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月日はパーフォレーション。

日々のつれづれ。駄文、音楽・映画の感想など。

映画「LOVEHOTELに於ける情事とPLANの涯て」を観た。

2019-02-03 02:14:55 | 映画館で鑑賞
映画、観続けているけど、久々の感想。
主演は三上博史。スワロウテイルから何年経ったのかな。。。
独特の濃い演技、転げまわるような表現、健在でした。まさにハマり役。

ラブホテルを舞台に、警官とデリヘル嬢と、その奥さんの警官、さらに
始末人、デリヘルの派遣元のヤクザが入り乱れてのシチュエーション・コメディ。

奥さん役は酒井若菜。映画「恋の門」しか観てないけど、すごい女優さん。
この映画でも、すごい曲者をめちゃうまく演じていた。
そして、お色気シーンが素晴らしいです。笑。

ストーリーは、知らずに観た方が絶対に楽しいので書かない。
監督の宅間さんは舞台中心に活躍してて、最近は映画も撮っている。
普段は人情味あふれる作風(らしい)だけど、この映画は違う、らしい。
でも、そんな感じ、反面教師的な部分もセリフやエピソードから感じた。

半端なくぶっとんでいながらも、芸達者な役者が集まっている安定感があって、
すかっと楽しいコメディではあったのだけど、人間関係が複雑にからみあっていて、
転がり続ける話の速度についていくのがやっとだった。

それぞれの思惑があって、閉鎖的な空間でぶつかりあう時、本当の人間性が見えてくる。
修羅場で、本音でぶつかりあうと、人はどうなるのだろう。人間関係は?
密室の本編と、エピローグの差が効いている。
それによって一種の「怖さ」が残る。一瞬の積み重ね、判断で人生変わるんだなって。

映画「PとJK」を観た。

2017-04-02 00:55:10 | 映画館で鑑賞
宣伝見てても、こんな気恥ずかしい映画観れるかーって感じでしたが。
廣木隆一監督作品ということで、観てみました。
原作は漫画だし、ジャニーズ亀梨だし、若いお客さんしか相手にしてない映画か?
とは思いつつ。おまけに若手美人女優さん筆頭の土屋太鳳ちゃん可愛すぎで現実味なし!
だけど亀梨は「ジョーカー・ゲーム」で頑張ってたし、太鳳ちゃんは演技上手いし、
予備知識なしで観たいと思わせるものがあったのですが。

観終わって、いい意味で裏切られた映画、満足感あり見応えあり。
廣木監督の作品みるといつも思うのは、エピソードを盛り込むのが上手だなと。
いっぱい詰まっているのに、ぎゅーぎゅー感がない、すっきりした印象。
そして、函館の風景やポップな音楽や、色やキレイなものが、胸に残る。
役者さんの演技も自然で、イキイキ、キラキラした感じを出すのが、ほんと上手だなと思う。

功太「大切な人を守るためじゃなく、大切な人と一緒にいるために仕事をする、それを大切な人に教えられた」
という意味のことを言う場面、ぐっときた。
今も連載中の人気コミックだけあって、良いセリフは随所に出てきました。
設定自体はかなり無理があるから、展開はものすごい強引な感じでしたが。。。

映画「世界一キライなあなたに」を観た。

2016-10-05 22:09:38 | 映画館で鑑賞
観ようと思った「聾の形」「君の名は。」が映画の日で満員だったので、観た作品。
ポスターには「恋愛映画で今年ナンバー1の動員」とあり、興味を持ったから。
予備知識はなしで、ポスターの画像にも、あんまりピンとこなかったのだけど。

冒頭、幸せな恋人同士の贅沢な暮らし、その朝からはじまる。
恋人をベットに残し、仕事に出かける男性。外は雨。バイクに乗るのを止められて、
徒歩で出かけてゆく。そこに、一台のバイクが。。。。

やりたいことが見つからずバイトを転々とする主人公の女の子。
バイト先のカフェが閉店になり、次の仕事として見つけたのは、
身体障害のある人のお世話役。しかも、町の富豪宅。雇い主は初老の婦人。
その夫と思い込んでいたが、お世話するその相手は御曹司だったことから物語が始まる。
バイト初日、主人公が面会した御曹司は冒頭に出てきた男性。

ここで冒頭が説明で、伏線だったことがわかる。事故にあって不随になってしまったのだ。
観ている者には彼の苦悩がわかる。彼女は何も知らされないままお世話をはじめる。
物語は彼女の奮闘ぶりを追っていく。心を開かない御曹司を相手に、慣れない仕事に。
少しずつ打ち解けてゆくふたりと、その周りの人物との関わりを丁寧に描いてゆく。
そして、予想どうりの展開、急接近してゆくのだが。。。

