【連載】藤原雄介のちょっと寄り道㉛
「赤いポピー」が街に溢れる日
ロンドン(英国)
10月後半になると、英国では街にポピー(ひなげし)の花が溢れる。花といっても写真のような造花である。ニュースキャスター、酔っ払い、シティーのサラリーマン、八百屋の親父、政治家、建設労働者、あらゆる階層の人々、そして犬までもが、紙でできたポピーの造花を身につける。これは、Pop . . . 本文を読む
【連載】藤原雄介のちょっと寄り道㉚
招き猫と褐色の聖母
香港、欧州、中南米他
下の招き猫の写真をご覧いただきたい。何か違和感を感じませんか?そう、小判の代わりにドル($)硬貨を持っている。他に変わったところは? あれ? 前足の甲側をこちらに向けている。それに三毛猫なのに、眼が青い。普通の日本人なら、一瞥して違和感を感じてしまうこの招き猫は、Dollar ca . . . 本文を読む
【連載】藤原雄介のちょっと寄り道㉙
200円の星空 モロッコの旅③
マラケシュ(モロッコ)
以前NHKの「世界ふれあい街歩き」という番組でフェズが紹介されていた。偶然を装った「ヤラセ」で構成されている番組だが、私はこの番組のファンだ。ヤラセだの、現地の人との会話が総て日本語に置き換えられていることの不自然さなどは脇に置き、気楽に外国の風情を楽しん . . . 本文を読む
【連載】藤原雄介のちょっと寄り道㉘
迷路の奥に見つけた モロッコの旅②
フェズ(モロッコ)
テトゥアンからオンボロのボンネットバスに揺られてフェズに向かった。260kmほど南下しただけで気温が10℃も上がって40℃を超えている。バスの窓のいくつかは割れたままだ。乾いた熱風が容赦なく吹き込んで来て、肌を刺す。肌から水分が奪い取られ、皮膚が引きつるよ . . . 本文を読む
【連載】藤原雄介のちょっと寄り道㉗
夜明けのアザーン モロッコの旅①
テトゥアン(モロッコ)
1973年夏。身体の節々が痛い。寝不足で頭は朦朧としている。湿った潮風がシュラフ(寝袋)から出ている顔にまとわりつく。ここはアフリカ最北端モロッコにあるスペインの飛び地セウタ(Ceuta)だ。前夜、アルヘシラスからフェリーでジブラルタル海峡を渡ってセウタにたどり着いた。安宿を探しま . . . 本文を読む
【連載】藤原雄介のちょっと寄り道㉖
ローマ教皇が来たせいでビールが…
ワルシャワ(ポーランド)
ある日、突然ビールが消えたらどうする? ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世が1999年6月10日から14日まで、カトリック教徒の多いポーランドのワルシャワを訪問した。なにしろパウロ2世は、史上初のポーランド人教皇である。それはそれは大変な歓迎ぶりだった。 が、ワルシャワ . . . 本文を読む
【連載】藤原雄介のちょっと寄り道㉕
アイスランドの火山噴火に翻弄された
成田→自宅→成田→ロンドン
2010年4月15日の正午に成田を飛び立ったロンドン行きJL401便(JL=日本航空)は、順調に飛行を続けていた。これからロンドンに赴任するのだ。美味しい機内食を楽しもう。映画『アバター』を観ながら、食後のブランディーに口をつけて . . . 本文を読む
【連載】藤原雄介のちょっと寄り道㉔
「三本の小瓶」でジュネヴァを楽しむ
アムステルダム(オランダ)
「三本の小瓶=Three Little Bottles (De Drie Fleschjes)」の薄闇に足を踏み入れた。アムステルダム最古というジュネヴァ(別名=オランダ・ジン)のテイスティングルームである。この由緒ある「三本の小瓶」に私を連れてきてくれたのは、 . . . 本文を読む
【連載】藤原雄介のちょっと寄り道㉓
イギリス、それとも英国?
英国
'Dense Fog in the Channel, Continent Isolated (or Cut off)’―「海峡に濃霧立ち込め、欧州大陸孤立す」。'the channel’ とは英仏海峡を指す。これは、1939年の天気予報で使われた一節と言われている . . . 本文を読む
【連載】藤原雄介のちょっと寄り道㉒
香港の「一人メシ」は楽しい
香港
香港滞在中の私は、お客様、下請け企業、出張者などとの会食がそこそこの頻度であり、美食を堪能する機会に恵まれていた。が、そんな美食のことは、観光ガイドブックに載っているし、下手くそなグルメリポートを書いても読者の反感を買うことが目に見えている。 そこで今回は、残業で遅くなった日や、たまには一 . . . 本文を読む