ピロソピア愛知

幼年期のピロソピーかんがえる

チョウ幼虫 水没 蘇生

2013-05-22 | 鱗翅目 チョウ・ガのなかま


 


 gyo!ワー! 水のそこに黒いかげが!  幼虫が!のびているー!

ティシュ!ティシュ!

ティッシュにすくい上げ、幼虫の体全体についている水気を、ティッシュにすわせる。


とくに、幼虫がこきゅうをしている空気のでいりぐち、体のりょうわきにならぶ気門(きもん)、その気門をふさいでいる水気をすばやくきゅうしゅうさせ、空気のとおりみちをつける。

ティッシュのかわいたところに移してていねいに、また次にかわいたところに移してていねいに水気を吸わせる。

いそげいそげ。




救命処置!(きゅうめいしょち) ―たぶんに ぎじんてき―
 水気を取り去ったら、次は、人工呼吸だ!(じんこうこきゅう)


気門をめがけてフーフーといきをふきかける。

幼虫の体は小さい。息を吹いていれば体全体にいきとどく。ことさら気門をめがけなくても横から息を吹きかけていればいいわけだが~。
つい力が入る。
つよすぎないように、よわくやさしくふ~~ふ~~


生きかえるかな。
水のそこにしずんでいた幼虫だ。しぼんでゴミクズのようになっていた。むりだろうな・
がんばれよ! ふ~~ふ~~



 おオッ! 体がうごいたような! ふくらんだような!

これは、よみがえるきざし!

はりが出てきた。


体がなみ打つ!・?

節々(ふしぶし)が大きく動いてきた!・?

動きがはげしい!・?

えっ! もしかすると? まさか? 脱皮か?!

脱皮するにしても、尾脚(びきゃく)が台座に固定できていないぞ! 大丈夫か?

心配をよそに、脱皮が始まり、すでに胸も頭も出てきた。

体がくねる。

節から節へと皮がぬげ、5齢(ごれい)幼虫になった上体が出てくる。


ここまでは、じゅんちょうにいっている。

うんうん、そうだ、そのちょうし。


とちゅうで止まった。

どうしよう?

いまのうちに、尾端(びたん)の皮をピンでとめようか?


ただ、休んだだけのよう、また、脱ぎ始めた。


残すは、3分の1ほどになった。

あと少しだ。

ほーおー、さいごの尾脚(びきゃく)があらわれた。

もう大丈夫だ。ほっ。


しわくちゃの皮は、帽子(ぼうし)のように尾脚の上にのっかっているが、それはひとふりポイでとれるだろう。


キアゲハ 5齢幼虫

DSC03254-250明.JPG



やがて、帽子もはずれ、

・・・しばらく(数十分~数時間)休むと、帽子-脱いだ皮を食べ始めていた。

食べおわり、また休む。

休みおわり、摂食(せっしょく)行動にうつったところで、食草のみつばにもどす。

しっかり食べて、げんきなチョウチョになるんだよ!


きあげは! 幼虫! ぶじ復活! よかった!よかった! ホッ!



pうーーsinuかとおもったー エサが水にさしてある! ようきの口は! しっかりと! ふさいでねッ!

  はい・ すみませんでした・

  油断大敵 甘い判断大大敵





 







* 昆虫はどこで呼吸をしているのかな? 気門で、気門からですね。

 幼虫も入水すると、空気の出入口・気門が水にふさがれ窒息します。すぐ救いあげたとしても、そのままにしておくと、気門がふさがれているので息ができず、死にます。

ティッシュペーパーなどで水気を取りのぞき、気門気管をとおしておけば、呼吸ができるようになる率も、助かる率も高まります。
 



* キアゲハ幼虫の気門はどこにあるのかな? 

