ずいぶん前ですが、神戸でポートピア博覧会と言うのが開催されました。
その中で芙蓉グループのパビリオンで世界最大の木を設置すると言うことになり、
アメリカから運ばれてきたのが樹齢2000年のこの木です。
樹種はジャイアントセコイア。
針葉樹の中では最も耐久性があります。
世界最大の木と言うだけあって、これ1個しかありませんので、
仕上を失敗して割ってしまったらとんでもないことになります。
しかし直径が5m以上もあり、しかも表面は樹木が切り倒された時のガタガタの状態。
これを加工できるような大きな製材機は日本にはありません。結局、この丸太を立て起こして、周りにガイドを作って、芯まで届く長いチェーンソーを製作して、カットし直した後、仕上げました。
問題は立てた状態で運ぶと信号機に当たって運べない。
しかし寝かせて運ぶと片側2車線を道路封鎖してしまう。
かくて交通量の少ない夜中に前後をパトカーで守ってもらいながら、
大阪から神戸まで運びました。
現在は、六甲の神戸市立森林植物園に設置されていますのでご覧ください。