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胸毛ネットワークス

格闘家に関する余計なお世話なコラム

選手考察:BJ・ペン編

2005-05-20 08:16:46 | 選手考察
MMAも他の格闘技同様に階級制による試合が浸透し、MMA界で統一された階級は設定されてはいないもののほぼ同体重での試合が当たり前になってきた。だが“なんでもあり”という謳い文句からも分かるように、他の格闘技のルールと比べると不公平感が少ないせいもあってか無差別での戦いにむしろ積極的な選手もチラホラいる。その中でもBJは実績がありながら階級にこだわらないという、今のMMA界では特異な存在でもある。

「ブラジル人以外での初の黒帯世界王者」という触れ込みには到底そぐわない非凡な打撃とテイクダウンからのパウンドはもとより、とにかく危機察知能力の高さ、それに準ずる反応の早さが目に止まる。常に安全なポジションを保持する試合スタイル、1本負けがまだ無いこと、そして試合後の顔面はいつもまっさらであることもそれらの能力の高さを物語っている。だがやはり神は二物を与えないというか、試合が長引くとスタミナ切れなのか気力の喪失が目立つのが気になるのだが、それをも克服しろというのは贅沢の言い過ぎだろうか。だがそのくらい各スキルが非常に高い選手である。

これからも無差別での戦いを望んでいるとコメントしたBJ。その方向性だと試練が続くであろうがMMAは“なんでもあり”だからこそどの格闘技よりも体重のハンデが少なく、小よく大を制するという格闘技の醍醐味を具現化しやすい競技なのも事実。やはりそんなMMAである以上、自分のベストの階級で安定した実績を保持しようとする選手よりは、体重にこだわらず自己の実力を追求する選手の方が個人的には応援したい。


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選手考察:マット・リンドランド編

2005-05-18 14:56:19 | 選手考察
レスリングで実績を残した選手のMMAでの試合を見てみると、打撃や関節技を使わずにレスリングの力だけで高い勝率を誇る選手がいる。彼らに共通するのは少々殴られてもひるまない、離さない、しつこい、そんなハングリーさを持っている選手であるということだ。クートゥアー、藤田、ヒューズなどにもそういった傾向が見られなくもないが、このリンドランドという選手はシドニー五輪銀メダルという抜群のレスリング能力を、これまた抜群のハングリーさでいかんなく発揮しているという、レスラーにとってMMAで活躍する為の理想形と言えるのではないか。

だがそうなるとこのリンドランド、レスリング以外の動きにはプロらしさは見えないところが難点であるが、それ以前の問題として、相手を投げようとして自分の頭をマットにぶつけて失神したり、パンチを食らった時の派手な倒れっぷり、動き全体に見られるドタバタ感からはオッチョコチョイ臭がプンプンと漂ってくるのが気になる。性格的にやや性急過ぎるきらいがあるようだ。絵に描いたような負けっぷりはある意味面白いのだが。

しかしレスリング能力が勝敗に絶大な影響力があるMMAだ。しかも銀メダリストの実力をいかんなく発揮する選手と金網で戦わなければならないというのは、対戦相手にとって脅威であることには間違いない。


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選手考察:ティト・オーティス編

2005-05-17 08:45:45 | 選手考察
“勝敗”に対して他の選手よりも強いプライドを感じる。他興行からも誘いはあるはずなのに、とにかく相手、条件、国などが自分の意に添わなければ試合をしないし、本拠地UFCでもリデル、クートゥアー、ランデルマンなど自身が得意とするレスリングで優位に立てない相手だと対戦を拒んでいた。(マティシェンコ戦を受けたのは彼の金網でのキャリア、低い打撃スキルを考えたのではないか)負けた時の落ち込みようからも“負ける”ことが彼の自尊心を大きく傷つけているのが見て取れる。

ファイトスタイルには典型的な合理的アメリカ人の気質が如実に表れている。やみくもな打ち合いを避けてテイクダウン、そしてパウンドを続けて判定勝利という最も確実な戦法。打撃に関しては、練習は常にしているのだろうが実戦で見る限りは腰が引けているし、あの過剰なまでの顔面ガードはやはり痛みに対して強い拒否反応を示す先進諸国民ならではといった感じである。フランク戦での唐突なタップにもその辺の合理主義が垣間見える。

だが合理主義ゆえの “ズル賢さ”が彼の天性だ。今では金網を使った攻撃・防御は当たり前の風景だが、この男が広めたと言っても過言ではない。与えられた環境でルールの範囲内ならなんでもやる、やはり悪童と呼ばれる所以はそんなところにあるのかもしれない。


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選手考察:ヒカルド・アローナ編

2005-05-15 09:12:40 | 選手考察
“寝技世界一”という触れ込みで、グラップリングばかりがクローズアップされがちだが意外や意外、総合で見せる打撃は決してきれいなフォームとは言えないが、非常にパワーがあり有効に働いている。そしてモーションが少ないあの高速タックルは、ランデルマンほどではないにしても脅威だ。となれば手のつけられない存在であるかのようだが現実は、結果がついてきているとは言い難い。

最も気になるのは試合運びだ。スタンドで有利に試合を進めているにも関わらず、直後に自ら組み付いて寝技に持ち込んでしまうのはいただけない。過去ジャクソン戦やヒョードル戦ではあの重いローキックで相手の太ももを腫れ上がらせておきながら、寝技に持ち込んで苦杯をなめる結果となってしまった。もちろんそれは結果論以前に、組み技限定の試合と違い早いブレイクがある総合では適切な行動とは言えなかった。そしてどうしても気になるのは、あと一歩という時に「食らって」しまう、怪我に泣かされる、といった詰めの甘さ、運の悪さである。悪運については先天的なものなので克服しようがないが、未だ実力主義が根付いたとは言えない格闘界においてトップに立つには貴重なファクターであるのが現実だ。

しかしマニアの間で常に高い評価を受け、シウバからもライバル視されて鉢合わせしたホテルで一触即発の事態になる、そんな実力派のアローナが日の目を見ることは決して不可能なことではないはずだ。


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選手考察:レナート・ババル編

2005-05-14 09:49:25 | 選手考察
非常に“クレバー”だと思う。やってはいけないこと、やらなければならないこと、が良く分かっていて、常に先手を取って終始自分のペースで試合を進めるという「勝つ」ための最短距離が理解できている選手だ。

実績のあるレスリングを軸とする試合展開ではあるが、自分と同等、あるいはそれ以上のレスリング力を持つ相手に対してはテイクダウンにこだわらず、むしろ下からの攻めに徹底する。打撃はKOできるほどの威力はないものの、相手が自分よりスキルが下だと判断すればコツコツと当てていくいやらしい試合運びをする。そして極めもそこそこ強い。ただ課題になるのはレスリングと打撃、両方のスキルが高い相手の克服か。(リデル、ヘンダーソン、ランデルマンなどに黒星)そしてトップに肩を並べる存在になるには何か相手の恐がるような「一発」が欲しい。

常にトップに肉薄するポジションを維持するババル。地味ではあるが玄人好みな選手である。


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