この映画は、本木雅弘演ずるチェロ奏者がオーケストラを失職することで厳しい就職を求めるところから始まり、いなかで納棺師の仕事に就き成長していく姿を描いたものです。
私は封切直後に拝見したのでしたが、今となっては“百年に一度の恐慌” とまでいわれる今日このごろを苦闘する求職者の悲哀の裏打ちが見え隠れするスクリーンと思われてなりません。
山崎務の好演といい、『お葬式』の伊丹映画を思わせるイメージがあり、緊張感をちょっとしたコミカルで書きなぐる筋が織りなされています。まして山形が舞台でイエ文化を抉る価値のある映画であると思います。
日本アカデミー賞10部門は取るべくして取った順当な賞と感じる、と遅ればせながらの思いです。
私は封切直後に拝見したのでしたが、今となっては“百年に一度の恐慌” とまでいわれる今日このごろを苦闘する求職者の悲哀の裏打ちが見え隠れするスクリーンと思われてなりません。
山崎務の好演といい、『お葬式』の伊丹映画を思わせるイメージがあり、緊張感をちょっとしたコミカルで書きなぐる筋が織りなされています。まして山形が舞台でイエ文化を抉る価値のある映画であると思います。
日本アカデミー賞10部門は取るべくして取った順当な賞と感じる、と遅ればせながらの思いです。