 体の両わき下方に、クロ地の中にオレンジのまだらもようが横につらなっている。

そのオレンジ色の上方のクロ地の中に、うすチャ色の、かどのまるい葉っぱのような?かどのないアーモンドのような?まどろむ鳥の目のような?形(だえんけい)をしているぶぶんがある。それが気門です。

一節に一対ずつ横にならんで、9つい18こ の気門がついている。

ついていない節もあるよ。グリーン地の上にあるものなどもある。  

さがしてみよう。



* 幼虫も、成虫も、気門から空気を取り入れ、いきをしています。サナギはどうだろう?

サナギもそうですね。

サナギになる前の前蛹は、幼虫がちぢんだすがたをしています。

前蛹のときに、気門がどこにあるか確かめておき、

そのすがたから、蛹の気門があるところに見当を付け、さがしてみましょう。



* まず、にくがんで さがしてみましょう。
次に、7~9歳以上の大きい人は、虫めがね でさがしてみましょう。 ばいりつ5~6ばい以上だと、こまかいところも分かりやすい。



* ナミアゲハ幼虫の気門は、はっきりしていて分かりやすい。ナミアゲハもみてみよう。

ほかの昆虫の気門もね。





「あった!これ?!」「きもん!これだ!」「これも!」「ここにも!」

一つ見つかると、つぎつぎと見つかり、ゾクゾクワクワクすご~くうれしくなってくるよ!









つぎに、つなげておきましょう。


* 昆虫が呼吸する空気の出入り口・気門はみつかったね。

では、その気門は体の中でどうつながっているのだろう。体の中はどうなっているのだろう。

― 君の中に湧き起っている色々な疑問にきづこう。




* 呼吸? 呼吸をする? 呼吸の仕組み? 生き物? 生き物の仕組み? ・・・

 知らしめられようとしている疑問にきづき、観察し、かんがえ、推測し類推し予測し、仮説をたて、試行し、なんどもくりかえし、観察し思惟思索し、発見し! 驚愕し! 痺震し! 歓喜する!―


発見の喜びの中に、つぎのかんがえる、探究がはじまっている・・・・

























羽化しましたかぁ~ 次は飼育・観察へ

2013-05-01 | 鱗翅目 チョウ・ガのなかま
 
 キアゲハチョウ春型のサナギ、無事に羽化しましたか~。

「ウカしたよ!」 よかったね! おめでとー! 

 おどろいたこと!かんどうしたこと!きがついたこと!かんじたこと!――ともだちやみんなと はなしあおう。えや、ぶんにしてかきとめていこう。

 ぬけがらは どうなっているのだろう? ぬけがらも かんさつしましょう。



「ダメだったよ!」 ウカしなかった。 まだ羽化していない。 
    
 まだ、5月6月は、ちゅういして見ていきます。
  
 それでも、やっぱり、かえらなかったら、その げんいんは なにだったのだろう?
  どうしてだろう?とかんがえてみます。


 さなぎのからだの なかは、どうなっているのかな。カイボウして なかをみるとー。
 げんいんはわかりませんね。でも、かんさつりょく、かんがえるちから、やろうとするいよくがひろがります。


 * 環境・育つ場所等によって、成長の時期など大きくかわってきます。

 しっぱい。。。 まなつに、半ひかげをこのむミツバによかれ~と、ちょくしゃ日光をさえぎったりするカンレイシャを スッポリとはちにかけた。中にいる幼虫のことは ねんとうに なかったぁ。
 
 けっか・・・、夏がたになるはずのサナギが、冬ごしする春がたのサナギになってしまったよー。 

どうしてでしょう?
そうです。幼虫のあびる光のりょうが、少なかったためですね。

でも今では、このけいけんも生かされています・






 ♪ だいじょうぶ しっぱいは、せいこうにつながっているよ―! 



さあ!! チョウをタマゴからそだて、その一生をみていこう!


