特別講座 近世の風俗画 奥平俊六氏(大阪大学教授)
テーマ:近世の風俗画
*風俗画の魅力
・物語絵に通じる細部表現のおもしろさ
・片隅にいる人物の存在
・画家の目線を感じる瞬間
*中世の風俗表現はなぜハッピーなのか?
・戦乱の悲惨さ→絵画の機能、生きるバネ
・権力の分散した社会…広場の時代
・落款がないこと…画家が主張しない絵画
・絵画史の二つの流れ
*近世の風俗画は何を失い 何を獲得したのか?
・商品流通の中の絵画
・単純化とわかりやすさ
・権力が一元化されたなかでの風俗表現
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・「阿国歌舞伎草紙」 大和文華館 17世紀前半
・「洛外風俗図」 太田M 六曲一双 16世紀前半
・「経堂図」 扇面16世紀前半
・「洛中洛外図」 歴博甲本 上杉本16世紀 京博A本17世紀前半
・「洛中洛外図」 舟木本 歴博D本 田辺市美本(司馬家旧蔵本) 17世紀前半
・西福寺本 「洛中洛外図」 18世紀後半
大和文華館で開催されている特別企画展「風俗画と物語絵」にいってきました
風俗画と物語絵 期間4月3日(金)~5月10日(日) 特別企画展→☆
※洛中洛外図とは
室町後期に成立し,江戸時代まで続いて制作された風俗画の一種。
普通六曲屏風一双の画面からなり,京都の市街(洛中)と郊外(洛外)の名所や旧跡
あるいは四季折々の行事などを,一望のもとに描く。
洛中洛外画の文献上の初見は,室町時代の《実隆公記》で,永正3年(1506)12月22日の条には,
越前朝倉氏の注文で絵所預(えどころあずかり)土佐光信が,〈京中〉を描いた屛風を作ったとある。
洛中洛外図はそれ以前に盛行した四季絵,月次(つきなみ)絵,名所絵を総合化して成立したものだが,
それらと相違するのは,〈時〉の視点を導入したことである…世界大百科事典より
洛中洛外図について興味深く講演してくださいました 片隅にいる人物 探して楽しみたいと思います
物語とは関係ないところにいる人物 表情…おもしろい
( 覚書) 毛槍… 平行垂直斜め 、かっしき… 修行中の僧侶、かむろ… 幼童髪型
荒木村重…安土桃山 武将、 岩佐又兵衛…村重の子 江戸初期の画家(舟木本)
猿若…阿国歌舞伎の役柄 道化 滑稽を演じた物の名