虚構の世界~昭和42年生まれの男の思い~

昭和42年生まれの男から見た人生の様々な交差点を綴っていきます

釧路の街で~黄昏のモノローグ~「決断」

2018-02-27 17:46:42 | 小説
*このお話はフィクションです。

 態度の悪い先輩社員が決断をした。

 地方への勤務を選択した。

 58歳にして、自宅から片道3時間の片田舎の小さな町への転勤である。

 私はそこでも今までのような態度なら、次は解雇という処分になるということを伝えた。


 その後、彼はしょんぼりと一日を過ごしていた。

 彼の転勤の噂は社内にも広がっている。

 


 彼の味方は社内には誰もいない。

 また妻との関係も不仲であり、家族からも孤立していることを人伝に聞いた。

 仕事を辞めても家庭に彼の居場所はない。


 彼の孤立の闇は深まる一方だ。


 あまりに今までの態度が悪かったツケが一気に彼に身にふりかかっている。



 今日も一日が終わる。

 

 

2 コメント

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つらい事 (あやか)
2018-02-27 21:56:20
う~ん、そうでしたか。
その人にとっては、辛いでしょうが、その人にそういう宣告をせざるを得ない部長さんも、また、おつらかったと思いますね。
 そのかたは、もう58歳なんですか?
貴社の定年制が60歳なのか65歳なのか知りませんが、この人は、せめて、あと数年でなんとか良い仕事をなさるように努力すべきでしょうね。今のままでは、あまりにもあと味が悪いでしょう。。。。
 赴任先は田舎の営業所ということだそうですが、『プラス思考』でかんがえたら、新たに再就職するつもりで心機一転されたらいいと思うんですが。。。。
さて、この人の場合はどうでしょうか?。。。。
 相当、「ふてくされて」おられたみたいですものね。

 まあ、私は、この『態度の悪い?年長社員』のかたの、気持ちも若干、(まあ、ちょびっとだけ)わかります。
出世からとり残され、後輩が頭ごなしに課長や部長に昇進し、ワカゾ-(若造)の係長からも命令されるとなれば心穏やかではありますまい。
結局、それで勤労意欲を無くしてしまい、さらに、それ故に周りの人からも、『あの人は仕事のデキナイおじさん』というレッテルを貼られてしまい、それでまた本人は、ふてくされてしまうと言う悪循環を繰り返してしまったんでしょうね。

私は、この人は、おそらく【個人の実存としての矜持】が欠けていたと思います。
こんな事をその人に言えば、「俺だってプライドはあるわい!だから、会社の冷遇に、頭に来てるんだ!」と、おっしゃるかも知れません。
 然し、私が申し上げる【個人の実存としての矜持】というのは、そういう意味じゃないんですよね。
【社会的地位に影響されない人格の主体性】
と、言ったらいいんでしょうか。。。。

 つまり、その人は、それがわからず、人間というものを上下関係(年齢や組織の中での階級)という視点でしか捉える事が出来ないんだと思いますね。ですから、出世から取り残されたら、悔しくてたまらないわけです。
 それと、もう一つ、組織の中で順調に出世して、ただ、それだけで威張ってる人もいますが、そういう人も、ある意味では、この『態度の悪い?年長社員おじさん』と表裏一体なんだと、おもいます。
人間を上下関係で、評価する事が、そもそもおかしいわけですから。。。

★もろん、会社や官庁では組織の指揮系統がありますから、それに従って仕事をしなければなりません。
でも、それは、【お給料をいただくための我慢】として割り切ったらいいわけですから。。。

★そういう事は、その『問題の年長社員さん』も、自覚なさるべきでしょう。。。

☆それから、最後に、、、、、部長さんも、今回のその人に対する人事対応、、、ホントに、大変でしたね。
お疲れさまでございました。
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あやかさんへ (虚構の世界)
2018-02-28 07:58:02
「社会的地位に影響されない人格の主体性」

それこそが人が幸せに生きることができる資格なのだと思います。

今回のストーリーの中に出てくる先輩社員のように出世できなくて嫉妬と妬みの負の感情に負けて人生を狂わす人もいます。

反対に出世して驕り高ぶり、自分は選ばれた特別な存在なのだと錯覚して人生の歯車を狂わす人もいます。

いつもながら深い洞察力ありがとうございます。
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