ポコ・ア・ポコ~考古学・地質学の部

近年の興味関心のある考古学・地質学に関する内容のMy記憶の記録です。

神居古潭のおう穴群

2018年09月07日 | 考古学に関すること

4/30、久しぶりに神居古潭を通ったので、「おう穴」群を見てきました。
「おう穴」とは、「ポットホール」または「かめ穴」ともいい、川底や川岸の
固い岩石の表面にできる比較的大きな円形~楕円形をした穴のことです。
札幌に向かう国道12号線の神居古潭の吊り橋の下で見ることができます。

  

おう穴群は、吊り橋の上流及び下流の全長1.2㎞の範囲にわ
たって7箇所分布しています。
神居古潭のおう穴は、大きさ
や群の数、分布範囲の広さなど国内の他のおう穴群と遜色な
く、
学術的にも大変重要なものとされ、旭川市の「神居古潭お
穴群」として市の指定文化財(天然記念物)になっています。

 

 

 


 

 

   



 橋の上から上流を見たところです。


神居古潭のこの一帯は元々堆積岩でしたが、現在は「神居古潭
変成岩」になっています。
これは、大昔北海道が形成された時、
西半分と東半分がここで衝突して圧力(圧力がかかると熱が発
生!)
がかかり「変成岩」となったという。この岩石は一般に固
く、かめ穴のできる大きな条件の一つとなります。


   売店の近くに、神居古潭の生い立ちやおう穴のでき方が解説されていました。

その近くにあった川底から引き揚げられた神居古潭石とおう穴の様子が。 


 残念ながら、おう穴の中に石や砂が入っています。

 ~おう穴のつくられ方~
岩石の割れ目があると、川の水によってその部分が他の
部分より削られやすくなりクボミができ、
そこに小石が
入り込むと、水流によって岩石の弱い部分がどんどん削
られていきます。
その時、渦流が発生するのでほぼ円形
に削られていきます。小石自体も磨耗してなくなります
が、
別の小石がおう穴に流れ込むので円形のクボミはさ
らに大きくなっていきます。
これを繰り返すことで出来
上がったのが、おう穴となります。

しかし、おう穴は、近年の気象状況では100年続いても
千年続いてもおう穴ができる=
成長するチャンスがない
ことになります。
おう穴のできる条件としては、①現在
では考えられないようなケタ違いな膨大な降水量、②固
い岩盤、そして③地殻変動などの条件が考えられます。
  



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