そこからラストまではネタバレになってしまうのでここでは伏せるが、
一筋縄ではいかない物語で、それがヒットした理由だと思う。
原作ファンだけではない人達が見ているらしい。わかりやすく楽しめる作品だと思う。
主人公ふたりもとても魅力的。彼女の奇抜なファッションと、ふたりの掛け合いが見どころ。
じわじわと良さが沸いてくる。何度も見たくなる、記憶に残る作品。

映画「探偵ミタライの事件簿 星籠の海」を観た。

2016-06-24 23:26:57 | 映画館で鑑賞
名古屋のピカデリーが閉館になる。リニューアルしてミッドランドスクエア2として
7月15日にオープン予定。なので、閉館になる前に行きたいと思いこの作品を観た。
どちらかというと苦手な推理ものミステリー。監督は「相棒」の和泉聖治監督。
玉木宏演じる天才脳科学者であり探偵のミタライが難事件を解決していく。
「死体が流れ着く島」として噂になっている瀬戸内海の島に行き、その謎を解くために
別の事件とも関わり分析し、複雑に絡みついた謎を解決してゆく。
危険ドラッグや外国人労働者問題、歴史的要素、鞆の浦の美しい景色など
楽しめる要素や魅せる要素が、多面的に数多く詰め込まれている。
登場人物が感情を見せる暇がないくらい、要素が詰まっている。贅沢なミステリー。
クールな淡々とした表現と、セリフが畳みかけてくる。迫力ある映像が美しい。

映画「オオカミ少女と黒王子」を観た。

2016-06-04 01:45:58 | 映画館で鑑賞
最近やたらティーン向け作品を撮っている、廣木隆一監督作品。
「ストロボエッジ」は「元祖壁ドン」とかで話題だったけど、
今回はさらに、男の子はドSキャラという、廣木監督のためのような(笑)

パッとしない女の子が見栄をはって彼氏がいるふりをし、見知らぬイケメンを撮り逃げし
彼の写真とでっちあげたら、それが学校一のイケメンだった。バレそうになりながらも、
頼み込んで彼氏のふりをしてもらうことになったが、その彼は超ドS男子で…

単純な話だけど、それぞれのキャラがしっかりしていて、飽きることなく楽しめた。
二階堂ふみは、お色気イメージが強かったんだけど、可愛い役も意外に合っていた。
無邪気に一途に好きになっていく姿、見返りを求めない尽くし方が健気。

ぐっとくるセリフや名場面が散りばめられていて、キラキラした感じ。
廣木監督の特徴、音楽のみかかっているシーンも随所に効果的に使われていた。
子ども向きとしてあんまり期待してなかったのだけど、見応えのある映画でした。

映画「ヒメアノ~ル」を観た。

2016-06-02 00:16:50 | 映画館で鑑賞
チラシや前評判で、R15+指定で、グロテスクなのは覚悟していた。
しかも恋愛シーンはコミカルで、殺戮シーンはシリアスに撮られているとか。
先日買ったDVD「さんかく」の監督、吉田恵輔監督の作品で楽しみにしていた半面、
グロテスクは苦手なので、不安に感じつつの鑑賞。

ただ何となく生きている男が、状況に流されながらも彼女を作り、事件に巻き込まれる。
男のバイト同僚が憧れていたのが、彼女。
男の同級生が事件を起こす、彼女の「ストーカー」。

詳しく書いていくとネタバレになってしまうので止めるが、
イジメにも、人を殺すのにも、人を好きになるのにも、「理由」はないのだろうか。
そのへんはきっと原作どおりなのだろう。最後までもやもやしていたのは、そこだ。
でも、結構そうかもしれないと感じ、無性に怖くなった。

でも、怖がっていては何もつかめないと、教えてくれるような。
楽しい時と恐怖の時。それを対比しながら見せる、うまい演出だった。
人を愛するか、憎むか。その差なのだろうか。

映画「すれ違いのダイアリーズ」を観た。

2016-05-20 22:08:28 | 映画館で鑑賞
あらすじを読んで、観たいと思っていた作品。タイの映画。
水の上に浮かぶ田舎の学校に赴任した新任男性教師が、前任女性教師がつけていた
日記を発見し、それを読むうちに前任教師に恋心を抱いてゆく。

田舎の子どもたちと、前任教師を意識して真似てゆく幼い男性教師の日々を描きながら、
女性教師の現在や、日記に書かれた過去の田舎の学校での生活を織り交ぜてゆく。
子どもたちが純粋でとにかく可愛い。男性教師も、かなり可愛い感じに描かれている。

