虚構の世界~昭和42年生まれの男の思い~

昭和42年生まれの男から見た人生の様々な交差点を綴っていきます

黄昏のモノローグ~再就職~

2018-02-02 12:00:16 | 小説
*このお話はフィクションです。

 先ほど得意先の社長さんに会った。

 4月から社員を募集するのだが、あえて年齢は60歳以上に設定したとのことだった。

 60歳以上の方々も採用して、経営の幅を広げたいとおっしゃっていた。

 年齢が高くなるほど採用する企業が少ない中で、逆の発想で人集めをしようとしている社長さんのセンスの良さに感心した。

 元々、視点が鋭い方で独特の経営手法でこの釧路の地方都市でも順調に業績を伸ばしている企業だ。

 「面接すると私は○○会社の部長をしていました。市役所の課長をしていましたと、最初に肩書を話す人が多いですね。もちろんそういう人は採用しません。採用する基準は肩書とプライドを捨てられる人です」

 そこの会社では、主にお客さんのクレームに対する対応をしてもらう。様々なクレームに対し、若い社員ばかりではどうしてもなめられてしまうことがあるとのことで、60歳以上の人を採用しているとのことだった。


 肩書で生きている・・・


 何だか重い言葉だった。

 あと、10年もすれば私もその人たちと同じ年齢になる。

 60歳以降の生き方をしっかりと考えておくのが50代なのだと思う。

 人生の後半を迎えつつある昭和42年生まれ。


 今から後半戦の生き方を考えておく必要がある。

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