【連載】藤原雄介のちょっと寄り道㉑
欲しいもの以外は何でもある「夜市」
香港
香港国際空港の無人旅客輸送システムプロジェクト遂行の為に、私は2018年から20019年にかけて毎月20日ほど香港に出張していた。常宿にしていたのが、九龍のネイザンロード(Nathan Road=彌敦道)にあるEaton Hotelだった。
このホテルから歩いてほんの数分の距離に「夜市」で有名 . . . 本文を読む
【連載】藤原雄介のちょっと寄り道⑳
「二ホンは悪くないです」
昆山(中国)
中国は今、バブル崩壊、人口減少、若年層の失業率増加(が一説によると 46.5%に達する)など様々な国内問題を抱え、日本を含む海外企業の撤退ラッシュが加速している。 しかし、今から 20 年程前の中国は、低賃金、無尽蔵に農村部から流れ込む農民工、そして外資優遇策により、誘蛾灯のように世界中の企業を吸い . . . 本文を読む
【連載】藤原雄介のちょっと寄り道⑲
日英交通事情
ロンドン(英国)
日本と英国では、交通行政の哲学が全く異なる。日本と英国で共通なのは、どちらも左側通行であることぐらいだ。大雑把に言えば、英国では、運転者、歩行者の常識的且つ主体的判断を尊重するので、無駄に細かいルールを作らない。そして、交通違反を未然に防止しようとする工夫がある。 例えば、見晴らしのよい下り . . . 本文を読む
【連載】藤原雄介のちょっと寄り道⑱
あれは「人種差別」だったのか
マドリード(スペイン)、ウイーン(オーストリア)
人生で3回人種差別を受けた。確証はないが、状況から判断して人種差別的な扱いだったことは否定できないだろう。ちなみに「人種差別」をグーグル検索すると、膨大な数の記事が表示される。人種差別の定義、人種差別の歴史、人種差別をなくすにはどうすればよいか . . . 本文を読む
【連載】藤原雄介のちょっと寄り道⑰
バクテー(肉骨茶)が喰いたい!
クアラルンプール、ペナン(マレーシア)
黒に近い茶色の汁に骨付きの豚肉が沈んでいる。食欲をそそる見た目ではない。しかし、漂ってくるこれまで嗅いだことのない漢方薬の様な複雑な匂いは、魅惑的だ。一番大きな肉と骨の塊にかぶりつく。「うまい!」
経験したことのない味なのに、何故か懐かしい様な気も . . . 本文を読む
【連載】藤原雄介のちょっと寄り道⑯
なぜかテレックスが懐かしい
東京(日本)
卓上の黒電話の受話器を取ると、最初に「サーッ」とか「ザーッ」という音が耳に飛び込む。まるで海底から聞こえてくるような音である。それで国際電話だと分かった1970年代のことだ。 国際電話は当時、まだまだダイヤルインは一般的ではなかった。国によっては、オペレーターを通してしか電話できな . . . 本文を読む
【連載】藤原雄介のちょっと寄り道⑮
ゲバラ家の人たち
プエブラ(メキシコ)
私と妻は、ホームステイ先のGuevara(ゲバラ)家の親戚の女の子Teresa(テレサ)の7歳の初聖体拝領式に招待された。いつも明るいテレサはとても緊張している様子だったが、場違いな仏教徒の私たちも同じくらい緊張していた。 カトリックでは、1歳頃に洗礼式を行い、7歳から9歳頃にpri . . . 本文を読む
【連載】藤原雄介のちょっと寄り道⑭
インディオの家に泊まった
プエブラ(メキシコ)
首都メキシコシティの東南東100キロに位置するプエブラは、コロニアル様式の美しい街だ。私は1978年から1979年にかけて日墨交換留学生として、プエブラ州立大学でラテン・アメリカ経済を勉強した。当時のラテン・アメリカ経済を表すジョークを紹介しよう。「ラテン・アメリカは明日の国 . . . 本文を読む
【連載】藤原雄介のちょっと寄り道⑬
インド英語と「アチャ」に悩む
ムンバイ、チェンナイ(インド)
インドには出張で7回訪れた。ムンバイとチェンナイのみである。二つの都市は1995年に改名されるまで、前者はボンベイ、後者はマドラスと呼ばれていた。年配の人なら旧名で言われたほうが、ピンとくるだろう。この二都市だけの経験でインドについて語ろうとすること自体、おこが . . . 本文を読む
【連載】藤原雄介のちょっと寄り道⑫
水を飲むのも命がけ
エレファンタ島(インド)
休日のある日、小さな船で1時間ゆられて石窟寺院で有名なエレファンタ島を訪れた。前回紹介したムンバイのインド門から東に10キロほど東にある島である。目的は言うまでもなく石窟寺院。グプタ朝時代(4~6世紀)に建設が始まったとされる圧倒的な存在感を放つこの寺院は、シヴァ信仰の中心地で . . . 本文を読む