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NBA選手ならば3Pラインから踏み切ってダンクできるのか検証

2020年05月01日 | その他
バスケットプレイヤーならば誰もが憧れるダンクシュート、そしていくらうっても外さない3Pシュート等々。
それらを平然とやってのける選手達の集まりそれがNBAです。
皆さん、そんなNBAを見ているとき、
『3Pラインから踏み切ってダンクはできるのか?』
と一度は疑問に思ったことはありませんか?

ダンクと言えば、1980~90年代ではドミニク・ウィルキンズ、マイケル・ジョーダンを筆頭に2000年代ではビンス・カーター、ジェイソン・リチャードソン。
そして最近ではザック・ラビーンやアーロン・ゴードン等がスラムダンクコンテストでリーグを盛り上げています。

注目すべきは内容で、1980年代と2010年代を比較した場合、かなり異なったものになっています。
当然ではありますが、時代が進むにつれてスポーツ科学や技術革新による選手達の根本的な身体能力の向上。
ビル・ラッセルやウィルト・チェンバレンが現代のスポーツ科学の元プレイしていたらとんでもないことになっていただろうと考えられている1つの要因です。

またもう1つは、”慣れ”や”飽き”。
当時マイケル・ジョーダンがスラムダンクコトンテストで見せたレーンアップ(フリースローラインから踏み切ってのダンク)は確かにNBA史上初ではありませんでしたが、その圧倒的な滞空時間と無駄のない一連の動きが噛み合い満点を叩き出します。
ファンに限らずNBA関係者は皆度肝を抜かれました。
月日は経ち現代、確かにレーンアップはスラムダンクコンテストの大技の1つではありますが、今や成功させても満点が出るものではなくなってしまっています。
原因の1つ上述したスポーツ科学の進歩による選手達の身体能力が向上し、レーンアップをできる選手がかなり増えてしまったこと。
そしてもう1つが”慣れ”や”飽き”です。
どんなに最初は凄いものでもあっても、毎年同じ技が繰り返されるのであればファンも審査員も目が慣れ同時に飽きてしまいます。
なので、近年ではレーンアップはできて当たり前となり、それにレッグスルーを加えたり、アリウープにしてみたりと更なる工夫が加えられているという状況です。

さて、余談が長くなりましたが、本題です。
上述の内容を踏まえ、
『NBA選手は3Pラインから踏み切ってダンクができるのか』
を検証してみたいと思います。

※注意事項とご理解いただきたい点
■この記事の筆者は物理の知識がありませんが、物理計算を行っています。
その為、ご指摘をいただいても修正もできなければ理解もできないのでご遠慮ください。
■なるべく既存の記録を集め検証していますが、いかんせんスポーツ科学も全く分からないので、『体の構造上無理』や『体が耐えきれない』そういったご指摘もご遠慮ください。

※条件
■使用するコートはNBA公式のもの
■助走距離は無限(助走による影響をなくす為)
■アリウープ(ボールを持ってジャンプするより空中でボールキャッチした方が負担軽減する為)
■踏み切る位置はコーナー(リングと3Pラインの距離はコーナーが6.71m、コーナー以外7.24mの為)
■選手はザック・ラビーン(ケガ前)


まず人類の縦と横ジャンプで到達できる最長距離はどのくらいでしょうか。
縦は具体的な記録としてあるのは下記のサイト。
http://inside.volleycountry.com/thread/5151-highest-spike-touches-men/

2012年11月とやや古いですが、このサイトによると383cmと書かれています。
いずれもバレーボールの選手です。
ネットで調べると不確かながら395cmという記事も出てきます。

一方横の記録は、やはり走り幅跳びでしょう。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B5%B0%E5%B9%85%E8%B7%B3
世界記録保持者のマイク・パウエルが895cmとなっています。

