず、4ヶ月以上も回答が遅れた理由もなく、さらに1~15の質問に対し1を除く質問の回答をせず、1についても行政としての理由・根拠としてふさわしい回答ではありません。これをもって責任ある回答とするのでは、5年に及び、除草清掃などのボランティア活動に積極的に従事し、花壇整備などの景観美化につとめ、子供達に環境教育の機会を提供し、区内外からの来園者に対してホスピタリティを持って接しつつ、惜しみない労力と時間を提供しながら町の価値を高めてきた近隣住民に対し、あまりにもひどい対応ではないでしょうか?
 このまま十分な説明もなく神社の移転が行われては、活動に参加してきた地域住民はあまりに失うものが大きく、行政に対する不信感と、まちづくりに対する無力感や無関心さを増大しかねません。ヒートアイランド対策をはじめとする環境教育の拠点作りに貢献してきた近隣住民に対し、行政は誠意を持って答える義務があるのではないでしょうか?
 東京都が定める情報公開条例に照らし合わせると、都民が知ろうとする東京都の保有する情報を得られるよう、情報の公開を進めていかなければならず、都民の理解と批判の下に公正で透明な行政を推進し、都民による都政への参加を進め、開かれた都政を推進して、日本国憲法が保障する地方自治を確立していくことが書かれています。しかし、質問に対して具体的な回答がないため、私達は情報開示を求めることも出来ず、例えば六町神社の移転について検討しているとある部分についても、いつ誰がどのような場でどれくらいの期間検討しているのかがまったく示されておらず、雲をつかむような客観的根拠のないものばかりです。私たちにはこの検討がどのようなプロセスでなされているのか知る権利があり、東京都には都政に関し、都民に説明する責務があります。
 前回の質問書(平成18年12月15日付18二区換第139号)にも書きましたが、会員の中には六町神社の氏子も多数含まれており、また区画整理事業の当事者も多数含まれております。近隣住民や足立グリーンプロジェクトの会員や氏子が経緯を知らない中で、「特例によるピンポイント移転」なる手法で、すでに六町第42号で示された事業計画にない例外的なプロセスで、地域のふたつの公共施設の方針が勝手に決定されるのは、あまりにも不自然です。
 六町神社の重要性を十分に理解しているからこそ、誰もが納得する形で六町神社の移転を行い、今まで同様、未来においても大切に扱われる場所であり、十分な説明と合意が必要であると考えています。共同住宅や二階建て街区の事例と今回のピンポイント移転を同列であるとの表現がありますが、近隣住民は共同住宅や二階建て街区の早期移転に関しては、説明会開催などの十分な説明機会があり、今回のように一般住民が知りえない中での決定はしていなかったと申しています。
 町には多種多様な意見がありますが、十分な議論と合意があるからこそ、まちに対する愛着と参画意欲が生まれるのであり、そのプロセスを軽視していていは、まちの活性化などはありえないと考えます。
 また、東京都は「東京都環境基本戦略と新戦略プログラム」のなかで、「街のすきま緑化プロジェクト」の推進を掲げており、その目指すところは、六町エコプチテラス事業そのものです。さらに六町エコプチテラス事業は東京都が示した「10年後の東京」の方針とも整合性があり、貴事務所が住民に対してすでに示した事業計画六町第42号の通り事業を実施すれば、神社の移転時期が来る期間、六町エコプチテラスと神社が共存し、その後誰もが納得する形で六町神社を移転することが可能です。にもかかわらず、住民に示した事業計画にない「特例のピンポイント移転」によって六町神社を移転するのであれば、その根拠と正当性について、東京都環境基本戦略との整合性と、特例で早期移転しなければ区画整理事業に支障が生じる根拠についても説明する義務があると考えます。

 つきましては、下記につきまして、わかりやすく誠意あるご回答いただきますようお願いします。



① 質問は1~15あるにもかかわらず、回答は1のみであり、2~15に対しての回答がありません。残りの項目について、具体的にご回答ください。なお回答につきましては、情報公開できる公文書または検証可能な情報を根拠にし、表題の入った具体的な回答をください。私たちは東京都が定める情報公開条例をもとに公開請求をし、いただいた回答について検証する準備があります。また質問書1についての回答としていただいた回答の中で①~②は日本国憲法第15条2項「すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない」に照らし合わせると、一部の利益、とくに一部の宗教法人の利益のために便宜を図っていると受け取られかねない著しく偏った理由であり、行政が移転を検討する根拠としては不十分です。また③についても検証可能な客観的内容の提示もありませんので、再度ご回答ください。

