あるゴミ当番の日の出来事

ゴミステーションのお掃除当番が回ってきた。
最近は、カラスよけのネットのおかげで、前よりずいぶん楽になったのだけれど、
この日に限って言えば、やられてた～～～。
ネットから、はみ出しちゃった袋がカラスに狙われてしまったのだろうか。

そこには、生ゴミと、シュレッダーにかけられた小さな小さな紙ゴミが散乱していた・・・
大変だけど、普段なら、ほうきとちりとりで、お掃除すればいいだけのことだった。

しかし！！

悲劇は、この日、夜半から　しとしとと雨が降っていたこと。
そして、山のような細かなシュレッダーのクズが雨に打たれて、アスファルトの道路に、べったりとはりついてしまったことだった。

最近のシュレッダーは性能が良くて、昔のような縦長カットではなく、情報が読めないように、ちいちゃくちいちゃく細切れにしてしまうのですね。
しかも、ごみ袋が破けた際に、風に吹かれたのか、はるか10メートル先くらいまで、天の川のように白くアスファルトの上にずーっと伸びている。

生ゴミは、お掃除できたんだけど、この紙切れは、濡れ落ち葉のごとく全然取れない。

雨はやんではいたものの、道路がまだ濡れているからだよね、と一旦あきらめて
午後、もう一度お掃除に行った。

日が射して、道路はすっかり乾いたのに、あの紙クズどもは、まだまだ肝が座っており、
「はがせるものなら、はがしてごらん」と言わんばかり、はりついたまま。

時間がたって、車が何台も上を通ったりしたせいか、余計にしっかりとはりついている。

う～む。もしかして、これは、何かの嫌がらせ～～？と、気の弱い私は泣き言をたれながら、
家からタワシを持ってきて、地面をゴシゴシ、こすり始めた・・・

作業員でもないのに、道路の端っこに座ってゴシゴシしている一般人は、奇異に見えるのだろうか。
横を、ちらちらと変な目線で通り過ぎる人たち・・・涙。

でも、いいこともあった。
通り過ぎた何人かの人たちが、「ご苦労様」とか「ありがとう」と声をかけてくださって。

世の中のお役に立つことなんか、めったにしない私だけど、少し善人になったかのようにちょっと嬉しくなってきた（笑）
でも、心とは裏腹に、ど根性紙くずは、たわしを使っても全然取れなかったんだけど。


そうこうしてたら、ゴミステーションのそばの家の方が出てきて
「もう、いいんじゃない？ほっときゃ、そのうちなくなっちゃうわよ」
と声をかけてくれた。

全然とれてなかったけど、「そうだよね～～！やるだけやったんだから、まあいいじゃん」
と、本来のずぼらな性格が出てきて、かなり無理やり大団円だよ。　(￣ー￣)ｂグッ!

（事実、ど根性紙くずは、その後しばらく道路にくっついていたけれど、1週間もしたら自然に消滅したのでした。何だったんだ・・・あの時間は・・・）





ご褒美？に、ご近所さんにミカン頂いちゃった・・・




最後に、私は国民の皆様に訴えたい。

雨の日は、生ゴミとシュレッダーごみを同じごみ袋に入れて、出さないようにしましょう、と。




こういう時、猫の手は役に立たんね