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conscience

my diary

フジテレビの第三者委員会の記者会見を見て

2025年04月01日 | 日記
 昨日、フジテレビの第三者委員会の調査結果の発表が行われたが、それを見ていて特に印象に残ったのは、
① この事案が、中居氏と女性との男女間トラブルに留まらず、フジテレビにセクハラを許容し、隠蔽しようとするような企業風土があったこと。そして、そのことはフジテレビに留まらず、テレビ業界全体の問題でもあること。
② ジャニーズ問題等の過去の事案の教訓が生かされていなかったこと。
などであった。
 私は、日本の古い体質を持ち続けている企業にあっては、江戸や明治時代にそうであったように主人と奉公人、上司と部下いうような身分関係において、セクハラやパワハラに寛容な気風が、まだまだ残っているのではないかと思えてならない。例えば、女性を正社員として雇用して戦力として見なすのであれば、その企業の幹部、同僚の意識も、同じ職場で目的を同じにして働く同志として見る必要があり、そこに、異性に対する性的志向は必要ないのではないだろうか。勿論、男女双方ともに、異性を好む本能を捨て去ることは難しいが、その前に、同じ仕事をする対等な尊敬できるパートナーとしての意識付けをすることなくしては、効率的な組織運営など出来ないのではなかろうか。これは、一般企業だけの問題だけではなく、公務員なども同じであろう。日本は、性教育が、ほとんどなされておらず、性本能を如何にコントロールするかも教えられていない。しかし、今回の第三者委員会の報告については、フジテレビという一企業の問題だけではなく、男女が共に働く職場の在り方がどうあるべきか、問題把握時の組織的対応の在り方まで広く考えさせられることになった。
 ソビエト連邦や中国共産党が抱える問題の一つは、徹底的な階級社会構造を保持していて、組織的な問題を指摘することが、ほとんど不可能であることにあると考えられる。欧米の唱える自由主義については、様々な欠点もあるが、しかし、人々が、社会や所属している組織の問題点を指摘し、場合によっては訴えることも可能であることが、全体主義国家や権威主義国家よりも優れていることではなかろうか。今回のフジテレビの第三者委員会の発表も、日枝氏を頂点としたフジサンケイグループという巨大なメディア複合企業体の一女性社員の性被害と、幹部による有力タレントに忖度した隠蔽について、おそらく、それを知った組織内の他の社員らからも反発があったことで、週刊誌が記事にし、被害女性本人も、勇気を出して表の場に出てきたことによって、大きな反響を呼んだのだと想像している。ある意味では、日本社会というものが、少し成熟してきそうな兆候と見ることが出来るかもしれない。
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