② 質問書の収受日付・収受番号がないため、私たちの質問が受け取られたのかを客観的に判断することができず、またどの質問に対する回答なのかわかりません。

③ 責任者の名前が記されていないため、回答への責任が明確ではありません。

④ 貴事務所の安東換地課長は、質問書に対し、平成19年1月中に回答する旨を書面で約束しましたが、約束の期日遅延に対しての説明がなされていません。


以上

【引用終わり】

質問書に関する回答について

2007年04月29日 | このブログについて
東京都第二区画より、134日ぶりに回答書が来ました。
平成18年12月14日に手渡した質問書とあわせて掲載します。
いただいた回答書は、質問とまったくかみ合っていないので、再質問書を準備しています。
送付の際は、お知らせします。

【以下、引用】
                         19二区換第20号
                         平成19年4月26日
足立グリーンプロジェクト
代表 平田 裕之 殿
                         東京都第二区画整理事務所長【印】
       質問書に関する回答について

日頃から六町地区の土地区画整理事業にご理解とご協力をいただきましてありがとうございます。

六町神社については、平成13年の換地設計発表時における施行順序では、前期(平成17年度までに移転を予定する区域)に属していました。その後、長期中断を極力減少させるために全体の施行順序を見直した結果、該当区域の施行順序はC区域(A~E区域の中位)となりましたが、過去にも共同住宅や二階建て街区など個別に早期移転を実施した事例があるように、六町神社についても、次の理由により、早期移転(平成19年度造成工事、平成20年度移転)を検討しているものです。

①現在の境内地が手狭であるため、氏子24名が寄進する土地を区画整理事業により集約換地して境内地を拡張しようとしていること、寄付を集めて移転費用を準備していることを踏まえて、六町神社氏子代表から早期移転の要望書が出されている。
②移転により神社の境内地が広がり、地元行事等の活動拠点として一層の役割が期待できる。
③権利者の代表で構成される土地区画整理審議会の多くの委員からも、早期移転の意見が出されている。
④六町エコプチテラス事業は、足立区が取得した区画整理事業用地を暫定利用しているものであり、区画整理事業に支障のない範囲で1年ごとに更新する協定となっている。
⑤六町神社の移転は、暫定利用している当該区画整理事業用地の3分の1程度であり、残りの大部分については、引き続き原状での使用が可能である。

なお、六町神社の移転にあたり、区有地の使用収益を停止する時期および範囲については、別途、足立区との協議の上、決定いたします。
今後とも、六町神社の早期移転および土地区画整理事業の進捗のために、ご理解とご協力をお願いします。


東京都第二区画整理事務所


【引用終わり】

質問書

2007年04月29日 | 私たちの育てた緑が
平成19年4月27日、東京都第二区画整理事務所から質問書に関する回答書が来ましたので、回答書とあわせて質問書を掲載します。

【以下、手渡した文書の全文引用】】
平成18年12月14日

東京都第二区画整理事務所長殿

質   問   書

私たち足立グリーンプロジェクトは、区画整理事業用地を活用して、緑あふれる持続可能な環境まちづくりを行ってきました。
足立区が所有する区画整理事業用地を活用し、足立区まちづくり公社と協定のもと運営しているポケットパーク・六町エコプチテラスは、エコボランティア182名、年間来園者9400名(2005年)が集う公共施設です。また施設運営費用においては、施設整備以前は足立区が年間約60万円の除草・清掃費を投じておりましたが、それらの税金をボランティア活動によって削減しつつ、かつ施設の運営に必要な経費は、地域企業の資金援助など民間の自主努力によってまかなわれてきました。さらに、大学など学術機関によるヒートアイランド調査、NHK・読売新聞をはじめとするメディアによる市民への情報提供を行い、公共性が高く、かつ東京が直面しているヒートアイランドをはじめとする地球環境問題に対し、具体的かつ費用対効果の高い実績を上げてきました。それは国土交通省が後援する土地活用モデル大賞において、区画整理と共存してできる新しい住民参加型まちづくり事業であるとして、専門家から高い評価をいただいたことで裏付けられました。
このような背景から、今回の東京都が平成19年度に宗教施設を移転する方針を決定したとの報告については、突然の話であり驚いています。私たちは、宗教施設がまちに必要な施設であると思っています。そしてそれ以上に、区画整理事業が早期に行われ、宗教施設も住宅も等しく移転が完了し、住民の不安が解消されることを願っています。六町エコプチテラス事業が目指す『遊休地を暫定活用した環境教育の拠点作り』は、区画整理事業のなかに住む住民が、区画整理事業の進捗の中において、いかにより良いまちづくりができるかということもテーマのひとつです。

