ポコ・ア・ポコ~考古学・地質学の部

近年の興味関心のある考古学・地質学に関する内容のMy記憶の記録です。

Myアンモナイト(2/2)~中生代と化石のでき方

2018年09月09日 | 地質学に関すること

アンモナイトは、「軟体動物門」、さらに「頭足綱」に分類されます。
別名、アンモン貝、菊石、菊面石とも呼ばれているこれらの仲間は、
何らかの理由で「中生代」で絶滅してしました。諸説あり!ですがー。

ある化石が、発掘した地層から出てくれば、その地層の時代が特定
できるという化石を「示準化石」といいます。アンモナイトは、この示準
  化石に当たり、「中生代」以外には発掘されないということになります。

  
 ❹ 小さいアンモナイトですが、細かな生態がわかる美しい形です。
周りは、やや硬質の砂岩で、遠浅の海が広がっているところに生育
   していたことがわかります。厚0.95cm、3.1×3.5cm、重さ;測定不能。
  アンモナイトが生きていた中生代は、北海道はまだ存在していませんでした。
現在の北海道の西部がアジア大陸の東端にあたり、宗谷~日高地方は海
でした。その中に、大小のアンモナイトたちがゆらゆら泳いでいたことにな
ります。北海道のアンモナイトの産地となっているところは、アジア大陸と
海溝の間の盆地状にあたる部分で、やや静かな海だったと考えられます。
この盆地に泥や岩が厚く堆積し、とてつもなく厚い地層となり、アンモナイ
トなど、多くの水中生物の死がいが化石となって封じこめられたことにー。

 

 ❺ このような塊りをモジュールといいます。これをワルと中に別な
アンモナイトが入っているかも。ま、これはこれでイイか!とこのままで。
 表面には、小さいアンモナイトが付いています。 厚0.4cm、1.4×1.8cm。

     根室東部も大陸と海溝の間にあたり、アンモナイトやその仲間が繁
するのに適する条件の地で、大陸から流れ込む岩や砂などが堆積しました。

 現在海の底に生物の化石が見れることは、そこには「隆起」という地球の営み
があったことになります。隆起があれば、どこかで「沈降」もありますがー。
  北海道で発掘されるアンモナイトは、保存状態がとてもよく、形がきれいに残
     っています。その秘密は、ノジュールとよばれる固い岩のような塊にあります。


 ❻ 友人のアンモナイトコレクターが、タイピンに加工したものをもらっもの。
 小さいが完全形で美しい姿です。厚0.4↑cm(加工済)、1.2×1.6cm、重さ;1.5g↑。
  化石になる確率地球上の生物の死骸は、細菌によって分解され、跡形もな
なっていくのが普通です。ですから、恐竜でも、貝でも、木の葉でも化石に
なる=なれる確率は大変低いことになります。ある学者の文献では、例えば、
デスモスチルス(中新世に生息していた半海棲のカバのような哺乳類=北海道
足寄町でも発見;1976年)の化石が1体見つかったとすると、そこには2万頭住
んでいたという。実に、2万分の1の確率です。それに、化石は、地表や地表近
  くで発見されるのですから、人間の前に現れる確率は更に低いことになります。


 ➐これも上記のコレクターがクリーニングしたものをもらったものです。
完全形で美しく宝石のようです。厚0.6↑cm(加工済)、1.9×2.0cm。
  ノジュールのことアンモナイトなどの生物が死ぬと、死がいは分解され、
アンモニアが放出されます。アンモニアは、アルカリ性ですから、そこに水
にとけていた炭酸カルシウムが集まって、化石をおおうように固まります。
     この炭酸カルシウムが化石を包むように、固まり硬い殻を作ります。そのため、
  その化石に上に土砂が積もったり、ある程度の周りからの圧力にも耐えるよう
になり、生息していたような美形のアンモナイトが残るという考えが一般的。
 当時の海は、このノジュールのできる海底の条件も整っていたことでしょう。
 



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