● もし、まだエサのよういができていなかったとしても、だいじょうぶ。

チョウは10~11月ごろまで発生(はっせい)をくりかえします。
それまで、じかんはじゅうぶんありますね。


五月、これからエサをよういしてもまにあいます。


* キアゲハ用には、えんげいコーナーでパセリのなえを4~5ほんかってきてうえます。

おそらく~、なつには、幼虫(ようちゅう)が1~2匹は飼(か)えるくらい、大きくなっているでしょう。
生長の具合によっては、一匹ずつ時期をずらさないとエサぶそくになるかもしれません・

たぶん~、そこに、ちかくをとんでいる成虫(せいちゅう)がやってきて、タマゴをうみつけていきます。

あざやかでめだつ花などを まわりにおいて、チョウをよびよせるのもいいですね。

 
 ♪ くるといいな。


 もし、こなかったなら―。

せいちゅうが、やってくるようになれば、た~くさんのたまごを うんでいくようになります。
きている ともだちや かっている おうちに おねがいして ゆずってもらってもいいですね。



* ナミアゲハなど: かんきつるい・ミカン科の木がうえてあれば、そのはっぱを食樹(しょくじゅ)としているナミアゲハやクロアゲハなどが産卵(さんらん)します。
はっぱのうらに1ミリ強のたまごいろのたまごを、一つぶずつ ばらばらにうみつけます。
ちゅういしてみていこう。


* たんにアゲハといえば ナミアゲハのことです。ナミとは並のこと。ごくふつうにどこにでもいるチョウといういみですね。
ですが、ちいきによっては いないところもあります。どこでしょう? それは、幼虫のえさとなるかんきつるいのはえていないところです。また、はえていても ちょうが、うつってこれない ちけいのところなどです。
 ・・・


* すでに、露地植えにしてある食草食樹では、天敵のクモなどがセッセ、せっせとこまめに活躍してくれて、チョウの成虫が産みつけていったタマゴも、幼虫も、一匹残らずたいらげてしまうことが多いですね。

 クモなどに、引越しねがうのも一つのテですが、残った天敵に食べられて、気が付けば一匹もいなくなっていたあ!ということにもなりかねません。
天敵はそのままにしておいて、タマゴや幼虫の付いている葉や枝を切り取って部屋で飼育しましょう。





 ♪  ぬかりな~く、てんてきにもちゅいをむけ、かんさつしましょう。

■ クモ、クサカカゲロウの幼虫、ハチ、寄生バチ、アリ、カメムシ、カマキリ、小鳥、・・・なにがくるだろう。
オゥ!トカゲもはってるぞ! ハエは?どうだろう。

てんてきたちはどんなふうに、ようちゅうを見つけて、ねらって、つかまえて、たべているのかな。

 

クモやカマキリ、小鳥・・・てんてきは、どんな、せいかつをしているのだろう。
 



■ てんてきの しゅるいは?なまえは? * まだ、ずかんなどでは、しらべないよ。

 ずかんにつけてある なまえは、先人(せんじん)のかたがたが、しぜんのなかで しぜんをキャッチし、じぶんで はっけん!し=それが!いる!ことにきづき、・・・かんさつし、・・・かんがえ、・・・けんきゅうし、・・・かんがえ、・・・分類(ぶんるい)できる!ことをはっけんし、・・・かんがえ、つけたなまえだ。
むかしからのなまえをつかってあってもね。


 まずは、

きみも、じぶんできづき! ほかのむしやいきものとはちがう とくちょうをみつけ! そうだ!このなまえにしよう!とかんがえた じぶんだけのなまえをつけよう。かぞくのあいだでつうじるなまえや、ともだちのあいだでつうじるなまえなど どくじのなまえをつけよう。

 また、しょくぶつ・どうぶつ、みじかにいる色いろなしゅるいの生きものをみていくなかで なかまわけ・ぶんるいができることに自分できづいていこう。


 天敵てんてき から 食物連鎖しょくもつれんさ へ 生態系せいたいけい へ 地球ちきゅう へ 太陽たいよう へ 宇宙うちゅう へとつながっていることにもね。