NBAにはあり得ないジャンプをする選手がゴロゴロおり、記録がないだけでこれらの記録を上回っている選手も中にはいるかもしれません。
しかし、一旦は上記の記録が人類の最高記録だとします。

次に今回チャレンジしてもらうザック・ラビーンについて。
ドラフトコンバイン時の記録です。
https://www.brightsideofthesun.com/2014/5/30/5763548/2014-nba-draft-prospect-profile-zach-lavine-flies-high

身長(バッシュ込):197.4cm
体重:82.1kg
スタンディングリーチ:254.0cm
最高到達点:105.41cm
3/4コートスプリント:3.19秒



それでは検証です。
まずラビーンはどれだけ高くジャンプするとダンクできるのか。
リングの高さ:304.8cm
ボール直径:23.86cm
最後押し込む際に必要な若干の高さ
これらを踏まえ、最低限330.0cmは到達しなければなりません。


ラビーンのスタンディングリーチ(直立した状態で腕を真上に挙げた最高点)が254.0cm
つまり、76.0cmのジャンプが必要なのですが、最高到達点が105.41cmなので当然ながら余裕のクリアとなります。
余談ですが、30.0cm程余裕を残していることになるので、全力ジャンプをするとリングに肩があたるくらいできるということになります。


さて、ではここから下記のサイトを使用します。
物理の堅苦しい計算式出てくるので、結論だけみたい方は計算式の部分スクロールしてください。
https://ja.wolframalpha.com/

各項目に数値を代入するとその値を自動で計算してくれます。


θ=33°
(参考:幅跳び角度15°〜25°、レーンアップ角度:35°)
g=9.8
(これは定数)
x=6.71
(踏み切り位置からリング真下までの距離)
v=9.4m/s
(100mを10.63秒で走る速度)
+2.54はスタンディングリーチ

上述した通り数値には表せない部分での配慮となりますが、ジャンプ中はとことん飛距離を伸ばすことに集中してもらうべく、ダンクをする瞬間までボールには触らないアリウープを採用。

すると出てくる答えが
y=3.34124...

これが即ちリングに到達した際の到達点です。
330cmを超えている為クリアとなります。
https://ja.wolframalpha.com/input/?i=%28tan%2833%29*%286.7%29%29-%289.8*%286.71%29%5E2%29%2F%282*%28%289.4*cos%2833%29%29%5E2%29%29%2B2.54


条件を想像しながら色々試行錯誤してみましたが、
結論
『ラビーンならば3Pラインから踏み切ってダンクはできそう』



では、ここからは余談という名の真実です。
上述の注意事項の通りスポーツ科学を一切無視してやっている点やラビーンに備わっていない能力まで付与して検証している為、あくまで空想での話です。
実際調べて分かったのですが、走り幅跳びの場合走っている時とジャンプした後のスピードは明らかに減速するそうです。
従って今回速さを勝手に代入しましたが、そもそも一定には保たれないそうです。
まずラビーンが100mを10.63秒で走れませんし。
やって分かったのはスポーツ科学は奥が深いという事。

しかしながら、各記録それぞれを見れば、人類ができていないことはないので、
ことスラムダンクコンテストには道具の持ち込みが許可されているわけですから、巨大扇風機を用意し追い風に乗りつつ、ジャンプ力が驚異的にあがるバッシュを履きチャレンジしたら近い将来成功させる選手は出てくるかもしれません。
更に飛躍し、インゲームにて3ポイントダンクが日常的に飛び出す日はそう遠くないのかもしれません。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (クリ)
2020-05-02 15:28:44
これめっちゃ古いけどデイヴィッドトンプソンできそうじゃないすか?
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Unknown (kdu)
2020-05-09 01:41:20
クリさん
コメントありがとうございます。
実は選手を選定する過程でデビッドトンプソンは候補に出ました。
ジャンプ力や迫力は確かに検証に値するものでしたが、確定したデータを使用する都合上どうしても近代の選手になってしまったのです。
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