咲き誇る井原山のオオキツネノカミソリたち！

　今までオオキツネノカミソリがこれほど美しいと思ったことはありませんでした。絵本の”花咲き山”をそのまま再現したような幻想的な景観に感嘆するばかり。今が一番の見頃を迎えています。まだ咲き誇るでしょうが、お仕事の方は明日にでも行かれることをオススメします。

コース　　　木場岳山荘～井原山山頂～水無谷ルート～水無分岐～水無尾根ルート～井原山自然歩道～縦走路分岐～井原山山頂～木　　　場岳　（行動時間６、５時間）

登山口までの時間を短くするために新村ルートを登ることも考えましたが、春先でも倒木や笹が生茂っていたのを思い出し木場方面からの方が無難と判断しました。しかし井原山頂を２度踏むことになるのです。珍しく井原のオオキツネノカミソリを観たいというアチさんの要望ですもの・・・。最近までとんと花に興味を示さなかった彼は井原のニリンソウに出会い、昨年の尾瀬歩きで花の美しさが分かるようになったみたいなのです。それと私のしつこいレクチャーのおかげもあるかもしれません。 

山荘入り口から林道までの杉の植樹林帯に可愛らしい赤い実を発見！コバノフユイチゴ（マルバフユイチゴ）です

山頂付近でお出迎えの小鬼百合。むかごが付いていないのを確認して、やはりオニユリと比べると断然可愛らしいですね。

一度目の井原山頂は早くも気温２５℃ですが、すでに福岡側から登って来られた人々の話が聞こえます。「これほど豪華なオオキツネは久しぶりだ。登ってきて良かった」と、隣で興奮気味の男性は昔慣らした山人風です。全く情報も寄せずに計画しましたが、期待が持てそうです。凍らせたジュシーフルーツを食べ心躍らせ水無谷へ向かいました。

短い縦走路にはホソバノヤマハハコ

頭上から甘い香りのリョウブの花

オトギリソウ

えっ、秋の七草の女郎花も咲いている。「待ってよ！今まだ始まったばかりの夏なのに・・・」

山頂に何十匹もいたのはキリギリスか？アチさん曰く「ほら、ユキが居るよ！」　私は。

途中、息も絶え絶えになりながら登ってくる人、人、人！。到底無理そうな単独の高齢者を見かけ、私たちはゆっくり登られる事を促しました。大丈夫だったかしらと最後まで気になりましたが・・・。

時々涼を求めて、休憩しながら登る登山客。「そこまでしなくても良いのに・・・。でも好きなんだなァ～」

 

いよいよお待ちかねのオオキツネカミソリの大群生は凄い、凄い、超すご過ぎる。

今まではお浄土の花のようで陰気臭いと思っていた印象が吹っ飛びました。ゴメンナサイ

花に見守られながら、登山道の渓流の岩に座り昼食を摂っていると、さらさらと流れる瀬音や風に汗も引いて下界へ戻るのが嫌になります。今年は特に節電もあって山が賑わっているようにも思えます。

 

緑とのコントラストが派手な朱色を淡く薄めてgood！

さあ、さあ滅多に撮影しないアチさんが携帯を取り出した。帰ってから元気のない同僚に送ってあげたそうです。

葉が鋭いからオオキツネノカミソリというネーミングの由来とも云われますが、私にはぎゅーっと伸びた蕊が狐の突き出した鼻のようで、お狐さんの顔に見えます。

ずーっと追いかけてきた今年のツチアケビですが、もう花が終りウインナーのような種子になりかけていました。季節の移ろいは早く寂しくなります。

繁茂する縦走路のミヤコザサをかき分けて、

再び井原山頂へ。ここからは下るのみなので楽になれるぞ！

サワヒヨドリ？

ヘクソカズラ

トチバニンジンの実

カキラン

ザトウムシ

　

アキノタムラソウのユニークなお顔と柔らかい和毛

 

五体投地して今日も山に感謝したくなりました。帰りの車で、明日はHMの多良へオオキツネさんに会いに行くことに決定です！