しかし、第二区画整理事務所が主張する平成19年度の移転については、区画整理事業に支障のある根拠および必要性があるとは思えません。宗教施設という性格を考えれば、住民誰もが納得する形で移転を行い、今まで同様、未来においても大切に扱われるべきものであると考えています。
また、第二区画整理事務所の主張は、当団体の存続に関わる重要な問題であり、関係者への説明をしなければなりません。とくにこの場所において、汗と時間と知恵と資金と人脈という有形・無形の財産を惜しみなく提供していただいた近隣住民においては、区画整理事業の当事者でもあり、また神社の氏子も含まれており、十分納得していただくための説明をしなければなりません。
 つきましては宗教施設の移転方針決定の経緯について、下記の質問について書面でお答えください。
書面を関係者にお示しすることをもって東京都からの説明とさせていただきます。

1、宗教施設の移転方針を決定した理由・根拠はなんですか?

2、六町エコプチテラスの開設に伴う足立区まちづくり公社との協定においては、「土地区画整理事業に支障のない範囲」で事業を継続することが明記されています。事業を終了させなければ土地区画整理事業に支障が出るという根拠はなんですか?

3、東京都第二区画整理事務所が平成18年6月29日に発行した「六町第42号(以下42号)」では、施工手順についての説明がなされ、住民に配布されています。42号では、平成18年から平成22年の施行予定箇所図が示されていると同時に、それ以降の区画整理施行順序がABCDEの順で示されています。この施行順序によると、宗教施設はC、六町エコプチテラスはCおよびDの順序になっています。仮にA~Eの施行が各3年かかるとすると、Cエリアの施行は平成29~31年、Dエリアの施行は平成32年~34年になります。Cエリアにある宗教施設だけを、CおよびDエリアにあるエコプチテラスに平成19年に移転しなければならない緊急性の根拠はなんですか?

4、Cエリアをはじめ、区画整理事業の遅れにより、高齢化が進み、移転資金が準備できているにもかかわらず、移転できない住民が多数います。区画整理事業の早期完了は、住民全体の願いでもあり、六町エコプチテラスは、区画整理事業が長期化し、先の見えない中で高齢化が進むことで希望をなくしつつある住民が活動に参画したことで、地域のつながりをつくる憩いの場にもなりました。住民自らの手でより良いまちづくりに参加したという実感を持ち、地域環境問題について地域を越えた交流を図ることで、地域の価値を高め、社会に貢献できたと自負しています。そのような状況の中で、宗教施設だけが例外的に先行移転することにより、かえって地域に混乱やいさかいが生じることを懸念しております。東京都第二区画整理事務所が宗教施設の移転方針を決定した際、施行順序に従わなければならない住民に対し、宗教施設を先行移転する根拠・理由はどのように示しますか?

5、神社移転は、12年前と5年前の2度のチャンスがありました。特に私たちが区有地の活用を始める直前の5年前については、そのときすでに移転に必要な資金も土地もあり、なおかつ土地提供者にも高齢化の問題がありました。12年間神社移転をしなかったにもかかわらず、なぜ今この時期に突然、しかも42号で示した施行手順とは違う手順で移転をすると決めたのですか?

6、宗教施設を19年度に移転した場合、42号の説明とは違いますが、住民から住居等の早期移転の要求があった場合はこれも同様に認めますか、それとも認めませんか?理由についても教えてください。

7、宗教施設の移転に際し、東京都からの補償はありますか?補償がある場合、補償査定はいつ行われましたか?

8、42号が住民に配布されてから5ヶ月しか経過していませんが、この期間に方針が変更された理由はなんですか?また今現在、決定と異なる発表が住民に対して行われていることになりますが、方針と異なる発表をなぜ放置したままなのですか?

9、私たちは区画整理においてもっとも重要なのはインフラ整備であると認識しておりました。税金をすこしでも効率よく使うために、エリアを区切って効率よくインフラ整備を行うとの説明を受けていました。インフラ整備をしないで、宗教施設を移転させた場合、上下水道工事が移転時・区画整理時と2度行われることになりますが、その負担は誰がしますか?



