桃３年、柿８年、枇杷（びわ）は何年で実がなるのでしょうか？いつも通る道で見つけた枇杷の実です。小さな実なので、食べられないかもしれません。でも、とてもきれいなので。よそのお庭の枇杷を眩しく見上げます。我が家の枇杷の木は、まだ実がなりません。大人になりかけた息子が、小学校の給食で食べた後、種を大事に庭に埋めました。いつの間にか、すっかり大きくなった枇杷なのに、実はまだまだでしょうか。家の木を見て感じます。早く一人前になって欲しいと願う母の思いと、種から芽がでて、今こうして葉を茂らせる濃い緑の奇跡に、今まで健やかに過ぎた時間への感謝の思いが広がっていくのを。
紫陽花。今はいろいろな色のアジサイがある。白、紫、紅など。でも私の記憶の中にあるのは、この色（水色）かも。そう、傘をさした子がいて、アジサイの葉にはかたつむり。雨空は明るく、空がアジサイの色を映しているよう。水色のアジサイが雨に濡れて気持ちよさそうに立っている。絵本にあるように、母さんと並んで帰る道に憧れた。今、このアジサイの色は、過去への思いへの扉。水色は空色。空の色が海に溶けるのと同じ。小さな雨靴を履いて、みずたまりをバシャバシャ歩いた頃の私になりたい私がいる。いつもいつも一緒だった。