晴山雨読ときどき映画

“人生は森の中の一日”
山へ登ったり、本を読んだり映画を観るのは知らない世界を旅しているのと同じよ。
       

辻原登作「韃靼の馬」

2011年09月15日 | 
閏4月 しだれ柳は老いぼれて 井戸の底には くっきりと 碧空のかけらが落ちて いもうとよ ことしも郭公が鳴いていますね つつましいあなたは 答えないで 夕顔のようにほほえみながら つるべにあふれる 碧空をくみあげる 径は麦畑の中を折れて 庭先の杏の花も咲いている あれはわれらの家 まどろみながら 牛が雲を反芻している ほら水甕にも いもうとよ 碧空があふれている (↑本書にある詩は金鐘漢の . . . 本文を読む
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