情報によると、人気歌手の映画初主演だとか。ちょっと演技が物足りないけど、
新任教師の役柄にはピッタリ。のびのびとして、子供みたいに好奇心旺盛で。
それに対して前任女性教師はクールで知的な雰囲気。それでいて親しみやすい。

うまく感想をまとめることができないけど、タイの風景や生活と、先生ふたりの個性が
いい具合に交錯して、見どころが沢山ある興味深い映画だった。

映画「追憶の森」を観た。

2016-05-14 01:10:35 | 映画館で鑑賞
「グッド・ウィル・ハンティング」がとても好きだ。DVDも持っている。
その監督、ガス・ヴァン・サント監督の映画だということで観た。
観てみて、好きな作品かというと、そうではなかった。
あまりにも気味が悪いシーンが多く、血だらけだったりするのが理由。
でも、こうして振り返っている今、回想シーンを美しく魅せるためだと思った。

富士の裾野の樹海で出会ったふたりの物語は、先日観た「レヴェナント」にリンクする。
大自然に立ち向かうという意味で、とても似ている。が、ふたりの関係が正反対。
人として、出会ったらかくありたい、という感じだ。
死ににきたわけではなく、生きるのが嫌になったと語るナカムラ・タクミ(渡辺謙)。
それでも、戻りたくなって森で出会ったアーサー(マシュー・マコノヒー)に助けを求める。
ふたりで脱出を試みるのだが、なかなか道が見つからない。
やっと見つけた小川を辿ってゆこうとするが、鉄砲水に襲われる…

観た後で振り返ってみると、ラストまで隠される秘密を知らずに観ているのと、
知ってから観るのとでは全然違う感動がある。むしろ知った今、もう一度観てみたい。
アーサーの回想シーンと、タクミが語る「魂の話」がリンクしていると思うから。
タクミが語る、家族への未練。アーサーが語る、妻の思い出と回想。
それぞれの人生があり、死生観があり、世の中がある。
生きてゆくこと、死にゆくこと。それを繋ぐ森があることを語りかける。

映画「レヴェナント:蘇えりし者」を観た。

2016-05-12 00:59:10 | 映画館で鑑賞
正直、あんなにグロテスクだとは思わなかったのだけど。。。R15+なのも仕方ない。
復讐することがわかっていながら観ているから、死ぬわけないのだけど、
何度も何度も瀕死の状態に陥り、レオに絡んだ人物や馬までも次々死んでいく。

人は護られるか、追われるか。そんなテーマに感じた。
熊に襲われたレオがラストの展開で暗喩だったのかと感じるところなど、輪廻を感じるし、
「バベル」の監督イニャリトゥ独特の世界観だなと。
シンプルにそぎ落とした凄みはあるけど、そんなに護られなくても。。。と感じてしまう。

息子を殺した奴とは、地に足がついている者同士なのかもしれない。
それでも、生き方に大きな差がある。レオは、結局最後まで「正義」なのだ。
そうじゃないと話が構築できないのかもしれないけど、極端すぎるように感じた。

自分のために生きるのか、他人のために生きるのか。
身を護るために熊を殺して、小熊がいて。。。そんな輪廻。
失ったものは決して戻ってこない。
大自然の中では人の存在などちっぽけで、と言いたいところだが、
あまりにもレオが強いので、それがかすんでしまっているような。

あまりにもグロテスクなので、冷静に観られたかもしれない。坂本龍一の音楽も重くてよかった。
アメリカの大自然を堪能する感じで観たほうが正解かもしれない。

映画「さざなみ」を観た。

2016-05-06 01:27:10 | 映画館で鑑賞
初老の夫婦が、結婚記念日を前に届いた一通の手紙によって、気持ちを揺さぶられる。
その手紙は山で遭難した夫の昔の恋人の死体が氷の中から発見されたことを伝えてきた。
実際には既にいない恋人との思い出に気持ちを傾ける夫と、その存在に嫉妬し始める妻。
結婚記念日を迎えるまでの、2人の一週間を描いている。

ほぼ主役の夫婦のみで話が進行していく。
夫と妻が出会う前の、夫と恋人の話も妻は知っている、仲良しの夫婦。
それでも、妻は夫が恋人の遺体を確認に行きたいと言い出したのをきっかけに、不信感を抱く。

ひとことでは言い表せない、複雑な思いでお互いを思いやりつつ、自分の思いに浸る。
ふたりは結婚45周年、もう年も取っており、大きな喧嘩にもならない。
優しい関係であり、少し哀しくもある。
だけど、若かった頃の思い出がお互いの中にあることを、「氷の中の若いままの」昔の恋人は暗示する。

お互いの目に映るのは、45年を一緒に生きてきた、45年後の姿。
だけど胸の奥には、氷に包まれた、出会った日の思いが確実にあるのだ。