白井健康元気村

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安心して最期を迎えたい! 成年後見・相続・遺言

2024-01-29 05:30:32 | 健康講座

安心して最期を迎えたい!

「成年後見・相続・遺言」で終活教室

 

▲満席になった会場

 白井健康元気村は1月28日、ウェルぷらっと(白井市健康福祉センター)の「団体活動室」で終活教室を開催しました。後期高齢者が多い今、「万が一」にそなえて何をやっておくべきなのかと悩む方も多いことでしょう。そこでもっとも注目されているのが、「成年後見」「相続」、そして「遺言」の三つです。

 この三つをメインに、安心して最期を迎えるにはどうすればよいのか」が今回のテーマ。講師は、終活問題のエキスパートである一般社団法人・成年後見普及協会理事の金原和也さんです。

▲講師の金原和也さん

 

 金原さんの専門は「成年後見」ですが、ご存じでない人も少なくありません。成年後見制度とは、認知症などで金銭管理や契約が難しくなった高齢者などの金銭管理や契約行為の手伝いをして生活を支援していく制度です。

 この制度がわが国に導入されたのは、平成12(2000)年からでした。翌年に第一期成年後見制度利用促進基本計画(平成29年度~令和3年度)が閣議決定されたのですが、制度そのものを知らない人が多かったためか、利用者は数万人程度でした。

 認知症の高齢者が300万人とも400万人とも言われている今日、成年後見制度がもっと利用してもらおうと、平成28(2016)年4月、「成年後見制度の利用の促進に関する法律」(成年後見制度利用促進法)が成立、同年5月から施行されています。

 翌年3月に成年後見制度利用促進基本計画が、令和4(2022)年3月25日に第二期成年後見制度利用促進基本計画(令和4年度~令和8年度)がそれぞれ閣議決定されました。それでも利用者は相変わらず少ないのが現状です。

 成年後見制度がなぜ必要なのでしょうか。認知症などで判断能力が不十分な高齢者の日常生活を支え、いろんな契約で本人が不利益を被らないようにするためです。「代理人」制度と思ってください。

 この制度は、医療・介護などの手続きを代行する「身上保護」と預貯金や年金などの「財産管理」の二つがあります。高齢化社会の日本では今後、介護サービスを必要とする独居高齢者や認知症高齢者を手助けする「成年後見」の需要がますます増えることでしょう。

▲熱心にメモをとる人も

 

 ちなみに金原さんご自身も認知症になった実母の成年後見人です。いろんな実例を取り上げて説明する金原さん。説得力のある講演に、しきりにメモを取る参加者も少なくありません。

 金原さんのは成年後見制度だけではなく、「万が一」にそなえ、相続と遺言についても言及しました。どちらも「万が一」の場合に直面することです。経験豊かな金原さんの話に、時間を忘れて聞き入る参加者の表情が印象的でした。

 

■講演で金原さんが使ったスライドの一部です。非常にわかりやすいので、ご参考にしてください。

 

 

 

 

 

【金原和也(かなはら かずや)さんのプロフィール】

昭和42(1967)年、埼玉県越谷生まれ。上智大学卒業後、日本医科大学付属病院、MSW(メディカル・ソシャル・ワーカー)を経て、高齢者施設などで生活相談員、医療・介護相談員として勤務。成人後見人養成の教育・研究、成年後見に関する相談支援などに従事する。現在、日本医科大学医学部、歯学部、薬学部、 医療保健学部にて、医学教育に従事中。一般社団法人・成年後見普及協会理事として、成年後見等に関する一般市民、行政、 医療・福祉等関係者からの相談対応・普及啓発・研修事業などの他、任意後見契約、相続、遺言等の手続きの支援も行う。著書に『法人後見のてびき』(共著、日本加除出版、2017年)がある。


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