木・うんちく

木材と人間の関わりを考えて思うままに・・・

1. 原点(盗作と発明)

2012-10-25 15:30:31 | ウッドデッキ

半世紀以上前の私が小学校の6年生の時、夏休みの自由課題の宿題が8月末になってもできていませんでした。
で、私は、当時兄が読んでいた「子供の科学」と言う雑誌の読者からの投稿のページから
「雨知らせ機」と言うアイデア投稿を盗作することにしました、
それは単純な構造で、天秤の端に皿が乗っていて、そこに雨が降るとその重みで皿が下がり、
下の接点と接触し電気が流れてベルが鳴ると言うスケッチでした。

これだったから何とかなるなぁ。ちょうどベルは1学期に理科の授業で作ったのがあるし、
後は身の回りの物を適当に組み合わせれば出来上がる。

と言うことですぐに製作にかかり、スケッチどおりのものが出来たのですが、
実際にはこの雨知らせ機はベルが鳴らないことが分かりました。

それは雨がちょっと降っただけで天秤が下がっても、軽すぎて接点で電気を流すだけの密着をしないからです。
どうしたらこの問題を解決できるかと考え、この電気接点を確実にするためには磁石でくっつければ良いと考え、
土台側の接点を磁石に変えてみました。
するとある程度まで皿が下がってきて磁力範囲にくると接点は密着しこのアイデアは成功でしたが、
今度は磁石が電気を通さないことが判明。
それで父親のたばこの銀紙を磁石の周りに巻き付けて通電するように改良して、9月の新学期に提出しました。

担任の先生は、この作品をいたく気に入り、「これを完成までの経緯を書きなさい。」
先生はそれらを豊中市の理科展に応募。そして入選。
校長先生は朝礼で発表までしくれるのは良いのですが、私としては、盗作であることを誰かが気づかないかヒヤヒヤ。
ただただ後ろめたい気持ちで一杯。

・・・・しかし大人になって分かったことは、
先生が評価したのは、雨知らせ機と言うアイデアではなく、
磁石で接点を強固に緊結することや、通電体として銀紙を巻き付けた等々の改良行為を評価したと言うことです。

私のアイデアはその後、数年経って電気ポットの接続コンセントに使われるようになり、
従来の差し込み式が磁力式になって便利で安全なものになりましたが、
残念ながら当時の私には特許出願の知識はありませんでした。



コメント
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