心理カウンセラーの眼!

孤立無援の・・君よ、眼をこらして見よ!

秋葉原無差別殺人・加藤智大の心の闇をカウンセリング(続・書き込み編)

2008-07-09 14:50:28 | 心の闇と重大事件
この連載は徹底して、

「なぜ、誰でもいいから殺したかったのか?」という多くの人たちの疑念に応えるべく、

加藤の心の闇にせまることを念頭においてすすめています。


多くの読者にとって、初めて聞く分析手法や捉え方であったりして

さぞおどろかれていることと拝察しますが、

人の病理は心身の見かけの症状だけを追っかけても

決して正しい結論には至れないことをご理解いただければと思います。・・


それでは
5月の書き込みから・・

「駅前で女の人に声をかけてみようとおもいます
と思いましたけれど止めます 通報されかねません」・1

「『アニメやエロゲーがあれば幸せ』という人種ならよかったのですけれど、
 不幸なことに現実に興味があるのです」・2

「以前は車やバイクで出かけたり、整備したりしていました。
最近は仕事と睡眠以外の時間はほとんど携帯を触っています」・3

「現実が見えた いや、もう死のうか もう生きる価値なんて結局無かったよな 薬のんで飛び降りよ 消えたい 生きてても楽しいことなんてない」 「自殺もできないへたれです」・4

「整形したらしたで、性格も矯正しなくてはいけないようです」・5


1は 現実の場面では「美化のイメージ」がすぐに圧倒されて、

ノルアドレナリンが分泌するために妙に慎重で警戒をみせる。


2は 加藤の美化のイメージの特徴は、すでにバーチャル世界ではもの足りず、

現実の中で実現することを欲望するソシオパスの社会病理にある。


3は 現実との関係を手離したうつ病の進行。

「うつ」の息苦しさを書き込みの瞬間だけ解消してくれることに気付いた加藤の

「麻薬としての携帯」発見を物語る。


4は 断念と自死の言葉があるが、加藤には「明確に自分を壊す」イメージが無いのだろう。

それよりは「欠如感」を埋めたい欲求が勝っていて湧き出てくるのだろう。


5は 唯一ここでは加藤の逃げ道である「絶対不細工」を、

仮に「完全整形」しても性格改善が必要という、

「絶対言い訳」の論理破綻と諦観に近い了解をみせている。・・


5月27日から6月3日までの書き込みから・・


「私、6月でクビだそうです 次はどこにいきましょう」 
「やはり、何もかもが私の敵です」 
「みな死んでしまえ うわべだけの友達 言葉だけの友達 みんな敵 本当の友達が欲しい なんか悪いことした?」 
「まだ何かに期待してる自分にイライラする」 
「俺もみんなに馬鹿にされてるから車でひけばいいのか」 
「駅にぬこがいた 無視された 俺だけ」
「望まれずに産まれて 望まれて死んで」
「これを書けば人気者になれるかと思ったら、そんなことはないみたいね」・・


ここでは、「またクビか!」という現実的な挫折感と不安・重圧が

すでに「うつ」の加藤をさらに追い詰めてくるために、

「憤怒・うらみ・破壊」のバッドフレーズが無意識に欲求されて現実解離を果たしている。

またこの書き込みで、「電車男」的な人気者になれればという意図が告白されている。・・


ただこの書き込み自体への「依存」行為もそろそろ

「進行するうつ」をなだめることに限界を感じている。

その感応度の逓減ということが

加藤をさらなる破綻へと急がせるわけである。

(つづきはまた明日にでも・・)






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