Escape Space

私にとって、現実逃避の場所。
  そして、居心地のいい場所。
映像、絵画の空間にドップリと、浸かりたいですね。

「硫黄島からの手紙」

2007年01月09日 02時05分02秒 | 劇場鑑賞


#01「硫黄島からの手紙」 LETTERS FROM IWO JIMA

敗戦間近、アメリカは、日本本土へB29で爆撃をするため、硫黄島
の滑走路を必要としていた。

それを一日でも、死守をするため、東京から1250キロ離れた
小さな島に栗林中将が、赴任する事になった。

彼は、到着したその日から島を歩き調査した結果、従来の海岸で
迎え撃つ作戦よりも、上陸させてからの攻撃をする作戦を行うの
であった。

いくえにも洞窟を掘り、兵を分散しての攻撃方法である。
少しでも長く持ちこたえる事によって、本土への爆撃を遅らせ、
愛する家族や日本人の命を延ばそうとする思いやりでもあった。

その彼の作戦によって、5日で陥落するところを36日にも引
き伸ばす結果となった。そうゆう男たちの死を覚悟した人間模
様の映画である。

監督:クリント:イーストウッド(カリフォルニア・今年77歳)

出演:渡辺謙(新潟・今年48歳)、二宮和也(東京・今年24歳)、
伊原剛志(福岡・今年44歳)、中村獅童(東京・今年35歳)
、加瀬亮(神奈川・今年33歳)、裕木奈江(神奈川・今年37歳)

2006年アメリカ映画・141分
お薦め度:85%

今年最初に観た映画です。
去年から公開されております映画ですが、当初観るつもりはなか
ったんですが、結構話題にされているという事で、観てみました。

戦争の悲惨さ、負けるとわかっている第二次大戦の日本を舞台と
している映画は、今までよく観てきたし、暗ーくなるので、あま
り積極的には観ないんです。

この映画も同じでありますが、ただ、日本人でもアメリカ人でも
お国のためと言われて、直接憎いでもない相手同士が殺しあう戦争、
それぞれの家族に思いをはせる日本人兵士の手紙、捕虜となった
アメリカ人も母からの手紙を携えて戦地で果てるんですね。

家族への思いはみんないっしょであり、平和を願うのは同じはず
なのが、どこで歯車が狂ってしまうのか?

いつの時代でも末端の人々が、自分の意思とは関係なく殺し合い
をさせられるんですよね。

おエライさんの一言で、簡単に人の人生を左右させるんですよね。
今も続いているイラクなどのテロによる戦争も、いっしょだと思
いますよね。

自爆テロをする人たちも好き好んでやっているわけではなく、組
織の命令で命を落としてるんですよね。

やられたら、やりかえすという人間の本能のような感情が終わり
のない悲劇を生んでいるんですよね。

今まさに中東で苦戦するアメリカ人は、一番身にしみて、戦争の
意味を考え始めているんではないでしょうか?

人々を助けて喜ばれるはずのイラク戦争が、裏目に出て、意味の
ない犠牲を払っている事に。

この映画、アメリカ人には気になるシーンがあったと思います。
日本人はアメリカ人を捕虜にしても、傷の手当てをするんですが、
日本人が捕虜になったら、若いアメリカ兵士が見張り役がめんど
くさいのか、殺してしまうんですね。

アメリカ人からクレームが来そうですが、物語上、日本人兵士に
脱走するとこうなるんだという、恐怖感をもたらすシーンだった
からかもしれません。

それから、ちょっときついシーンは、爆風で腕が飛ばされたりと
か、日本人兵士が自らの命を絶つ方法が、洞窟内で、自分の胸に
手榴弾を当てて自爆するんですね。

だから、次々と自爆する兵士の肉片が飛び散りまくるシーンは、
きついですね。
生なまし過ぎますね。


二部作の一部目の「父親たちの星条旗」は、観ていないのです
が、ビデオ化されたら、観てみたいと思います。





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