虚構の世界~昭和42年生まれの男の思い~

昭和42年生まれの男から見た人生の様々な交差点を綴っていきます

インスタントラブ~過去の恋愛~

2017-05-01 19:00:21 | 小説
 男は過去の恋愛をひきずる生き物・・・・・・・。思い出を美化する傾向が強い。
しかし、女性は前を向いていくことが多いような気がする。

 彼は彼女の過去の恋愛相手が気になったことがあった。


 ある時、彼女の友達に聞いてみた。

「知らないことも大切なやさしさだよ」という答えが返ってきた。しかし、男は器が小さい。
彼はあるとき、彼女の部屋で彼女のアルバムを探してみた。そこからかつての彼女の写真が出てきた。


 たくさん悪いいかにも悪い女性たちの中でも彼女の雰囲気は際立っている。しかし、また美しさも際立っていた。

 そして次のページをめくると、男性の写真が出てきた。悪い雰囲気の中でもどこか知的な雰囲気のする
端正な顔立ちの男性だった。

 男としての雰囲気、顔立ち、すべてにおいて自分より上だと感じるタイプの男性だった。

 「彼女はどうして自分を選んだのか」

 そんな疑問がわいてきた。単純に生活のため・・・・・。いやそんな女性ではない。けど、もしかしたら
騙されているのかもしれないと思った。

 男は本当に器が小さい。勝手に写真を見る行為もそうだが、それでいて、勝手に傷つく。


 情けない男である。

 彼女はどうして自分なんかと・・・・・・・。

 付き合い始めたころの彼の器の小ささ・・・・・。

 


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。