※以下は、タカハシホタテの資料として作成した抜粋です。
~タカハシホタテのこと~
タカハシホタテは、サハリンに住んでいた発見者の高橋さ
んからついた名前です。この2枚貝は、新第三紀鮮新世
(500万年前)に出現して第四紀(注)には絶滅しました。
現在のホタテよりネコゼです。
貝殻の凹凸が大きいのも特徴です。
正面から(人間が勝手にそう見ているだけだがー)
このような状態で生活していたようです。
絶滅の理由として、いろいろ推測されています。
今のホタテは貝殻が薄く、ジェット噴射で遊泳すること
が可能ですが、タカハシホタテの生き残り戦術は現在の
ホタテのそれとは違うようでした。タカハシホタテが生
きていた時代には他の貝をエサにして生きる「タマガイ」
がいました。タマガイはドリルのような舌で、他の貝に
穴を開けそれを食べるという特色をもっています。タカ
ハシホタテはこのタマガイから身を守るため、貝殻を厚
くしていったのでは?ーとも考えられています。結果的
には、貝殻が厚くなりすぎ、しかもネコゼのような形に
なり、自らすばやく泳げなく、ふくらんだ殻側を海底に
沈めて生活していたと考えられます。そのわけは、海底
上面の殻には、大型のフジツボが付着した化石が採集さ
れているなどから推測されています。
この貝は、生息していた時代が地質時代的には新しいの
で周りの土砂が柔らかく、アンモナイト(注;2)などより
採集しやすい方ですが、化石としてはモロい状態です。
この化石の中には「礫(レキ)岩」(砂礫が集まってできた岩
石)がありますが、このことからタカハシホタテは、海岸
近くのやや浅い所に生育していたことが考えられます。
なお、タカハシホタテの採集できる所は、沼田町、滝川市、
深川市、新十津川町、池田町等があり、昔は自由に採集でき
ましたが、場所や沢によっては規制がある場合があります。
(From;NET)
(注)「第四紀」とは、地球の46億年にわたる長い歴史の中
で、現在を含む最も新しい時代で、地球上に人類が進化し、
拡散し、活動している時代です。第四紀は、高緯度の大陸に
大規模な氷床が分布し、地球気候の寒冷化と温暖化が交互に
起こり、それに伴い北半球の氷床や山岳氷河の拡大と縮小に
より、世界的な海面の低下と上昇を繰り返しました。そのた
め、植物や動物などの生物分布域の移動などが起こった自然
環境変化の激しい時代です。このような自然環境の変化の激
しい時代に、人類は原人から新人に進化すると共に熱帯から
寒帯まで、旧大陸から新大陸・オセアニアにまで分布範囲を
広げ、様々な文化と文明を発展させてきました。