10、六町エコプチテラスは、高いヒートアイランド抑制効果、環境教育の拠点、うるおいややすらぎあふれる環境まちづくりに貢献しています。その評価は土地活用モデル大賞をはじめ、専門家からも価値を認めていただいております。宗教施設の移転方針を決定した際、区画整理事業の中でまちの価値を高めてきた状況・実績については、考慮していただけましたか?考慮した、もしくは考慮しなかった理由についてもお知らせください。

11、六町エコプチテラスは、地球温暖化をはじめとする環境問題に対し、具体案の提示を行ってきました。温暖化により2040年には北極の氷が消滅し、東京の大部分が深刻な被害を受けることが予想されることがメディアで報じられています。東京都はふたつの温暖化についての取り組みを行っておりますが、宗教施設の移転方針を決定するに当たり、東京都環境局との協議は行いましたか?行った、もしくは行わなかった理由についてもお知らせください。

12、六町エコプチテラスは、足立区が所有する区画整理事業用地を活用し、足立区・足立区まちづくり公社・足立グリーンプロジェクトが協働で運営してきました。区が有する土地に宗教施設の移転をするにも関わらず、区との協議をせずに方針を決定することができるのですか?それは誰の責任において、また何の根拠にもとづいていますか?

13、宗教施設の移転の決定については、選挙によって選ばれた住民の代表によって構成される審議会の承認が必要であると思われます。宗教施設の移転を審議する前に、六町エコプチテラスが、これまで行ってきた環境まちづくりの意義とその成果について審議し、宗教施設と六町エコプチテラスの両施設を存続させることが、区画整理の施行順序を守ることによって可能であり、その点について審議していただくことは可能ですか?

14、審議会が審議する際、審議材料を提供することを目的に、現場を見ていただく、または直接ご説明させていただく機会を設けていただくことは可能ですか?

15、審議会が宗教施設の移転について審議をする際、審議委員の中に宗教施設への土地提供や寄付行為を行っている当事者は含まれていますか?仮に土地提供者・寄付者が含まれている場合、当事者が審議をすることによって、中立・公平・公正な審議ができないことが考えられますが、東京都はその点についてどのように考えますか?当事者を入れないメンバーでの審議をしていただくことはできますか?

以上

足立グリーンプロジェクト
代表平田裕之

【引用終わり】

赤じその種まき

2007年04月17日 | 私たちの育てた緑が
小さな緑が失われようとしています。

先日、園芸部で赤じその種まきを行いました。
毎年、夏を乗り切るために、スタッフが手作りの赤じそジュースを作るのが、エコプチでは恒例になっています。
手軽に飲めるドリンクではなく、安心して食せる手作りジュースは、体にもよく、心も満たされます。
早くかわいい芽を出しますように。

小さな緑が、私たちの心の扉をノックしています。
あなたなら、どうしますか?

1・情報掲載の経緯
2・私たちの主張
3・私たちの認識とエコプチテラスの価値
4・みなさんの声をお聞かせください(コメント)
足立グリーンプロジェクトホームページ
5・署名にご協力ください!請願書署名用紙ダウンロード(PDF)


エコプチの春~正面入り口

2007年04月17日 | 私たちの育てた緑が
小さな緑が失われようとしています。

4月は、エコプチが鮮やかに彩られ、散歩コースの人気スポットとなる季節。
正面入り口は、ベビーカーをおす若いお母さんや親子連れの方々が写真をパシャパシャとっている姿がよく見られます。
春の風が皆さんの所にも届きますように…。

注)写真は4月12日撮影

小さな緑が、私たちの心の扉をノックしています。
あなたなら、どうしますか?

1・情報掲載の経緯
2・私たちの主張
3・私たちの認識とエコプチテラスの価値
4・みなさんの声をお聞かせください(コメント)
足立グリーンプロジェクトホームページ
5・署名にご協力ください!請願書署名用紙ダウンロード(PDF)


菜の花畑でお祭り

2007年04月13日 | 私たちの育てた緑が
小さな緑が失われようとしています。

4月1日の菜の花祭り。今年はプロの演奏者も加わり、大盛況となりました。
いつもは笑い声が響くエコプチも、祭りの日には、澄んだ歌声が響き渡ります。

小さな緑が、私たちの心の扉をノックしています。
あなたなら、どうしますか?

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3・私たちの認識とエコプチテラスの価値
4・みなさんの声をお聞かせください(コメント)
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